公開日:2019年 12月23日
更新日:2025年 1月20日
本日は膝崩れについて解説させていただきます。
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
膝崩れを理解するにあたり、次の3点が大切です。
膝崩れは歩いていて急にガクッと力が抜けてしまう症状のことです。
リカバリーはほぼ不可能で、時間との勝負です。
膝崩れを感じてから時間が経つほど、回復が難しくなります。
膝崩れで悩まれている方の大半は、専門家のリハビリを受けております。
マッサージではなかなか回復しないのが実情です。
膝崩れとは膝がカラダを支えることができず、ガクッと力が抜ける症状です。
膝崩れの正式名称は、大腿神経麻痺です。他にも、ギビングウェイ、Knee collapseともいわれます。
膝崩れとは症状の名前であり、原因によってひざ崩れの症状の強さも変わってきます。
ひざ崩れの原因は5つに分けられます。
腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症から起きる膝崩れです。
腰椎2、3、4番が狭窄を起こし、神経が圧迫され、膝に力が入らなくなります。
突然起きることが多い、膝関節の噛み合わせから起きる膝崩れ現象です。
このケースは、当院の関節の軸ズレの矯正を行うことで解消できます。
1番多くみられる腸腰筋からおきる膝崩れ現象です。
以下の特徴があります。
腸腰筋が大腿神経を圧迫して前ももの機能が低下します。
神経の長期間の圧迫により、筋麻痺、筋力低下がみられます。深層筋の鍼灸で早期の回復が期待できます。
膝崩れで起きる筋力低下は、腸腰筋による大腿神経の麻痺によるものです。
大腿神経とは、前ももの筋肉(大腿四頭筋)に指令を送る神経のことです。腸腰筋の間を通る大腿神経は、構造上、非常に圧迫されやすいです。
大腰筋が硬くなることで大腿神経が圧迫されて脳からの伝達が遅れます。歩くときに脳は太ももに対して100%の力で体を支えろという指令を出しますが、腰の筋肉によってその神経が圧迫されてしまうと情報が太ももに伝達されません。
体重を50%くらいしか支えることができずガクッとなります。また、50%しか力を出せないため、筋肉がどんどん痩せていきます。これを筋肉の萎縮や麻痺と言います。この状態でリカバリーは不可能です。
⑤の腸腰筋からおきる膝崩れは、深層筋の鍼灸で早期の回復が図れます。
表面上のアプローチではなく、直接、腸腰筋に鍼灸を施すことにより、腸腰筋をほぐし、神経の再生をいち早く起こします。
膝崩れは、膝の関節構造に問題があることもあると言われています。
実際激しい運動をしている人や運動が好きな人は縦字靭帯という膝の中にある靭帯が少し伸びてしまい、膝がずれやすくなることがあります。
膝崩れでは、歩いたり方向転換するときに膝がガクッと力が抜けてしまいます。この症状は、大腿四頭筋という大腿の前側の筋肉が体を支えられることができなくなり力が抜けてしまうことで起こります。
この症状を体験すると転ぶことが怖くなるため、なかなか外に行けずだんだん運動不足になってしまい、筋力が低下してガクッとなりやすくなります。この悪循環を繰り返している人が多くいます。
膝崩れでは筋肉がどんどん痩せて、そもそも体を支えられなくなります。そのため、歩くことができなくなります。膝崩れで長く悩まれている人の太ももを見ると悪い方の太ももがどんどん痩せていきます。
痩せると筋肉の大きさはなかなか元に戻りません。一度痩せてしまうと元に戻りにくく回復に時間がかかってしまうため、早期の対応が必要です。
膝崩れは、対処法を間違えると悪化していきます。
それぞれの膝崩れに、適切なアプローチをしていきましょう。
前提として、以下の対処法と注意点があります。
膝崩れで病院に行くと変形性腰椎症であると言われ、メチコバールやマルチビタミンを飲んで過ごしている人が多くいます。
大腿神経を圧迫している腰や大腰筋へのストレッチとマッサージは膝崩れの悪化を招きます。ストレッチは筋肉を伸長させますので圧迫が増します。特にヨガに多いため注意してください。
行なってよくなれば軽い方なので良いですが、行なって悪化する場合は取り返しがつかないことになります。絶対に控えてください。大腰筋の緩みを出すように自分でほぐして神経を解放してあげて改善を行いましょう。
膝崩れを改善するためには大腰筋という筋肉を緩めることが必要です。
当院では鍼灸で大腰筋まで鍼を入れてアプローチをします。自分でアプローチを行う場合は、仰向けになり、膝を曲げた状態で両手で骨盤の内側を押します。
膝崩れの筋トレは自重で行うスクワットが基本です。
筋トレすることで悪化する場合はすぐやめましょう。
膝崩れで大事なことは2点です。
膝崩れは、加齢やストレス、運動のしすぎ、座りすぎなどと色々な理由をつけて放置している人が多いです。
一時的なものであるケースが多いため、そのまま良くなっている人が多いです。しかし、悪循環にはまってしまって抜けられない人もいるため大腰筋に対するアプローチを行うことをお勧めします。
病院よりも、整体や鍼灸がお勧めです。
Q.1番改善したい症状は何か?
A.体の痛み。特に背中と首が痛い。2番目に改善したい症状は痰がらみとだるさ。
Q.1番辛い時が10なら現在の辛さはどのくらいか?
A.薬で抑えて5くらい。痰がらみの薬も飲んでいるが、よくなっているかはわからない。
Q.痰の色は何色か?
A.若干白っぽくて黄色い時もある。茶色っぽい印象。
Q.時間帯によって痛みは変わるか?
A.変わる。胃の痛みもあるが、胃カメラで異常はなかった。
Q.緑内障について眼圧を調べたか?
A.眼科に行って正常眼圧緑内障と言われた。
Tさんは、上を向くと首の後ろが痛く、右肩左肩をバンザイすると肩の痛みがある状態でした。また腰を反ると腰に痛みがありました。
自律神経かと思い病院に行ったが薬が怖くて飲めなかったと言いますが、自律神経が崩れるには色々な条件があります。薬は自律神経を無理やり落ち着かせるため、落ち着かせたように見せているだけです。
鍼灸とは少し違い、鍼灸は自律神経が乱れる要因を潰して勝手に元に戻るという考え方です。上を向いたりバンザイをしたり腰を反ったりしても普通は痛くありません。
Tさんの場合、痛みがあるということは自律神経が歪む土台ができているということです。それが改善することで痰がらみや動悸や背中の痛みなどの症状が消えます。これは自律神経からきているもので脳過敏の状態です。
自律神経がおかしくなると免疫細胞が活性化するという福田安保理論があり、自律神経が崩れて免疫が働いてリウマチになる人もいます。改善するためにはいろいろな要因をつぶすことが必要です。改善しなければいけないところが体にたくさんあり、そこに対して施術を行います。
鍼灸や整体、病院の先生も信じているものとやってきた経験数で説明が変わります。当院ではゴールを目指すことと、体を完成させることを目標に施術を行います。
鍼灸の視点で考えると薬からくる症状と自分の体で起きていておかしくなる症状の2種類があり、Tさんの悩みの1つである歩き方についての症状は膝崩れです。
膝崩れとは太ももに力が入らず力が抜ける症状で、Tさんはステロイドで寝たきりになってしまったと思っていますが、薬は症状と関係ない可能性もあります。全身の筋肉が抜けて全く起き上がれないという症状に関して元々薬の影響はあったかもしれないですが、今の悩みは違う悩みの可能性があります。
胃の痛みは機能性ディスペプシアです。機能性ディスペプシアは胃に全く問題はなくても胃痛がある症状のことで、脳が胃が痛いと思い込ませることで起こります。
体が完成しない限り肺の痛みも続きます。体が改善しないと症状がおさまっていかないという特徴があるため早くゴールに行くことが大事です。
・足の施術で骨盤内臓器を狙う
・骨盤で腰を狙う
・左肩の痛みは肩峰下滑液包炎のため中の炎症を止めるように狙う
・首の悪いところは頸椎の横突起を狙う
・攅竹の鍼で眼圧を落ち着かせる
・系頭蓋直流電気刺激法で体性感覚野を狙う
・ストレッチマッサージの禁止
・カフェイン摂取の禁止
・激辛料理の禁止
・タンパク質を多めに取る
体が改善しない限りどんどん症状は進んでいきます。筋肉をほぐしたり薬でよくなったりしても症状が再発して増えていきます。症状に対するアプローチをしてもおさまりません。上を向いても腰を反っても痛みがなくなると膝崩れも改善します。
また、手と足は同じ温度であることが必要です。当院で施術するときは消毒液を使っていますがこれは揮発性のため基本的に冷たいものです。そのため施術者の手より温かいと良くなっているという目安になります。
ゴールまでいかないと症状はそのままになるため、ゴールまでいかせることが大事です。良くなるとみんな薬をやめてしまうものです。薬を止めるには良くすれば良いのです。
骨粗鬆症は女性ホルモンの変動で発症するものであるため薬を飲んでも良いですが、ステロイド性の場合薬をやめたら改善します。改善しない場合はステロイド性であると思っていても女性ホルモンからきている可能性があります。
体が変わった時に症状が悪くなることもあります。1個の症状が取れると違う症状を強く感じることがあるのです。これはすぐ改善するため気にしなくて良いです。
足が楽になってきたら腰が重くなりますが、腰が重くても動いたり歩いたりしても大丈夫です。ただ腰が重いというところから改善する人は多いです。
Tさんが改善するためには体を変えきる必要があります。3回チャンスが欲しいと思います。体が完成したら良くなりますが、3回である程度完成する見込みです。
体が変化した後時間差で良くなります。100%体が完成してから良くなるため、禁止事項を守って過ごして欲しいです。この症状は完成するまでが勝負ではありますが、Tさんの場合体を完成させることで良くなるタイプではあります。
Tさんは首や腰、肩、自律神経失調症からくる全身不調の症状でした。1回の施術で変化する片鱗は見えましたが、完璧に変化することはできませんですた。3回で変化して土台が見えてくるはずです。
・内膝眼
・梁丘
・陰陵泉
内膝眼は、膝の痛みに効果的なツボで、膝関節症に対しても使われます。膝が痛くて脚が伸びない時や階段の上り下りが辛い時などに刺激してみましょう。
膝の痛みに効果的なことから、膝崩れにもオススメのツボです。
梁丘の梁は山の間にある架け橋を意味しており、丘は小高くなったところという意味があります。ツボの名前の由来は、膝の上の盛り上がっている外側に位置し、架け橋があるように見えることです。
梁丘は、膝の痛みに効果的なツボです。さらに、胃腸の働きを整えるツボとしても有名で、下痢気味の時や、お腹をこわした時、胸焼けがする時にも効果的です。
陰陵泉は膝関節症など膝の痛みに効果を発揮するツボです。
他にも、血行をよくする効果があり、水分をスムーズに体の外へ排出する効果があります。そのため、むくみや 冷え症、腰痛などにも効果的です。
内膝眼は、内側の膝のお皿のすぐ下にあるくぼんでいる場所にあります。外膝眼も合わせて押すことをお勧めします。外膝眼は、外側の膝のお皿のすぐ下にあるくぼんでいる場所にあります。
押すときは、親指の腹を使って押しましょう。
梁丘の場所は、膝のお皿の外側で、膝のお皿の上から指幅3本分上がった場所にあります。 押すと重たいような感覚がある場所です。
押すときは、親指を使って押します。椅子に座って太ももをつかむようにして押しましょう。
陰陵泉の場所は、ひざの内側の下にある太い骨の下にあるくぼんでいる場所にあります。
押すときは、親指を使っておします。ひざを軽く曲げてひざからすねをつかむようにして押しましょう。