公開日:2019年 12月23日
更新日:2021年 5月 15日
本日は解離性(転換性)障害について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
ヒステリーは意識化されない心理的な葛藤により身体症状が起きると考えられています。たとえ一時的だとしても身体症状によって葛藤から解放されたり、葛藤による不安や苦しみが軽くなります。
心理的な葛藤によって起きる身体症状は非常に様々なものがあり、神経学では説明ができない運動障害や感覚障害などがあります。
子供から大人までどの年齢でも起きることがありますが、初めて起きる年齢は思春期や成人期の早期の場合が多いです。突然症状が起き、ほとんどの場合は数日から数か月で症状がなくなります。
しかし、心理的な葛藤があると症状を繰り返すこともあり、葛藤が起こる原因となる問題がなくなると、早くに症状がなくなることもあります。
転換性障害も解離性障害も原因となるものは、意識化されない心理的な葛藤によりです。
解離性障害のことを指すヒステリーは転換型と解離型の2つのタイプに分かれています。この2つのタイプには両方のタイプが交わっている部分があります。
そのため、大きな原因は同じであると考えることができ、解離性障害も転換性障害も1つの大項目としてまとめられることが多く、まとめて考えた方が分かりやすいと思われます。
子供の頃に受けた虐待や不当な扱い、事故や事件などの衝撃的な出来事の体験や目撃、耐えられない心理的な葛藤から受け入れたくない情報や感情を意識から切り離す頃をしなければいけなくなってしまった体験などが原因として考えられます。
しかし、基本的に明らかな原因は不明の場合がほとんどです。
解離性障害では、感覚が鈍ったりや麻痺が起きたり、歩行が難しくなったり、不随意運動やけいれんが起きたり、声が出なくなったり、視力や聴力に障害が起きたりという症状が現れます。
解離性障害になると、このような身体症状があっても、無関心な様子や容易に受容している態度があります。
解離性障害は、様々なきっかけでいろいろな症状が組み合わさって起こります。
ある出来事や特定の時期の記憶がなくなる解離性健忘や外から自分を眺めているような離人症、いくつもの人格の人のように見える状態が交代で現れる解離性同一性障害、行き先なども伝えず旅行や放浪に出る解離性遁走などがあります。解離性遁走は健忘があることもあります。
解離性障害の症状が苦痛であったりや日常生活を送る上で邪魔をしていたりする場合、病的であると考えられます。子供の場合、遅刻を繰り返したり成績が落ちたり登校拒否をしたりするケースが多いです。
解離性障害には確立された改善方法はありません。家族や周りにいる人が状態を理解して受け入れて、主治医と信頼関係を作ることが大事になります。
解離性障害の人が安全で安心になれる環境を整えることが重要なのです。解離性障害に有効な薬はありません。
多くの症状は、ある程度の時間が経てばその後、自然に改善にするか別の症状に変わるかするため、長い期間で見ることが大切です。
解離性障害を改善するためには、まず解離性障害の人を支持するように接し、情緒的に援助をします。できるだけ不安を軽くするようにするのです。
また、原因となっている心理的な葛藤が何かを調べ、心理的な葛藤が何かわかった時はその葛藤に対しての対処をすることもあります。
仕事や借金などの具体的な問題の場合には、仕事の量を減らしたり借金を返済するための方法を考えたりと具体的な対処をすることで病状が改善することがあるのです。
支持的精神療法と合わせて洞察を求める精神分析的精神療法や家族療法を行うことも多いです。不安や抑うつなどの症状が多い場合は、一時的に対処法として抗不安薬や抗うつ薬を使う場合もあります。
解離性障害の症状は程度が様々で人によって大きく違います。障害自体に対する有効な薬がないため、改善に取り組む際は多少時間のかかることを覚悟して、解離性障害の人と関わることが必要です。
覚悟を決めることは改善に対して良い影響として作用します。改善に取り組む際は性格の傾向や気質などを確認することが必要です。
物事に没頭しやすい傾向があるか、昔のことを後から思い出せない額向があるか、暗示を受けやすい傾向があるかなどを確認します。過去になにか重大な心的トラウマがあったなどについても確認することが必要になります。
改善に大して薬を使う場合、解離性障害の改善に有効な薬がないということを大前提に補助として使いましょう。有効な薬物がないために多くの薬を併用してしまう可能性も大きいです。
解離性障害すべての改善を薬で試みるのではなく、その時の不安などの状態の改善を薬で試みるようにしましょう。薬を使う際は、状態に合わせて使うことが大切です。
11時から21時
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11時~21時迄 | ◯ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
年末年始