洞不全症候群の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年  11月 1日

更新日:2021年  12月 3日

本日は洞不全症候群について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 洞不全症候群とは
  • 洞不全症候群の原因
  • 洞不全症候群の症状
  • 洞不全症候群の改善方法
  • 洞不全症候群のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

洞不全症候群は、洞結節の働きに異常が出る

洞不全症候群は、洞結節の働きに異常が出ることで徐脈や頻脈が起きる病気です。洞結節は心臓に収縮の命令を送る働きをしています。そのため、洞結節に異常が起きることで徐脈や頻脈などが現れるのです。

 

心筋梗塞や心筋症、心筋炎、サルコイドーシスなどの合併症として起こることもあります。

 

洞結節の働きが下がると、徐脈や心停止が起きます。3~5秒以上の洞結節の活動が止まると、意識を失うこともあります。洞結節の働きが進むと、頻脈が起き動悸が現れます。場合によっては、徐脈と頻脈両方起こることもあります。

ほとんどの洞不全症候群は、明らかな原因がわからない特発性

洞不全症候群の原因は、洞結節細胞群の障害や洞結節から心房への電気刺激の伝わり方が障害されることです。

 

ほとんどの洞不全症候群は、明らかな原因がわからない特発性で考えられることとしては主に加齢が関係していると言われています。

 

虚血性心疾患や心筋症、心筋炎、リウマチ性心疾患、アミロイドーシス、サルコイドーシス、膠原病、甲状腺機能低下症、睡眠時無呼吸症候群などの合併症として起こることもあります。他にも、遺伝によって起こることもあります。

洞性不全症候群は、洞結節と呼ばれる心臓のリズムを制御する場所の機能が低下することによって引き起こされる状態です。以下では、洞性不全症候群の主な原因について詳しく説明します。

 

高齢化:

高齢者において、洞性不全症候群の発症リスクが高くなります。洞結節の細胞は年齢とともに減少し、機能が低下するため、リズムの制御が困難になります。

 

内因性要因:

洞性不全症候群の内因性要因には、以下のものがあります。

 

洞結節の変性:洞結節の細胞における変性や退行性変化が起こることにより、リズム制御が妨げられることがあります。

洞結節の損傷:心臓手術や冠動脈バイパス手術などの際に洞結節が損傷されることがあります。

神経因性要因:

洞性不全症候群の神経因性要因には、以下のものがあります。

自律神経の異常:交感神経と副交感神経のバランスの異常が洞性不全症候群の発症に関与することがあります。

自律神経症:自律神経の病気や自律神経失調症などの障害によって、洞結節の機能低下が引き起こされることがあります。

心臓の病気:洞性不全症候群は、心臓の病気の合併症としても現れる場合があります。

冠動脈の病気:冠動脈の病気による心筋の虚血や心筋梗塞が洞結節の機能低下を引き起こすことがあります。

心筋症:拡張型心筋症や肥大型心筋症などの心筋症により、洞結節の機能が低下することがあります。

薬物や物質の影響:

特定の薬物や物質の使用は、洞性不全症候群の原因となることがあります。

抗不整脈薬:洞性不全症候群の発症は、抗不整脈薬の使用に関連していることがあります。これらの薬物は心臓のリズムを調整するために使用されますが、過剰な投与や長期間の使用によって洞結節の機能が低下する可能性があります。

薬物乱用:違法薬物や一部の薬物の乱用は、心臓のリズムに影響を与え、洞性不全症候群を引き起こす可能性があります。

洞性不全症候群の原因は個人によって異なる場合があります。

洞不全症候群の症状は、主に脈が遅くなることに関係して現れる

洞不全症候群の症状は、主に脈が遅くなることに関係して現れます。長い洞停止の場合は、失神やめまい、眼前暗黒感などの症状が現れます。これは、脳への血流が十分でなくなることによって現れる症状です。

 

洞徐脈が続く場合は、心拍出量が下がることで息切れや全身の倦怠感、浮腫などの症状が現れることもあります。

 

ただし、脈が遅くなっている時に必ず症状が現れるわけではありません。いろいろな状況が合わさって症状として現れるため、場合によって現れる症状は違うのです。

洞性不全症候群は、心臓の洞結節の機能が低下することによって引き起こされる状態です。洞結節は心臓のリズムを制御する役割を果たしており、その機能が低下すると様々な症状が現れることがあります。以下に、洞性不全症候群の主な症状を詳しく説明します。

 

不整脈:洞性不全症候群の主な症状の一つは、不整脈です。洞結節の機能低下により、心拍数やリズムが不規則になることがあります。以下に代表的な不整脈の症状を挙げます。

頻脈:心拍数が通常よりも速くなります。

遅脈:心拍数が通常よりも遅くなります。

無脈:一時的に心拍が止まることがあります。

不規則なリズム:心拍が不規則になり、一定のパターンがないことがあります。

疲労感と倦怠感:洞性不全症候群では、疲労感や倦怠感を経験することがあります。心臓のリズムの不規則さや効率の低下により、十分な酸素や栄養素が全身に供給されず、体力の低下や倦怠感が現れることがあります。

 

めまいと失神:洞性不全症候群による不正な心拍数や低血圧の影響で、めまいや失神が起こることがあります。心臓のリズムが不規則になり、十分な血液が脳に供給されないため、めまいや一時的な意識喪失が発生することがあります。

 

呼吸困難:洞性不全症候群では、呼吸困難を経験することがあります。心臓のリズムが不規則になると、心臓が効果的に血液を送り出せず、肺に適切な酸素供給が行われなくなるため、呼吸困難が生じることがあります。

 

不安と心の動揺:洞性不全症候群による症状や不整脈の発作は、心理的な不安や心の動揺を引き起こすことがあります。不安感や不安定な心境、心配や恐怖感を抱くことが多くなるかもしれません。

 

その他の症状:洞性不全症候群の他の一般的な症状には以下が含まれます。

 

胸痛や圧迫感

頭痛や集中力の低下

消化器系の不快感(例:吐き気、食欲不振)

睡眠障害や不眠症

発汗やふるえ感

これらの症状は、洞性不全症候群の程度や進行度によって異なる場合があります。症状の重症度や頻度は個人によって異なります。

洞不全症候群の改善方法は、心臓ペースメーカー移植

洞不全症候群の改善方法は、心臓ペースメーカー移植です。ぺースメーカーを移植することによって、特に大きな制限なく日常生活を送ることができることが多いです。

 

現れている症状や症状の程度によっては、薬を使って改善を行うこともあります。

洞不全症候群は、心臓の洞結節の機能低下によって引き起こされる状態です。この症状に対する改善方法は、症状の程度や状態によって異なります。以下では、洞不全症候群の改善方法について詳しく説明します。

 

症状の管理:洞不全症候群による症状を管理するために、以下の方法が使用されます。

不整脈薬:心拍数の調節やリズムの安定化のために、特定の薬物が処方されることがあります。例えば、β遮断薬やカルシウム拮抗薬が使用されることがあります。

心臓ペースメーカー:洞不全症候群による洞結節の機能低下が著しい場合、心臓ペースメーカーが必要な場合があります。心臓ペースメーカーは洞結節の働きを補完し、心拍数を制御する役割を果たします。

合併症の管理:

洞不全症候群は他の心臓の病気と合併することがありますので、その合併症の管理も重要です。

心房細動の管理:洞性不全症候群によって心房細動が引き起こされることがありますので、抗凝固薬や抗不整脈薬が必要な場合があります。

心不全の管理:心不全の症状がある場合は、利尿剤や血管拡張剤、心不全治療薬が使用されることがあります。

生活習慣の改善:

洞不全症候群の改善において、生活習慣の改善も重要です。以下の点に注意することが推奨されます。

健康的な食事:バランスの取れた食事を摂取し、塩分や脂肪の摂取を制限することが推奨されます。

適度な運動:医師の指導のもとで適度な運動を行うことで、心臓の健康をサポートすることができます。

禁煙:喫煙は心血管系の病気のリスクを高めるため、禁煙することが推奨されます。

定期的なフォローアップ:

洞不全症候群の改善では、定期的なフォローアップが必要です。医師の指示に従い、定期的に心電図や心エコーなどを受けることが重要です。これにより、効果や病状の進行をモニタリングし、必要に応じて計画を調整することができます。

 

緊急時の対応:

洞不全症候群による意識喪失や胸痛などの緊急事態が発生した場合は、適切な応急処置が必要です。家族や身近な人に心肺蘇生法(CPR)を学ぶことや、救急に迅速な連絡を行うことが重要です。

症状が現れたら早めに病院に行く

多くの洞不全症候群は原因が明らかではありません。そのため、予防することは難しいです。

 

洞不全症候群であると判断されても症状がない場合は、自分の体調を気にして症状が現れることに注意して生活をすることが大事です。めまいや息切れ、動悸などの症状が現れたら早めに病院に行くことをお勧めします。

洞不全症候群の改善例

「田中明子、62歳女性、洞不全症候群であるとされてから1年間の経過がある場合」

 

田中明子さんは1年前に息切れやめまいを訴えて来院しました。心電図で、心拍数が遅くなる傾向があり、洞不全症候群の疑いが生じました。心臓ホルターモニターを装着し、24時間の心拍数モニタリングを行いました。その結果、洞結節の機能低下が確認され、洞不全症候群とされました。

 

心拍数の管理:田中明子さんの主な症状である息切れやめまいを軽減するために、以下の治療法が適用されました。

心臓ペースメーカー:洞不全症候群による洞結節の機能低下が著しいため、心臓ペースメーカーの埋め込み手術が行われました。ペースメーカーは洞結節の働きを補完し、心拍数を制御する役割を果たします。

合併症の管理:田中明子さんは高血圧と糖尿病の既往歴があり、これらの合併症の管理も行われました。

高血圧の改善:降圧薬(ACE阻害剤やカルシウム拮抗薬)が処方され、血圧の安定化が図られました。

糖尿病管理:血糖値の管理には食事、適切な運動、血糖降下薬が使用されました。

生活スタイルの改善:田中明子さんには、健康的な生活習慣の重要性が説明されました。

食事の改善:バランスの取れた食事を摂取し、塩分や脂肪の摂取を制限することが推奨されました。

適度な運動:医師の指導のもとで適度な運動を行うことで、心臓の健康をサポートすることができます。

定期的なフォローアップ:田中明子さんは定期的なフォローアップを受け、心電図や心臓エコーなどが行われました。これにより、心臓の機能や症状のモニタリングが行われ、計画の最適化が図られました。

田中明子さんは心臓ペースメーカーの埋め込み手術後、症状の改善が見られました。息切れやめまいが軽減され、日常生活への影響が減少しました。定期的なフォローアップと改善の継続により、心臓の機能の安定化が図られました。

 

田中明子さんは定期的なフォローアップと改善の継続により、洞不全症候群の症状の管理が行われています。田中明子さんの将来の展望については以下のようなものです。

 

定期的なフォローアップと改善の継続:田中明子さんは定期的なフォローアップを受けることで、心臓の状態や改善の効果をモニタリングします。医師の指示に従い、心臓や血液を定期的に調べることが重要です。これにより、改善の最適化や合併症の早期発見が可能となります。

 

生活習慣の維持:田中明子さんは健康的な生活習慣の維持に取り組むことが重要です。バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙、適切なストレス管理などが心臓の健康をサポートします。医師や栄養士の指導に従い、日常生活での健康増進を意識することが重要です。

 

心理的サポート:洞不全症候群の改善や症状には心理的な負担が伴うことがあります。田中明子さんは必要に応じて心理的なサポートを受けることができます。カウンセリングやサポートグループへの参加などによって心の安定を図ることができます。

 

緊急時の対応:田中明子さんは洞不全症候群による緊急事態への対応策も知っておく必要があります。自身や身近な人が心肺蘇生法(CPR)を学ぶことや、緊急時の連絡先を確認することが重要です。これにより、心臓発作などの緊急時に迅速な対応が可能となります。

 

洞不全症候群の改善は個人に合わせて行われるべきです。田中明子さんは医師の指導のもと、定期的なフォローアップと改善の継続を行うことで、症状の改善と心臓の健康状態の維持を目指すことができます。

おすすめ記事

営業時間

11時から21時

営業日
 

11時~21時迄

休業日

年末年始

お問合せ
080-1802-9798