公開日:2022年 4月23日
更新日:2024年 1月16日
本日は変形性股関節症について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
変形性股関節症の原因は、軟骨が摩耗することです。軟骨の摩耗は、加齢によって起こることが多いです。また、体重が重い人は股関節の負荷が大きく、軟骨を磨耗しやすいとも言われています。
股関節は、大腿骨の骨頭が臼蓋にぴったりとはまっているため、足を前後左右斜めに動かすことができる構造をしています。
歩くと、股関節には負荷がかかりますが、正常な状態の場合は、軟骨がクッションの役割をして衝撃を和らげているため、大きなトラブルが起こることはありません。
変形性股関節症は、股関節の軟骨が摩耗し、最終的には変形や機能障害を引き起こす疾患です。変形性股関節症の原因は複数あり、以下に主なものを挙げます。
加齢: 最も一般的な原因の一つで、年齢とともに軟骨の摩耗や劣化が進行します。
遺伝的要因: 変形性股関節症は家族歴がある場合があり、遺伝的要因が関与することがあります。
肥満: 体重が多いと、股関節にかかる負担が増え、軟骨の摩耗を促進する可能性があります。
外傷や過去の股関節の怪我: 股関節の怪我や外傷は、将来的に変形性股関節症を引き起こす可能性があります。
特定の職業や活動: 重労働や特定のスポーツにより股関節に繰り返しストレスがかかることで、軟骨の摩耗が進むことがあります。
関節の先天的な異常: 先天的な股関節の異常は、軟骨の異常な摩耗につながることがあります。
炎症: 炎症性の病気が股関節に影響を及ぼし、変形性股関節症を引き起こすことがあります。
股関節の構造的問題: 股関節の形状や整列の問題が、軟骨の異常な摩耗を引き起こすことがあります。
これらの要因が複合的に作用することで、股関節の軟骨が摩耗し、痛みや機能障害が生じることになります。
変形性股関節症の症状は、関節の痛みや関節の動かしにくさ、両足の長さの違いなどです。両足の長さに違いが生まれることによって、歩きにくさも現れます。
初期の段階では、関節の軟骨がすり減って関節の隙間が少し狭くなります。そのため、起き上がったときや立ったとき、歩き始めたときなどに、足の付け根に違和感を感じます。さらに、お尻や太ももや膝に痛みやこわばりがあることもあります。
関節の軟骨の摩耗が進むと、痛みが強くなります。長い時間歩くことや立っていることができなくなり、靴下を履いたり正座をしたりすることも難しくなります。変形性股関節症は、症状が進むと日常生活を送る上で支障が出てくるのです。
変形性股関節症は、股関節の軟骨が摩耗し、変形や機能障害を引き起こす疾患です。この症状は進行性で、以下のような特徴があります。
股関節の痛み: 最も一般的な症状で、股関節の内部、周囲、または太ももの前面に痛みが発生します。痛みは通常、動作時に悪化し、休息時に軽減します。
こわばり: 股関節のこわばりは特に、長時間の休息後に顕著になることがあります。
運動範囲の制限: 股関節の動きが制限され、特に屈曲や回旋の動きが困難になります。
歩行困難: 股関節の痛みや運動範囲の制限により、歩行時に痛みが生じたり、歩行パターンが変化したりします。
関節の変形: 進行すると、関節の変形が発生し、股関節の形状が変わることがあります。
筋力の低下: 長期間の痛みや活動制限により、関節周囲の筋肉が衰えることがあります。
関節の「ひっかかり」や「音がする」: 関節内の軟骨や骨の変形により、動かすときに「ひっかかり」を感じたり、音がしたりすることがあります。
夜間痛: 股関節の痛みが夜間に悪化することがあります。
変形性股関節症の症状は、個人差が大きく、症状の進行速度も人によって異なります。
変形性股関節症の改善方法は、股関節の負担を減らすことです。症状が軽い場合は、手術を行わず痛み止めを使いながら、できるだけ股関節の負担を減らすように心がけて生活します。
水中でウォーキングなどを行い筋力トレーニングをしたり、肥満の場合は食事を改善し体重をコントロールしたりすることで改善が期待できます。
なかなか改善がみられない場合や症状が進んでいる場合は手術を行うこともあります。
手術には、関節近くの骨を切り関節の向きを矯正し残っている軟骨の位置を修正することで体重がかかる位置をコントロールする手術や、股関節を人工股関節に置き換える手術があります。
変形性股関節症の改善法は、症状の重さや患者の全体的な健康状態に応じて異なります。以下に、一般的な改善オプションを挙げます。
・薬
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs): 痛みと炎症を和らげるために使用されます。
鎮痛剤: 中等度の痛みに対して、パラセタモールなどの鎮痛剤が処方されることがあります。
局所麻酔薬やコルチコステロイドの注射: 重度の痛みや炎症に対して、股関節内に直接投与されることがあります。
・物理的な方法
関節の可動域を維持し、筋力を強化するためのエクササイズやストレッチが含まれます。疼痛管理や歩行時の補助なども提供されます。
運動:適度な運動(水泳、ウォーキング、自転車など)が推奨され、関節の柔軟性を維持し筋力を強化するのに役立ちます。
体重管理:体重減少は、股関節にかかるストレスを減らし、症状の改善に寄与します。
サポートデバイス:杖や歩行器などの補助具が、歩行を容易にし、関節への負担を減らすのに役立ちます。
・外科手術
股関節置換術: 重度の変形性股関節症の場合、人工股関節に置換する手術が検討されます。
骨盤頚部切除術: 関節の変形を修正するための手術が行われることもあります。
補完・代替法:アクプレッシャーやマッサージなど、補完・代替法が痛みの緩和に役立つことがあります。
変形性股関節症の改善に使用される薬には主に以下の種類があり、それぞれ異なる効果があります。
・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
効果: 炎症と痛みを和らげる。
例: イブプロフェン、ナプロキセン、ディクロフェナクなど。
注意点: 長期使用は胃腸障害や腎臓問題を引き起こすリスクがある。
・鎮痛剤
効果: 軽度から中等度の痛みを和らげる。
例: アセトアミノフェン(パラセタモール)など。
注意点: 肝臓への影響に注意が必要。
・局所麻酔薬やコルチコステロイドの注射
効果: 股関節の直接的な痛みや炎症を和らげる。
例: コルチコステロイド(トリアムシノロンなど)。
注意点: 注射は一時的な効果であり、頻繁な使用は関節組織に害を及ぼす可能性がある。
・軟骨の保護に役立つサプリメント
効果: 軟骨の健康をサポートし、痛みを和らげる。
例: グルコサミン、コンドロイチン。
注意点: 効果は個人差があり、科学的根拠は限定的。
これらの薬剤は、股関節症の症状を和らげるために使用されますが、病状の進行を完全に止めることはできません。
変形性股関節症を改善するために、手術を行い、人工股関節にすることで症状の改善はかなり期待できます。しかし、人工股関節は、年月が経つと緩んできて入れ替えるために再ぶ手術が必要になることもあります。
変形性股関節症の症状によって股関節に痛みがある場合には、動かさないようにしてしまうことが多いです。
しかし、股関節を動かさないと股関節のまわりの筋力が弱まり関節の可動域がより狭くなるという悪循環を引き起こしてしまいます。
適度にトレーニングを行うことが大事です。また、杖をつくことで股関節への負荷を減らすことができるため、杖を使うことも良いでしょう。
・陽陵泉
・環跳
・居髎
陽陵泉は、坐骨神経痛や腰痛に対して効果を発揮します。足の痛みや疲れなどの症状が出ている時にも非常におすすめのツボです。
足の筋肉が引きつっている場合やスポーツで足を酷使する場合にも有効です。
環跳は、腰痛や膝関節の痛みに効果があります。 神経痛、リウマチ、股関節痛、半身不随、肋間神経痛、肋膜炎、偏頭痛にも有効です。
特にお尻の筋肉に柔軟性がなくなることで引き起こされる膝の痛みには効果を発揮すると言われています。
居髎は、筋肉の疲れを和らげる効果や股関節の痛みを和らげる効果があります。足が疲れて足が痛い時や、足が引きつる時などにもおすすめです。
また、坐骨神経痛にも有効であると言われています。
陽陵泉の場所は、膝の下の外側にある骨の突起のすぐ下のくぼんでいる場所です。
押すときは、足を曲げた姿勢で押します。両手の親指を使って足指の方向へ力を入れて押します。
環跳は、お尻の両わきにあるツボで大腿骨の先端から少し上後方にあります。
拳をつくって叩いたり掌でこねるように揉んで刺激をしましょう。お灸などで温めることもお勧めです。
居髎は、腰骨の前端を少し下がったあたりにあるツボで、左右両側にあります。
押して刺激をすることも良いですが、お灸などで温めることもおすすめのツボです。
11時から21時
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