爪甲肥厚の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2023年  2月10日

更新日:2024年  2月12日

本日は爪甲肥厚について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 爪甲肥厚とは
  • 爪甲肥厚の原因
  • 爪甲肥厚の症状
  • 爪甲肥厚の改善方法
  • 爪甲肥厚のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

爪甲肥厚は、足の爪が厚くなり改善が必要な状態になること

爪甲肥厚は、足の爪が厚くなり改善が必要な状態になることです。主な原因は、爪白癬や深爪、長い時間のハイヒール使用、靴による摩擦、つけ爪などです。

 

症状が悪くなると、自分で爪を切ることができなくなったり、靴を履くことができなくなったり、巻き爪になったりします。さらに高齢者が爪甲肥厚を発症した場合は転倒しやすくなるため、注意が必要です。

爪甲肥厚症の主な原因は、爪白癬や深爪、長時間のハイヒールなど

爪甲肥厚症の主な原因は、爪白癬や深爪、長い時間ハイヒールを履くこと、靴による摩擦、つけ爪などです。このような原因によって、正常に爪が成長できなかった時、爪は前に伸びることができずに厚くなるのです。

 

本来、爪は歩くと常に下からの圧力がかかり、扁平な形を保って前に伸びます。しかし、寝たきりの状態など足底からの圧力がなければ自然に曲がって前に伸びなくなります。

 

年齢を重ねることも爪甲肥厚症の原因になります。年齢を重ねると、足の外側に体重をかけて歩く姿勢になることが多く、外側に体重をかけることで親指の爪にかかる圧力が減り爪甲肥厚が起こるのです。

爪甲肥厚は、爪が異常に厚くなる状態を指します。この状態にはいくつかの原因があります。

 

加齢:加齢によって爪の成長速度が遅くなり、爪板が厚く硬くなることがあります。これは、爪の新陳代謝が低下するためです。

 

真菌感染症(爪水虫):爪を侵す真菌感染症は、爪甲肥厚の一般的な原因です。感染により爪が黄色く変色し、厚く、もろくなります。

 

外傷:爪に繰り返し外傷が加わると、爪甲肥厚を引き起こすことがあります。特に、ランニングやサッカーなどのスポーツを行う人に見られます。

 

皮膚の病気:乾癬や掌蹠膿疱症などの特定の皮膚の病気は爪の異常を引き起こし、爪甲肥厚をもたらすことがあります。

 

循環器系の病気:末梢血管の病気や心不全など、血行不良を引き起こす病気は、爪の異常に関連することがあります。

 

システム性の病気:糖尿病や甲状腺機能低下症など、全身性の病気は爪の成長に影響を及ぼし、爪甲肥厚を引き起こすことがあります。

 

薬剤の副作用:一部の薬剤は爪の成長に影響を与え、爪甲肥厚を引き起こすことがあります。

爪甲肥厚の症状は、爪が厚くなること

爪甲肥厚の症状は、爪が厚くなることです。爪が前に伸びなくなることによってどんどん厚くなるのです。

 

症状が悪くなると、爪を自分で切ることができなくなったり靴が履けなくなったり、巻き爪になったりします。高齢者の場合は爪甲肥厚によって、転倒のリスクが高まるため注意が必要です。

爪の厚さの増加:最も顕著な症状は、爪が通常よりも厚くなることです。特に、爪の端が厚くなりがちです。

 

爪の硬化:爪甲肥厚により、爪が硬くなり、普通の爪切りで切るのが難しくなることがあります。

 

爪の変形:爪が異常に厚くなることで、爪の形が歪んだり、不均一になることがあります。

 

爪の色の変化:爪甲肥厚はしばしば爪の色の変化を伴い、黄色、茶色、または灰色に見えることがあります。真菌感染が原因の場合は、この色の変化が顕著になります。

 

爪の下の蓄積物:爪の下に角質や異物が蓄積し、時には悪臭を伴うことがあります。

 

痛みや不快感:厚く硬化した爪が靴に圧迫されると、歩行時に痛みや不快感を感じることがあります。

 

感染のリスク:爪甲肥厚が進行すると、爪と爪床の間に隙間ができやすくなり、細菌や真菌の感染リスクが高まります。

 

爪甲肥厚の症状は、原因や進行度によって異なるため、症状が見られる場合は専門の病院に行くことが大事です。

爪甲肥厚の改善方法は、深爪やヒールの靴に気をつけること

爪甲肥厚の改善方法は、足の親指に力を入れて歩いたり、深爪をしないように気をつけたり、ヒールのない靴を履くように心がけたりすることです。

 

寝たきりの状態の場合は、ベッドの足側に板を立てて置き足踏みをすることをお勧めします。

 

靴によって圧迫されている場合は足底板を使ったり、靴の選び方をあらためたりすることも大事です。また、原因が爪白癬の場合は爪白癬を改善することが大事です。

爪甲肥厚の改善法は、その原因に応じて異なりますが、以下に一般的な方法を紹介します。

 

爪のケアと整形:厚くなった爪を適切に切り整えることが基本です。通常の爪切りでは難しい場合は、専門の器具を使用して爪を薄く削ることがあります。専門家による爪のケアを定期的に受けることが重要です。

 

トピカル:真菌感染が原因の場合、抗真菌薬を含むクリームや液体を直接爪に塗布します。これにより、感染を抑え、爪の状態を改善します。

 

経口抗真菌薬:爪の真菌感染が重度の場合や、トピカルだけでは効果が不十分な場合は、経口の抗真菌薬が処方されることがあります。これは、数ヶ月にわたることがあります。

 

爪の除去:極端に厚くなった爪や、改善に反応しない真菌感染のある爪を除去する場合があります。除去後の爪の再生を促進するためのケアが必要です。

 

レーザー:真菌感染に対して、特定の種類のレーザーを使用して改善を行う方法もあります。レーザーは真菌を破壊し、感染の改善を目指します。

 

栄養管理:栄養不良が原因の一つである場合、バランスの取れた食事や必要に応じて栄養補助食品の摂取が推奨されます。

 

基礎的な病気の管理:糖尿病や循環器系の病気など、爪甲肥厚を引き起こす可能性のある基礎疾患がある場合は、その管理が重要です。

 

爪甲肥厚の改善方法には、症状の原因となる要因を特定し、それに対する適切な改善を行うことが重要です。

経口抗真菌薬を爪甲肥厚の改善に使うことがあります。特に真菌感染が原因の場合に使用する際の注意点は以下の通りです。

 

医師の判断と処方が必要:経口抗真菌薬は処方薬であり、使用前に医師による正確な判断が必要です。自己判断での使用は避けてください。

 

長期間の改善が必要:爪の真菌感染の改善には通常3〜6ヶ月と数ヶ月かかることが一般的です。改善の期間中は定期的に医師にみてもらい、効果と副作用をモニタリングする必要があります。

 

副作用に注意:経口抗真菌薬は肝臓に負担をかけることがあり、肝機能障害のリスクがあります。改善期間中は定期的な肝機能検査が必要です。その他、吐き気、腹痛、皮膚発疹などの副作用が報告されています。

 

他の薬剤との相互作用:経口抗真菌薬は他の薬剤と相互作用を起こす可能性があります。使用中の薬やサプリメントがある場合は、医師に必ず伝えてください。

 

アルコール摂取の制限:改善期間中はアルコールの摂取を控えることが推奨されます。アルコールは肝臓に負担をかけるため、副作用のリスクを高める可能性があります。

 

定期的な爪のケア:薬での改善と並行して、爪の適切なケアを行うことも重要です。厚くなった爪を適切に切り、清潔に保つことで、改善の効果を高めることができます。

 

完全に回復するまで継続:爪の真菌感染は再発しやすいため、医師の指示に従って改善を完遂することが大切です。症状が改善されたからといって、自己判断で薬などを中断しないでください。

 

経口抗真菌薬を使用する場合は、これらの注意点を守り、医師の指示に従って進めることが重要です。

爪甲肥厚を防ぐためには

爪甲肥厚を防ぐためには、足の指をきちんと使えるようにすることが大事です。足の指をグーチョキパーに動かしたり、足の指で何かをつかんだりする体操を行ったりしましょう。

 

また、爪に尿素配合クリームを塗り込んで保湿することも予防のために効果的であると言われています。

爪甲肥厚に効果的なツボ

井穴

三陰交

血海

井穴

井穴は、爪の周りにあるツボで、爪の周りに対しても良い影響があるとされているツボです。そのため、爪甲肥厚に対しても良い効果が期待できます。

 

他にも血流を良くする効果もあるため、冷えなどの症状にも効果を発揮します。

三陰交

三陰交は、浮腫や体の冷えに効果を発揮するツボで、三陰交は血虚を改善するために有効なツボです。

 

血虚は赤血球が不足していることを意味しているのではありません。血液中の栄養素が不足している状態のことを意味しており、東洋医学では爪に起こるトラブルは血虚が関係していると言われています。そのため、爪甲肥厚にも効果が期待できるのです。

血海

血海は、血の流れを良くする効果があるツボです。腰痛や肩こり、冷え、むくみ、月経痛や月経不順、膀胱炎、貧血、痔や肌や髪の乾燥などの症状の改善に役立つツボです。

 

血海は、血虚の改善に効果的です。血虚になると爪のトラブルが起こりやすくなるため、血虚を改善することで爪のトラブルにも効果が期待できます。

ツボの位置と押し方

井穴

井穴の場所は、爪の生え際から約2mm下です。縦と横の線を伸ばして交わる場所にあります。

 

押すときは、指で挟んで押します。爪で押さないように気をつけましょう。

三陰交

三陰交の場所は内くるぶしから4本脛の内側、骨の際の部分にあります。

 

押すときは親指を使って押します。両足にあるツボのため、左右両方のツボを押しましょう。お灸をすることもお勧めです。

血海

血海は、膝のお皿の内側の上から、指3本ほど上に上がったあたりにあります。

 

押すときは親指で押します。刺激が足りない場合や押しにくい場合は、両手の親指を重ねて押しても良いです。

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