公開日:2021年 9月23日
更新日:2021年 10月 8日
本日は遺伝性周期性四肢麻痺について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
遺伝性周期性四肢麻痺の原因はタンパク質の遺伝子に異常が起こることです。大きく関係のある遺伝子は、CACNA1S遺伝子とSCN4A遺伝子です。
今のところ住んでいる地域や特定の生活習慣が発症に関係しているということはないと言われています。
遺伝子に変異が起こると、タンパク質の機能が異常な状態になり遺伝性周期性四肢麻痺を発症します。
低カリウム性周期性四肢麻痺の場合、CACNA1S遺伝子とSCN4A遺伝子のどちらかに異常が起こることによって発症し、高カリウム性周期性四肢麻痺の場合SCN4A遺伝子に異常が起こることで発症します。
遺伝子の変異の多くは父親もしくは母親のどちらかから受け継いで発症しますが、珍しいケースでは両親ともに変異がないのにもかかわらず突然変異として遺伝子に変異が起こり発症するケースもあります。
中には、原因がわからない遺伝性周期性四肢麻痺もあります。そのため、CACNA1S遺伝子とSCN4A遺伝子以外にも原因となる遺伝子があると考えられています。
遺伝性周期性四肢麻痺の主な症状は、麻痺発作です。発作の程度は人それぞれ違い、動くことはできるが一時的に筋力の低下を実感する程度から完全麻痺まで様々です。
多くの症状は下肢に起きます。しかし、体の筋肉のどこの部分にも起きる可能性があります。一般的には呼吸や飲み込みに関して障害が起こることはありません。
高カリウム性周期性四肢麻痺の場合は数十分から数時間麻痺が続くことが多く、低カリウム性周期性四肢麻痺の場合は数時間から数日間麻痺が続くことが多いです。
高カリウム性周期性四肢麻痺と低カリウム性周期性四肢麻痺では麻痺が起こりやすい時間帯や麻痺を誘発するものにも差があります。
高カリウム性周期性四肢麻痺の場合、カリウムを多く含む食べものを食べたときや運動した後に安静にしている時に起こることが多いです。寒冷や妊娠も発作を誘発すると言われています。
発作のないときには筋肉のこわばりを感じることもあります。
低カリウム性周期性四肢麻痺の場合は、早朝や夜間に起こることが多いです。発作を引き起こす誘因となるものは、前日の激しい運動や高炭水化物やアルコールの大量摂取、精神的ストレスなどです。
症状は麻痺発作以外はないことがほとんどです。
遺伝性周期性四肢麻痺の症状には大きな個人差があるのです。
遺伝性周期性四肢麻痺の根本的な改善方法は今のところありません。そのため、症状と上手に付き合って生活していくことが大切になります。
症状と上手に付き合っていくためには、なるべく麻痺発作を起こさないように予防することが大切です。発作の予防には食べ物や生活習慣に注意することが中心です。発作を誘引するような食べ物や行動は避けましょう。
完全に麻痺発作を起こらないようにすることは難しいですが、できるだけ起こさないように注意できることは注意して生活を送りましょう。
遺伝性周期性四肢麻痺の症状は、現れるときや悪化するときにある一定の条件や状況が関係していると言われています。そのため、自分で食べ物や生活習慣を工夫することで症状の悪化を防ぐことが非常に重要です。
手術をする場合、稀に手術をした後に麻痺が遷延したり悪性高熱を起こすこともあります。手術をするときには注意をして石の十分に相談した上で行うことが大切です。