公開日:2022年 12月 3日
更新日:2022年 12月11日
本日はリポイド副腎過形成症について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
リポイド副腎過形成症の原因は、遺伝子の異常です。遺伝形式は、常染色体性劣性遺伝です。
コレステロールからプレグネノロンにステロイドが合成する過程はステロイドホルモン律速段階にあります。この段階には、ミトコンドリア内膜のコレステロールの移送とミトコンドリア内での酵素反応が関係しています。
ミトコンドリア内での酵素反応にはチトクロームP450scc、アドレノドキシン、アドレノドキシン還元酵素が関わっています。
リポイド副腎過形成症はこれにコレステロールを供給する働きをしている代謝回転の早い蛋白の異常によって、発症するということがわかっています。
リポイド副腎過形成症の症状は、生まれた時から著しく起こる副腎不全症状です。主に哺乳不良、嘔吐、不活発、体重増加不良などが現れます。
このような症状は、ステロイドホルモン合成の初期過程が障害され、性腺と副腎が障害になり、コルチゾール、アルドステロン、性ホルモンすべてが欠乏することによって起こります。
外陰部が女性型になったり、腹腔内や鼠蹊部や大陰唇に停留したりすることもあります。正常な男性外性器の場合や精巣機能が正常な場合もあります。
リポイド副腎過形成症を改善するためには、急性期の副腎不全を改善することとその後の維持をすることが必要です。
急性期の副腎不全を改善する方法は、グルココルチコイドやミネラルコルチコイド欠乏、脱水、酸血症を矯正すること、低血糖に対して改善を行なっていきます。
維持をするための方法は、グルココルチコイドを投与することです。投与する量は体表面積当たりの1日量です。必要とする量は個人によって違うため、個人に合わせて投与を行うことが大事です。
リポイド副腎過形成症では、外陰部が女性型になったり、腹腔内や鼠蹊部や大陰唇に停留したりなどの症状が現れることもあります。
そのため、男児では異所性精巣摘出を行うこともあります。思春期以降になると、二次性徴の出現のために、性ホルモンの補充も行います。