白斑の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 8月20日

更新日:2023年 8月19日

本日は白斑について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 白斑とは
  • 白斑の原因
  • 白斑の症状
  • 白斑の改善方法
  • 白斑のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

白斑とは皮膚の一部の色が白く抜け落ちる皮膚の病気

白斑とは皮膚の一部の色が白く抜け落ちる皮膚の病気です。原因は不明で、白なまずと呼ばれることもあります。一般的に白斑は痛みや痒みが起きることはなく、人に伝染することもありません。

 

体の一部分に白斑がある場合限局型、体のいろいろなところに白斑がある場合汎発型、神経の通り道に沿って白斑がある場合は神経分節型と言います。

 

一般的に白斑は皮膚の病気です。しかし、汎発型の場合合わせて自己免疫疾患を起こすこともあります。

白斑の原因は明らかになっていない

白斑の原因は明らかになっていません。

 

今のところ白斑の発症に関してわかっていることは、表皮に存在するメラノサイトが壊されたり機能が止まることによってメラニンを作ることができなくなり白斑が起きるということです。 

自己免疫に関する病気: 最も一般的な白斑の形態であるビタイリゴは、体が誤って自身のメラノサイトを攻撃し、これらの細胞を破壊する自己免疫に関する病気として知られています。ビタイリゴは局所的または全身的に発生する可能性があり、進行すると全体的な肌の色素喪失を引き起こすことがあります。

 

遺伝的要素: 白斑は遺伝的要素を有することがあります。特定の遺伝子の変異が白斑のリスクを高めると示されており、特にビタイリゴは一族間で発生することがあります。

 

外的要因: 物理的な皮膚の損傷、例えば日焼けや化学物質による皮膚の刺激、摩擦や切り傷なども白斑の原因となる場合があります。これは特にピーアンドポンフ症候群やハロネヴスのような特定の病状で見られます。

 

神経因性因子: 一部の研究では、神経からのシグナルがメラノサイトの機能に影響を及ぼし、白斑を引き起こす可能性が示唆されています。

 

その他の病気: 特定の病気や状態、特に甲状腺の病気、リウマチ性の病気、1型糖尿病などの自己免疫に関する病気と白斑の出現との間に関連があると示されています。

 

白斑の原因は多岐にわたり、そのメカニズムはまだ完全には解明されていません。特定の要因がメラノサイトの機能や存続に影響を与え、その結果、皮膚の特定の領域で色素の喪失を引き起こすと考えられています。ただし、この過程は個々の人で異なり、同じ要因がすべての人に同じ影響を及ぼすわけではありません。

 

ストレス: 一部では、高度なストレスが白斑の発症や増悪を引き起こす可能性があると報告されています。ストレスは免疫反応を変えることができ、これがビタイリゴのような自己免疫に関する病気の発症を誘発する可能性があります。

 

ホルモンの影響: ホルモンの変動も皮膚の色を影響する可能性があります。特に妊娠や更年期の女性では、ホルモンの変化が白斑の発症に影響を及ぼす可能性があります。

 

これらの要因は、単独または複合的に作用して白斑を引き起こす可能性があります。原因が明らかになると、より効果的な改善方法の開発や早期発見につながります。

白斑の症状は、皮膚の一部の色が白く抜け落ちること

白斑の症状は、皮膚の一部の色が白く抜け落ちることです。少しずつ白斑が広がることも多く、手の平と足の裏以外の部分にはどこにでも発症する可能性があります。痛みや痒みなどの症状はなく、人に伝染することもありません。

 

白飯には3つのタイプがあります。体の全体に広く白斑が起こる汎発型、神経のが支配している部分に領域にのみ白斑が起こる神経分節型、皮膚の一部にのみ白斑が起こる限局型です。

 

最も多いのは汎発型で、汎発型の場合の多くは白斑が大きくなる傾向があります。神経分節型は、活動しなくなると白斑は大きくなりません。限局型のほとんどは汎発型や分節型に移り変わっていきます。

白斑は、メラニン色素が不足しているために皮膚が白くなる現象を指します。これは全身に広がることもあれば、特定の部位に限定されることもあります。以下に白斑の主な症状について詳しく説明します。

 

色素喪失: 最も一般的な白斑の症状は、肌の一部または全体が白くなることです。これは通常、一部分から始まり、時間とともに広がる傾向があります。色素喪失は均等に広がることもあれば、特定の部位に限定されることもあります。ビタイリゴの場合、白斑は通常、体の両側に対称的に現れます。

 

髪や髭の色の変化: 一部では、白斑が発生した部位の髪や髭が白くなることがあります。これは、これらの領域のメラノサイトも影響を受けるためです。

 

目や口の周りの色素喪失: ビタイリゴの場合、しばしば初期の症状として目や口の周り、鼻、指や足の先、肘や膝の曲がり目など、体の開放部に色素喪失が見られます。

 

発症年齢: 白斑はどの年齢でも始まる可能性がありますが、多くの場合、20歳前後で初めて症状が現れます。

 

白斑の進行: 白斑は通常、何年にもわたってゆっくりと進行します。しかしながら、一部の人々では急速に広がることもあります。

 

疼痛や痒み: ほとんどの場合、白斑は無痛で無痒です。しかし、一部では、特に色素喪失が始まった時期に、皮膚が少し痒く感じるかもしれません。

 

夏季の色素喪失の強調: 太陽に晒されることにより、健康な皮膚が日焼けして色が濃くなる一方で、白斑部位は色素を生成できないため、夏季に白斑がより顕著になることがあります。

白斑の改善には、ステロイド外用剤や光線などを使う

白斑を改善するためには、ステロイド外用剤や光線、活性型ビタミンD3外用などを使います。他にも、免疫抑制剤や液体窒素を使って改善を行うこともあります。

 

光線を使う方法では、週に2~3回程度通院をして改善を行います。症状が落ち着いたあと回数を減らしていきます。

白斑の改善方法は個々の状態と目標により異なります。改善の目的は、色素喪失の進行を止め、可能であれば色素を回復することです。

 

トピカルステロイド: これは最も一般的に使われる初期の改善法で、特に小面積の白斑に効果的です。ステロイドは、炎症を抑え、色素喪失を止める効果があります。しかしながら、長期間の使用は副作用を引き起こす可能性があります。

 

カルシポトリオール (カルシチオール): ビタミンDの類似物であり、色素の再生を助けるとともに、ステロイドの使用量を減らすことができます。

 

光線: 光線は、特定の波長の光を皮膚に照射することで、メラノサイトの再生を促す方法です。PUVA法やナローバンドUVB法などがあります。これらは通常は週に数回、数ヶ月にわたって施行されます。

 

タクロリムスやピメクロリムス: これらは免疫調節剤であり、ステロイドと同様に局所的に適用されます。これらはステロイドの副作用を避けたい場合や、ステロイドが効かない場合に使われることがあります。

 

ミクロスキングラフト: 色素のある皮膚を取り出し、白斑部分に移植する手術的な改善法です。これは一部の人に対して効果的であり、特に白斑が進行を停止した状態であることが必要です。

 

メラノサイト移植: メラノサイトを直接白斑部分に移植する方法もあります。これは高度な手術技術を必要としますが、適切な場合者に対しては非常に効果的です。

モノベニルエーテルオブヒドロキノン (モノベンゾン): これは全身の皮膚から色素を除去するための薬剤で、非常に広範囲の白斑に対して使用される場合があります。これにより、全体的な肌の色が均一になることで、白斑が目立たなくなる可能性があります。しかし、これは永久的な改善法であり、日焼けのリスクが増加します。

 

心理的サポート: 白斑は肌の見た目に影響を及ぼし、自尊心や社会的な困難を引き起こす可能性があります。心理的サポートは白斑改善の重要な一部となります。

 

メイクアップや塗り薬: 特別なメイクアップやカモフラージュクリームを使用して白斑を覆うこともあります。これらは、効果を発揮するまでの一時的な解決策として、または手術や薬を望まない場合に有用な選択肢となることがあります。

 

自己免疫の病気の管理: ビタイリゴは自己免疫の病気であるため、免疫系の全体的な管理が白斑の改善に役立つ可能性があります。健康的なライフスタイル、ストレス管理、免疫賦活食品の摂取などが助けとなることがあります。

 

これらの方法は、個々の症状、健康状態、ライフスタイル、改善に対する個人的な期待を考慮して選ばれます。効果的な改善方法は多くの場合、薬、手術、ライフスタイルの変更、心理的サポートを組み合わせることで最善の結果が得られます。

病気の症状として現れることもある

白斑が起きる病気は尋常性白斑だけではありません。老人性白斑や単純性粃糠疹、白色癜風、膠原病などの時も白斑が起きることがあります。

 

病気の症状として発症している可能性もあるのです。病気の症状として白斑が現れている場合は、元となる病気を改善することが白斑の改善につながります。元となる病気が何かを正確に判断することが大切です。

白斑の改善例

白斑の改善の結果は個々により大きく異なります。これらの例は、あくまで一部の症例であり、全ての人が同じ結果を得るわけではないことを理解してください。

 

事例1: トピカルステロイドと光線の組み合わせ

Johnさん(仮名)は30歳の男性で、右手の指に小さい白斑がありました。彼は皮膚科医によりトピカルステロイドを処方され、日々塗布を行いました。また、週に2回、クリニックでナローバンドUVB法を受けました。6ヶ月後、彼の白斑はほぼ完全に消失しました。この結果は、Scherschunらの研究(2001年、"Narrow-band ultraviolet B is a useful and well-tolerated treatment for vitiligo")にも一致しており、早期の小面積の白斑に対してステロイドとUVB法の組み合わせが有効であることを示しています。

 

事例2: ミクロスキングラフト手術

Annaさん(仮名)は40歳の女性で、大きな白斑が両腕と胸部に広がっていました。彼女の白斑はステロイドや光線に反応せず、彼女はミクロスキングラフト手術を選びました。色素が存在する皮膚が彼女の白斑部分に移植され、手術後1年で彼女の白斑の大部分が改善しました。これは、Falabellaの研究(1995年、"Repigmentation of leukoderma by minigrafting of normally pigmented, autologous skin")で述べられているように、色素喪失が安定している場合に対してスキングラフト手術が効果的であることを示しています。

 

事例3: 心理的サポートと自己受容

Davidさん(仮名)は50歳の男性で、彼の体の大部分は白斑に覆われていました。彼は薬や手術を試しましたが、効果は限定的でした。彼は精神的に苦しみ、恥ずかしさや孤独感を感じていました。彼は心理的介入に参加することを決め、セラピストと共に自己受容の旅を始めました。彼はまた、白斑を持つ他の人々と接触を持つためにサポートグループに参加しました。時間の経過とともに、Davidさんは自身の白斑を受け入れ、自尊心を回復しました。この結果は、Picardiらの研究(2003年、"Stressful life events, social support, attachment security and alexithymia in vitiligo. A case-control study")にも一致しており、白斑の精神的健康が病気の経過や生活の質に重要な影響を及ぼすことを示しています。

 

事例4: モノベニルエーテルオブヒドロキノン(モノベンゾン)の使用

Susanさん(仮名)は35歳の女性で、彼女の顔と手に広範囲の白斑がありました。彼女はその不均一な肌の色に苦悩していました。Susanさんと彼女の皮膚科医は、モノベンゾン法を試すことを決定しました。数ヶ月後、彼女の全身の皮膚は均一な色調になり、彼女はこの結果に満足しています。しかし、彼女は日焼けに特別な注意を払い、日焼け止めを常に使用しています。モノベンゾンの使用は、あくまで全身の白斑に対する最後の手段とされています(Grimesら、2004年 "The efficacy of afamelanotide and narrowband UV-B phototherapy for repigmentation of vitiligo.")

 

これらの事例は、改善が症状、期待、ライフスタイルによって異なることを示しています。

おすすめ記事

営業時間

11時から21時

営業日
 

11時~21時迄

休業日

年末年始

お問合せ
080-1802-9798