公開日:2023年 3月11日
更新日:2023年 3月21日
本日は水中毒について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
水中毒の原因は、水分を多量に摂取することです。大量の水分によって、尿の処理能力が下がり、低ナトリウム血症が起こることによって症状が現れるのです。
特に多飲症の人に発症することが多いです。冬の乾燥する時や夏の暑い時に、多飲症でなくてもたくさんの水分を摂取することが発症につながることもあります。
水中毒は、体内に過剰な水分が蓄積し、血液中のナトリウム濃度が低下する状態を指します。一般的に、健康な成人が普通に水を飲むだけでは水中毒になることは稀ですが、特定の状況や条件によって水中毒を引き起こすことがあります。以下では、水中毒の主な原因を詳しく解説します。
1. 過剰な水の摂取
水中毒の最も一般的な原因は、過剰な水の摂取です。通常、健康な成人は喉の渇きを感じると水分を摂取し、体の水分バランスを適切に保ちます。しかし、過剰な水の摂取や無理な水分補給を行うと、体内に取り込んだ水分を適切に排出できずに、血液中のナトリウム濃度が希釈されます。これにより、細胞の機能障害や浮腫(むくみ)などの症状が現れることがあります。
過剰な水の摂取は特に以下のような場面で発生しやすくなります。
エクササイズ中の過度な水分補給: 運動中に大量の汗をかいた後に、過度に水を補給することで水中毒が引き起こされることがあります。長時間の激しい運動により多くの水分が失われた場合でも、体内の電解質バランスを維持するために適切な電解質を含む飲料を選択することが重要です。
心理的な要因による過剰な水分摂取: 精神的な問題や摂食障害を抱える人々は、過剰な水分補給を行うことがあります。水を摂ることで一時的に空腹感を紛らわすという動機がある場合がありますが、これは危険な行為です。
水を使ったダイエット方法: 水を使った断食やダイエット方法により、過剰な水分補給を行うことで水中毒が発生することがあります。食事の代わりに大量の水を摂取することは、栄養バランスが崩れるだけでなく、健康にも危険です。
2. 腎機能の障害
腎臓は体内の余分な水分や老廃物を排泄する重要な役割を果たしています。腎臓の機能が低下したり、疾患によって腎臓の濾過機能が妨げられたりすると、体内の余分な水分が適切に排出されず、水中毒が発生する可能性があります。腎臓の疾患や損傷、腎不全などが原因として考えられます。
3. 抗利尿ホルモンの異常
抗利尿ホルモン(アンチジュレチックホルモン、ADH)は、腎臓での水分再吸収を調節する役割を持っています。このホルモンの異常な分泌や機能障害がある場合、体内の余分な水分が排出されずに体内に蓄積されるため、水中毒が発生することがあります。ADHの異常は、特定の病気や薬物の副作用によって引き起こされることがあります。
4. 消化管の病気や手術
一部の消化管の病気や手術により、体内での水分の吸収が異常に増加することがあります。例えば、腸の一部が切除された場合などは、水分の吸収が阻害されるために水中毒が引き起こされることがあります。
5. 薬物の副作用
一部の薬物は利尿作用を持ち、体内の余分な水分を排出する効果があります。これらの薬物を過剰に摂取したり、使用量を誤ったりすると、過度な利尿作用が生じて水中毒が発生する可能性があります。特に利尿剤の過剰摂取は水中毒のリスクを高めるため、医師の指示に従って薬物を適切に使用することが重要です。
6. 高齢者や乳幼児の特性
高齢者や乳幼児は体水分量が他の年齢層に比べて少なく、また腎機能や水分調節能力が低下していることがあります。そのため、比較的少量の水分でも水中毒が発生しやすくなる傾向があります。特に高齢者や乳幼児の場合は、水分補給を適切に管理し、過剰な水分摂取を避ける必要があります。
7. 身体のストレス
極端な運動や厳しい労働などの身体的ストレスを受けると、体内の水分バランスが崩れやすくなります。これにより、水中毒が発生する可能性があります。特に過酷な環境下での活動を行う場合は、水分摂取に注意する必要があります。
水中毒の症状は、頭痛や嘔吐、頻尿や失禁、めまい、疲労感や浮腫、下痢などです。
重症の場合は、錯乱や意識障害、呼吸困難やけいれん、肺水腫、うっ血性心不全なども現れることがあります。症状が重い場合は、命に危険が及ぶこともあるため注意が必要です。
水中毒は、体内に過剰な水分が蓄積し、血液中のナトリウム濃度が低下する状態を指します。過剰な水分の摂取や特定の状況によって発症することがあります。以下では、水中毒の主な症状を詳しく解説します。
1. 頭痛
水中毒による頭痛は、比較的軽度から激しいものまでさまざまな程度があります。過剰な水分の摂取により体内のナトリウム濃度が低下し、脳細胞が膨張することが原因とされています。頭痛は水中毒が進行するにつれて悪化することがあります。
2. 嘔吐
水中毒による嘔吐は、頭痛と共によく見られる症状の一つです。脳細胞の膨張により、脳内の圧力が増加し、吐き気や嘔吐を引き起こすことがあります。
3. 無気力感
水中毒により体内のナトリウム濃度が低下すると、神経細胞の正常な機能が妨げられ、無気力感や倦怠感が現れることがあります。患者は一般的に活動的でなく、エネルギーを持ちにくい状態になります。
4. 身体のむくみ
低ナトリウム血症により、体内の水分が細胞外に移動し、身体の組織に浮腫(むくみ)が生じることがあります。特に手足や顔のむくみが目立つことがあります。
5. 肺浮腫
重度の水中毒では、肺に水分が溜まる肺浮腫が生じることがあります。肺浮腫は呼吸困難や発作的な咳き込みを引き起こす可能性があります。肺浮腫は緊急の改善を要する危険な状態であり、早期に病院での対応が必要です。
6. 意識障害
水中毒が進行すると、重度の意識障害が生じることがあります。意識障害は、無気力感や混乱状態から昏睡(昏睡)までさまざまなレベルで現れることがあります。
7. 痙攣
重度の水中毒では、脳細胞の膨張が進行し、脳内の圧力が高まることが原因で痙攣が起こることがあります。痙攣は身体の一部または全身にわたって起こることがあり、非常に危険な状態です。
8. 意識喪失
最も重篤な状態では、意識喪失が生じることがあります。水中毒が進行すると、脳の正常な機能が妨げられ、意識を失うことがあります。
9. 脱力感や筋肉の弱さ
水中毒により体内のナトリウム濃度が低下すると、筋肉の機能にも影響を及ぼすことがあります。患者は脱力感を感じたり、筋肉の弱さを経験することがあります。特に手足の筋力が低下し、歩行困難や物を掴むことが難しくなることがあります。
10. 不安や混乱
低ナトリウム血症により、脳の神経細胞の機能が乱れるため、不安感や混乱状態が現れることがあります。思考力や判断力が低下し、周囲の状況を適切に理解できなくなることがあります。
11. 短期記憶の喪失
水中毒による低ナトリウム血症は、脳の一部の機能にも影響を及ぼすことがあります。特に短期記憶の喪失が見られることがあります。記憶力が低下し、前後の出来事を正確に覚えることが難しくなる場合があります。
12. せん妄状態
重度の水中毒では、せん妄状態が生じることがあります。せん妄状態とは、意識が混乱し、現実感を失い、幻覚や妄想を抱く状態を指します。周囲の状況を正しく把握できず、不安や恐怖を感じることがあります。
以上の症状は水中毒の進行具合によって異なる程度で現れる場合があります。特に重度の水中毒は命に関わる危険な状態であり、早期の発見と改善が重要です。
水中毒の改善方法は、水分の制限を行い、塩分を補充することです。
しかし、急に塩分を補充すると、脳の損傷につながる危険があるため注意が必要です。塩分は少しずつ、時間をかけて補充することが重要なのです。
水中毒を避けるためには、1時間以内に1L以上を飲むことは避けることが大切です。
水中毒は、体内に過剰な水分が蓄積し、血液中のナトリウム濃度が低下する状態を指します。重度の水中毒は命に関わる危険な状態であり、早期の発見と適切な改善が重要です。
1. 即時の対応
水中毒の症状が見られる場合は、即座に病院に行くことが重要です。特に意識障害やけいれん、呼吸困難などの症状が現れた場合は、緊急の改善が必要となります。救急車を呼ぶか、近くの病院に行くことで、適切な対応が行われます。
2. 水の制限
水中毒の改善では、体内の余分な水分を排出し、ナトリウム濃度を正常に戻すことが目的となります。そのため、まずは水の摂取を制限することが重要です。医師の指示に従って、水の摂取量を減らすか、一時的に断つことで、過剰な水分摂取を抑えます。
3. エレクトロライト補充
水中毒による低ナトリウム血症を改善するために、ナトリウムを含むエレクトロライトの補給が行われることがあります。ナトリウムは体内の水分バランスを調節する重要なミネラルであり、正常な神経・筋肉機能にも必要です。医師による適切な指導のもとで、エレクトロライト補充が行われます。
4. 脱水
重度の水中毒の場合、脱水が行われることがあります。これは、体内の余分な水分を迅速に排出し、ナトリウム濃度を正常に戻すために、点滴による脱水が行われる方法です。脱水は専門的な病院で行われることが一般的であり、医師の指導のもとで行われます。
5. 症状の管理
水中毒による症状の管理も重要な改善法の一つです。頭痛や嘔吐、けいれん、意識障害などの症状がある場合は、これらの症状を軽減するための薬が行われることがあります。また、肺浮腫などの合併症が生じた場合には、それらの症状の管理も行われます。
6. 原因の対応
水中毒の原因が特定されている場合は、それに対する対応も重要です。過剰な水の摂取や特定の薬物の使用、腎機能の障害などが原因である場合は、それに対する適切な対応が行われます。また、心理的要因による過剰な水分摂取を抑えるための心理的サポートやアドバイスも行われることがあります。
7. 高度な改善法
重度の水中毒による合併症や、脳浮腫などの状態が生じた場合には、高度な改善方法が必要となることがあります。例えば、脳浮腫の緊急対応として脳圧を下げるための薬や、必要に応じて手術的処置が行われることがあります。
水中毒にならないためには、どれくらいの水分量をどのようにして飲むのかということを考えて自分に合った飲水習慣を見つけることをおすすめします。
1日の水分の摂取量は、1.2~2ℓにし、1度にのむ量は、コップ1杯程度をゆっくり飲むこと、起きてから寝るまでの間に7~8回に分けて飲むことを心がけましょう。
Aさんは、アウトドアイベントで長時間の激しい運動を行った後に、頭痛やめまいを訴えて病院にいきしました。Aさんはイベント中に大量の水を摂取しており、特に暑い日だったために多くの汗をかいていました。病院で調べた結果、Aさんは水中毒の疑いがあり、すぐに改善が必要と判断されました。
1. 医師の評価
Aさんには頭痛、めまい、そして疲労感が見られることから、低ナトリウム血症による水中毒の可能性が高いと考えられました。医師はAさんに対して詳しい症状やアウトドアイベントの経緯を尋ね、水の摂取量についても詳細な情報を収集しました。
血液中のナトリウム濃度が低下しているかどうかを調べることで、水中毒の疑いを確かめることができるため血液を調べました。Aさんのナトリウム濃度が低下していることが確認され、水中毒の判断が確定しました。
3. 水の制限と脱水
Aさんの改善は、まず水の制限と脱水から始まります。医師はAさんに対して、しばらくの間は水分の摂取を制限するよう指示しました。また、点滴による脱水も開始され、過剰な水分を体外に排出し、ナトリウム濃度を正常に戻すための対応が行われました。
4. エレクトロライト補給
脱水による水分排出に伴い、体内からナトリウムなどのエレクトロライトも失われる可能性があります。そのため、ナトリウムを含むエレクトロライトの補給も行われました。点滴による脱水と同時に、ナトリウムを含む点滴液が投与され、体内の水分バランスを調整しました。
5. 症状の管理
Aさんの症状である頭痛やめまい、疲労感なども改善の対象となります。医師はAさんに対して症状の管理を行うための薬物を実施しました。痛みや不快感を軽減する薬剤や、身体の休息を促す薬剤などが使用されました。
6. 原因の対応
Aさんの水中毒の原因は、アウトドアイベント中に過剰な水の摂取によるものでした。医師はAさんに対して、今後のアウトドア活動において適切な水分補給を心掛けるようアドバイスしました。また、過度な運動による水分損失にも注意するよう指導しました。
7. 経過観察
Aさんの改善後は、経過観察が行われました。症状の改善やナトリウム濃度の回復が確認された場合には、改善を終了し、通常の生活に戻ることができます。ただし、重度の水中毒の場合は、回復までに時間がかかることがあります。そのため、医師の指導に従い、定期的に病院に行き経過観察を受けることが重要です。
以上が、水中毒の改善の一般的な例です。改善方法は、個人の状態や症状によって異なるため、個々に応じて最適な方法が選択されます。
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