公開日:2020年2月5日
更新日:2021年 5月 15日
本日はトリガーポイント鍼灸について解説をさせて頂きます。
トリガーポイントのことについて詳しくなりたい方
こういったトリガーポイントのご質問について説明いたします。
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
トリガーポイントとは痛みを発する引き金になる場所です。
肩が痛い、首が痛いなどの症状は、首や筋肉のトリガーポイントが引き起こしていることがあります。
トリガーポイントの由来は、拳銃の部品の人差し指で引くところで、レバーの部分をトリガーといいます。
ちなみにゴキブリを殺すためのスプレーがありますが、引き金を引くとガスがでるノズルはトリガーノズルといいます。
1991年に、イタリア・オーストリア国境の氷河で53000年前の男性のミイラ、アイスマンが発見されました。
発見から20年後、アイスマンを解凍した上で徹底的に分析、調査する試みが行なわれました。解凍されたアイスマンからは、胃、脳、肺、腸をはじめとした身体の各所から、149点のサンプルが取り出されました。
また皮膚に残った刺青も見ることができました。その刺青は鍼でいうつぼのところにあったそうですトリガーポイントとつぼは高い確率で一致しているとの論文発表があります。
ただし、一致率については諸説あるのでここで詳細は割愛します。
筋肉は細い筋繊維があつまってできています。
筋肉は強い衝撃を受けたり、ずっと同じ姿勢を続けたり過剰な負担がかかったりすると、小さな傷がついてやがてその箇所が硬直します。
硬直した筋肉のまわりで、血流が悪くなり、筋肉の栄養素がうまく届かなくなります。
それにより、筋肉の伸び縮みに必要な物質が滞り、【筋肉のコリ】という固まりが作られます。
〇コリの大きさの比較
この筋肉のコリの中でも、もっとも硬いところが、トリガーポイントと言われる場所です。
簡単にいうと、筋肉のコリの中心部です。
トリガーポイントのでできやすい場所は以下の場所です。
簡単にいうと、筋肉と腱の間でトリガーポイントは発生しやすいです。
トリガーポイントは単なる筋肉ではなく、痛みを引き起こすコリです。
普段、あなた様が感じている肩こり、腰痛は、【痛いところ】であって【痛みの原因】ではありません。
最近、筋膜リリースが流行っております。
筋膜リリースとは、筋肉に対するアプローチ方法の手段です。
このような認識で大丈夫です。
慢性腰痛のある人を対象としたトリガーポイントアプローチと圧痛点の比較対照試験
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/56/1/56_1_68/_article/-char/ja/
こちらの論文は9例と検証数が少ないようですが、トリガーポイント群の改善のほうが顕著であったと発表されています。
常に体のどこかに、鈍痛、痛みを抱えており、思い当たる原因がない。
採血、レントゲン等の検査でも異常が認められない。
このようなケースは、ペインクリニックで医師から、筋・筋膜性疼痛症といわれる方もいるかと思います。
この病気は1980年代にアメリカで『Travell & Simons’ Myofascial Pain and Dysfunction: The Trigger Point Manual (筋膜性疼痛と機能障害: トリガーポイントマニュアル)』という医学書にて発表されました。
このようなケースにはトリガーポイントの鍼灸は非常に有効です。
利用者様が辛く感じる場所と原因の場所が大きく違います。
線維筋痛症と筋膜性疼痛症候群は両方とも”筋痛症”という言葉がついているので混同されやすい病気です。
筋膜性疼痛症候群と線維筋痛症の境界は現時点でも議論されています
現在の定義では筋膜性疼痛症候群の場合は、全身で同時に痛み、しびれが発生することは基本的には無く、片肩、首、腰、片足など特定の部位、若しくはその複数の部位の組み合わせで発生するとのことです。
米国の人気歌手、レディー・ガガさんは線維筋痛症と闘病のため活動休止を発表したことがあります。線維筋痛症についても原因がはっきりしてませんが、脳の痛みを感じるシステムに何らかの異常があるのではないかと考えられています。
鍼で効果がでたという報告もされているのでまた別な項目でご紹介します。
当院がお勧めしているのは、自分でできるトリガーポイントマッサージです。
直接圧を加え、圧を解放した時の反動で筋肉の中を流れる血流を改善するというものです。
水が流れているホースを指で潰して、圧を解放した時に中の水が勢いよく流れるイメージです。
トリガーポイントマッサージのポイントは、2つあります。
テニスボール大のボールをあて、壁によりかかったり床に置いたボールの上に寝転がって体を押し付けることで刺激します。
自宅で手軽にできる方法です。
枝豆の上にパイシートを乗せてローラーでパイシートを伸ばすことで下にある枝豆を潰すイメージでしょうか。
実際にそんなことはしないのでイメージしにくいかもしれませんね。
ボールを使うときは背骨に強い力が当たらないように気をつけましょう。
トリガーポイントへ麻酔注射をすることで痛みを感じなくし、脳への痛みの信号を遮断します。
痛みによる交感神経の興奮を抑え、血流を改善・増加させ、改善された血流で痛み物質を洗い流し筋肉の緊張を和らげる効果が期待できます。
ペインクリニックなどで行わている方法の一つです。
トリガーポイントへ鍼を刺入し、電気をかけ筋肉を動かして血流を改善させます。
また鍼は筋肉や生体にとって異物であるため自己免疫が働き反射的に血液が集まってきます。
鍼で使う鍼は、神経ブロックで使う注射針に比べて細く組織損傷が少なく痛みが少ないです。
指で押した場合 一般的な鍼 当院で使用している鍼の刺入の深さを変えることにより、深い層にあるトリガーポイントを改善することが可能です。
すべての筋肉に共通しますが、無理な姿勢を長時間とらないこと、適度に動かすことが重要です。
また神経の過剰興奮でもトリガーポイントが出現されると考えられます。
神経の過剰興奮すなわち交感神経の興奮ですが、これはストレスなどによっても起こります。
ストレスをためない考え方、解消、運動、適正な食事が痛みの予防に効果があるといえるでしょう。
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トリガーポイント圧迫による痛み軽減と、自律神経機能および脳血行動態の変化
https://www.jstage.jst.go.jp/article/thpt/27/0/27_0_67/_article/-char/ja/
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