公開日:2021年 3月 3日
更新日:2021年 5月 15日
本日は肋間神経痛について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
肋間神経痛は、胸椎から出ている肋骨に沿っている神経が痛む症状のことで、疾患の名前ではありません。肋間神経が痛む症状の名前です。
心臓や太い血管、肺などの内臓の疾患が原因で起こる胸の痛みと肋骨神経痛には明らかな違いがあります。それは、痛む場所や範囲がはっきりしているということです。
肋間神経痛は、原因によって痛み方や程度は異なります。痛みの起こる場所は背中から脇腹、胸の前面やへその辺りです。珍しいケースでは、足の付け根まで痛みを感じることもあります。
肋間神経痛が起きる原因は、脱臼や骨折、腫瘍、椎間板ヘルニアなどの病気です。
明確な原因がなく肋間神経痛が起こることもあります。明確な原因があって起こる肋間神経痛を候性肋間神経痛、明確に原因がなくて起こる肋間神経痛は特発性肋間神経痛と呼ばれます。
症候性肋間神経痛は明確に原因があって起きる肋間神経痛です。症候性肋間神経痛の原因は、変形性脊椎症や胸椎椎間板ヘルニア、脊椎腫瘍などの脊椎に原因があるケースと、肋骨の骨折や肋骨の腫瘍が原因となるケースがあります。
脊椎に問題がある場合も肋骨に原因がある場合も、体を動かした時に強い痛みを感じることがあります。場合によっては息ができないくらいの痛みを感じることもあります。
強い痛みは、特に上半身を前後や左右に曲げたり、左右に回したりすることによって起こりやすいです。
脊椎や肋骨に原因がなくても症候性肋間神経痛がおこることもあります。この場合の代表的な原因は、帯状疱疹です。
帯状疱疹が胸部に起きると、肋間神経痛が起こるのです。帯状疱疹が原因で肋間神経痛が起きると、皮膚の表面に痛みが持続して起こります。痛みの感じ方はヒリヒリやジリジリと表現されます。
肋間神経痛の痛みの特徴は、激しい痛みや、鋭い痛み、灼けるような痛みです。痛みの起こる範囲は、一般的には肋間神経が走っている範囲です。
肋間神経痛の症状で特徴的なものは、背中から前方に広がる痛みと、背中から前方を覆っている皮膚に対しての痛みに過敏になることです。
また、痛みは上半身の右側か左側の片方だけに起こります。基本的には、左右の両方に痛みが起こることがないということも症状の特徴です。
肋間神経痛は原因によって、痛みの出る頻度や症状が違います。
痛みの程度は、電気が走るような鋭い痛みのこともあれば、ジクジクと感じる痛みのこともヒリヒリと感じる痛みのこともあります。
肋骨の骨折や肋骨の腫瘍が原因である場合や、胸椎椎間板ヘルニアなどが原因である場合には、上半身を前後や左右に曲げたりひねったりした時に痛みが強くなることもあります。この時の痛みは、息ができないほどの痛みとも言われます。
肋間神経痛は、原因によって改善方法が違います。
肋骨を外傷によって痛めて起こる肋骨神経痛の場合は、消炎鎮痛薬で改善を行います。脊椎の病気が原因の場合は、重症の時は手術によって改善を行い、軽症の時は消炎鎮痛薬や神経障害性疼痛に対して効果を発揮する薬で改善を行います。
場合によっては、リハビリテーションやストレッチなどの運動によって改善することもあります。
帯状疱疹が原因の肋骨神経痛の場合は、抗ウイルス薬を使って改善を行います。肋骨神経痛の痛みが強い場合は、神経障害性疼痛の薬が効果的です。
肋骨神経痛の原因が明確でない場合は、消炎鎮痛薬や神経痛薬を使って改善を行います。痛み止めを使っても痛みが続く場合は、神経ブロックで痛みを軽減させることもあります。
神経ブロックは、痛みを起こしている神経や痛みを起こしている神経の近くに直接行う注射のことです。
肋骨神経痛は、脊椎の病気が原因で起こることもあります。そのため、予防するためには、脊椎を支える筋肉や筋が衰えないようにウォーキングなど適度な運動をすることが大切です。
帯状疱疹は免疫力が落ちたときに起きることが多いです。規則正しい生活を心がけ、ストレスや疲れを溜めないような生活をしましょう。
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