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HELLP症候群の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年  1月 3日

更新日:2025年  9月 7日

本日はHELLP症候群について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • HELLP症候群とは
  • HELLP症候群の原因
  • 妊娠高血圧症候群の症状
  • HELLP症候群の改善方法
  • HELLP症候群のまとめ

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

HELLP症候群は妊娠の後半や出産した後に発症しやすい病気

HELLP症候群は、赤血球の破壊、肝臓の機能の悪化、血小板の減少が起きる病気です。HELLP症候群という病名は、赤血球の破壊、肝臓の機能の悪化、血小板の減少を意味する言葉の頭文字が由来となっています。

 

HELLP症候群は妊娠の後半や出産した後に発症しやすい病気です。症状として、突然のみぞおちの痛みや嘔気や嘔吐などが現れることがあるため、急性胃炎などと判断の区別が難しいこともあります。

妊娠高血圧腎症や子癇がある人は、HELLP症候群のリスクが高い

HELLP症候群の発症に関して、リスク因子となることは、妊娠高血圧腎症や子癇です。

 

子癇妊娠高血圧腎症の女性に起こる痙攣発作です。蛋白尿や高血圧がある場合は、妊娠高血圧腎症の可能性が高く、HELLP症候群のリスクが高い状態であると考えられます。

 

妊娠高血圧腎症の発症に関係しているとされていることは、多胎妊娠や高齢出産、若い年齢での出産、糖尿病、高血圧などの持病があること、肥満や痩せ過ぎなどです。

 

このような要因で妊娠高血圧腎症の発症リスクが高まり、HELLP症候群の発症につながるのです。

妊娠初期の胎盤形成がうまくいかないと、胎盤に十分な血液が流れず、胎盤の虚血が起き、母体血管内皮の障害から全身の血管トラブルが起こります。この胎盤の血流不全と母体血管障害がHELLP症候群発症の中心的な原因と考えられています。

 

また、血管の内皮が障害されることで血小板が過剰に消費され減少したり、赤血球が傷つき壊れることで肝臓に負担がかかって肝細胞が壊れたりします。溶血も肝障害も血小板減少も血管内皮障害からつながって起こります。

 

さらに、HELLP症候群は、子癇前症と強く関連しています。高血圧や蛋白尿が背景にある場合が多く、子癇前症の重症型の一つと考えられています。実際、HELLP症候群の約70〜80%は妊娠高血圧症候群の経過中に発症します。

HELLP症候群の症状は、浮腫

HELLP症候群の症状は、浮腫です。主に手足や目の周り、顔を中心に浮腫が起こります。そのため、体重の増加が激しいなどの症状も見られます。

 

他にも、頭痛や高血圧、視野障害や呼吸困難、右上腹部の痛みや嘔気などが現れます。頭痛の程度は重度であることが多く、高血圧の程度も極度なことが多いです。

症状としては、強い倦怠感、吐き気や嘔吐、食欲不振、上腹部や右季肋部の痛み、皮下出血やあざができやすい、鼻血や歯ぐきからの出血、黄疸などが見られます。

 

一見すると胃腸炎や風邪と誤解されやすいのが特徴ですが、上腹部や右季肋部の痛みの中でも特にみぞおちや右上腹部の痛みが多く見られます。これはHELLP症候群を疑う重要なサインのひとつになります。

 

HELLP症候群は妊娠高血圧症候群と関連が深いため、高血圧やむくみ、頭痛、視覚異常などが見られることもあります。

産後6週間まで毎週病院に行き、内服コントロールを行う

HELLP症候群の改善方法は、分娩を開始することです。HELLP症候群では妊娠を続けると、胎児の命が危険になるため、妊娠週数とは関係なく分娩を始めるのです。

 

分娩後24時間から48時間の間にHELLP症候群が発症したり、発症しているHELLP症候群の症状が悪くなったりすることもあります。そのため、自分の体に現れている症状をきちんと確認することが大事です。

 

HELLP症候群を発症した場合は、分娩した後の高血圧の状況に合わせて、産後6週間まで毎週病院に行き、内服コントロールを行うことが必要になります。

HELLP症候群の根本原因は胎盤にあるため、胎児を娩出し、胎盤を取り除くことが唯一の確実な改善方法です。妊娠34週以降は速やかに分娩し、妊娠34週未満の場合は、母体と胎児の状態を見ながら可能であればステロイドで胎児の肺成熟を促してから分娩します。

 

分娩までの間や出産後に、母体の全身状態を安定させるための方法としては、降圧薬の使用や硫酸マグネシウムを投与、血小板の補充などが行われます。

胎児への対応と出産後の経過

〈胎児への対応〉

胎児は低酸素状態や早産リスクが高いため、NICUのある施設での管理が重要です。出産前にステロイドを投与して、胎児の肺成熟を促進させることもあります。

 

〈出産後の経過〉

胎盤が排出されると、症状は数日以内に改善することが多いです。ただし、肝出血や腎不全、播種性血管内凝固症候群など合併症のリスクがあるため、出産後も数日は集中管理が必要です。

非常に大きな不安を抱える人が多い

HELLP症候群が起こると、妊娠週数に関係なく分娩を始めることになります。正常な妊娠経過ではなくなるため、非常に大きな不安を抱える人が多いです。

 

そのため、身体的な面だけではなく、精神的な面でもサポートをすることが非常に大事になります。パートナーは慌てずに対応できるよう心がけ、落ち着いて分娩を迎えましょう。

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