公開日:2019年 12月23日
更新日:2022年 3月17日
本日は咽喉頭炎について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
喉は咽頭や喉頭と呼ばれます。咽喉頭炎は、喉の炎症のことです。多くの咽喉頭炎は、風邪などを引いたときの部分的な症状として見られます。
急性期には咽頭痛やのどの掻痒感、声がれ、刺激発作性の咳、痰などの症状が起こることもあります。
重症化した場合、急性喉頭蓋炎などを急激に呼吸困難を起こしてしまうこともあります。そうなると窒息の危険もあります。十分に注意が必要です。
慢性化すると、喉に感じる違和感や咳が続くこともあります。
冬は湿度が下がっており、乾燥する季節です。特に喉は夜間に乾燥します。喉が乾燥した場合、喉の持っている本来の機能が発揮できません。
のどが乾燥するとウイルスや細菌が増え、炎症を起こしてしまいます。急性咽喉頭炎や急性扁桃炎には乾燥しないように充分に注意することが必要です。
咽喉頭炎の原因は、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染や細菌感染、刺激ガスや粉塵を吸うこと、喫煙、音声を使いすぎることなどです。これらの原因によって粘膜が急性の炎症を起こしてしまうと咽喉頭炎を起こしてしまいます。
慢性の炎症では、胃酸の逆流や副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎による後鼻漏、喫煙で煙を吸うことなど慢性の刺激が原因となって起こることもあります。
基本的に風邪は喉に風邪のウイルスが感染しておこります。多くの風邪は家で安静にしていることで、ウイルスに対抗する抗体が自分の体でできるため回復します。
しかし、風邪をひいている上に細菌にも感染してしまうと風邪から簡単には回復できません。発熱が続いたり、喉の痛みが改善されなかったりするということになってしまいます。
咽喉頭炎は、風邪をひいても仕事や学校があったり、育児をしていたりなど家で安静に休めない時に起こることが多いです。
咽喉頭炎になると、喉の痛みや喉のイガイガ感があったり、乾いた咳や発熱が見られたり、喉の違和感や異物感などがあったりします。特に何か食べ物や飲み物を飲み込む時に喉の痛みを感じることもあります。
なんとなく体がだるい感じがしたり、頭痛があったり首のリンパ腺が腫れたりすることもあります。鼻の奥から濃い鼻水が喉に流れて痰になったり、ひどい咳込みがあり、話しているときに続けて咳が出ることもあります。
咽喉頭炎はインフルエンザとの鑑別に注意が必要です。インフルエンザは集団で流行ります。症状は高熱が続くこと、咳や鼻水が出ること、関節痛や全身に強くだるさを感じることです。
咽喉頭炎との違いは熱が出たり咳や鼻水があるだけでなく、関節痛やだるさがあることです。関節痛やだるさはインフルエンザの特徴です。症状が怪しいと感じた時は自分で決め付けるのではなく、医療機関にいくことをお勧めします。
咽喉頭炎を起こしてしまった時、細菌の感染が考えられる場合は抗生剤を使用します。熱があったり痛みがあったりする場合は解熱鎮痛剤や抗炎症剤を使います。
抗生剤や抗炎症剤を含む細かい霧状の蒸気を吸うネブライザーや点滴をすることもあります。
咽喉頭炎の改善には抗生物質や解熱鎮痛剤、咳止め、去痰剤などの薬が使われます。しかし、改善するために1番大事なことはうがいです。
効果的なうがいは、まず初めに口の中をクチュクチュと洗い汚れを取り、喉の奥を洗うようなイメージで約10秒間することです。このやり方でを1回に2~3回繰り返しうがいをし、1日に5回すると効果が出やすいです。
咽喉頭炎には、水分補給も大事です。大人の場合、ご飯を食べる時以外の水分補給として、約2ℓの水を少量に分けて、何度も摂取してください。
喉の乾燥を防ぐために寝室を加湿すると咽喉頭炎の予防になります。加湿器を使って寝室の湿度を60から70%に保つことが重要です。加湿器がない場合、濡れたタオルをかけることで代用できます。
朝には窓を開け、空気を入れ換えてください。
咽喉頭炎の原因がウイルスの感染であれば、うがいやマスクの着用、口腔ケアをしっかりすることが重要です。安静にしていると、次第に改善に向かいます。
ウイルスはある一定以上の湿度を超える場所では生きていけません。そのため、うがいやマスクはとても効果的だと言えます。
咽喉頭炎を予防するためには、電気毛布や電気敷き毛布の使用は避けた方が良いです。電気毛布によって鼻や喉が乾燥してしまうため、ウイルスや細菌が増えやすくなってしまうからです。
タバコも避けてください。煙が喉や気管の粘膜を刺激してしまうからです。禁煙することをお勧めします。
・完骨
・翳風
・合谷
完骨は、頭痛やめまい、眼精疲労、肩こりなどに効果的なツボです。副交感神経を整える働きがあるため、なかなか眠りにつけない時などにも効果的で、完骨を刺激することでリラックスして眠りにつける効果が期待できます。
顔の周りの血流を良くする働きもあるため、吹き出物や顔のむくみの改善にも役立ちます。
翳風は、耳鳴りや中耳炎、耳下腺炎、顔面神経麻痺などに効果的なツボです。
翳風の下には顔面神経が通っています。顔面神経は、表情筋を動かす神経であるため、翳風を刺激することで表情筋の緊張をほぐす効果が得られます。表情筋の緊張が解れると、頭痛などの症状が和らぐことが期待できます。
翳風は、顔の周りのむくみにも有効です。
合谷は、大腸経にあるツボで、色々な症状に対して効果を発揮するツボです。
喉の痛みや、歯や歯ぐきの痛み、耳鳴りなどの改善に使われることも多いです。さらに、胃腸の調子を整える働きもあるため、胃の痛みなどに対しても使います。
完骨は、両耳の後ろにある出っ張った骨の下端から1cmほど下の内側にずれた場所にあります。
押すときは、頭を両手で挟むようにすると押しやすいです。強く押したり、痛みがなくなるまで続けて押したりしないように注意しましょう。
翳風は、乳様突起を挟んで耳の真後ろのあたりにあるツボです。
押すときは、頭を挟み込むようにして押すと押しやすいです。ツボがある場所だけではなく、耳全体をマッサージしても効果が得られるでしょう。
合谷は、手の甲を上にしたときの親指と人差し指の間のくぼみにあります。
押すときは、親指の腹を使って押します。ゆっくりと押し上げるようなイメージで刺激をすると良いでしょう。合谷の皮膚をつねっても効果が期待できます。
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