公開日:2021年 3月23日
更新日:2024年 4月 9日
本日は片頭痛について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
片頭痛の原因ははっきりとはわかっていません。現在考えられていることは、頭部の血管が広がることで炎症を起こして痛みが発生するということです。
今のところ片頭痛に関係があると言われていることは、体質やストレス、過労などです。さらに、チーズやワインなどの特定の食べ物や特定の薬などが刺激となって片頭痛を引き起こすこともあると言われています。
起こしやすいとされているのは、完全主義の人、努力家の人、神経質な性格の人などです。
・遺伝的要因
片頭痛は家族内で見られることが多く、遺伝が関与している可能性が高いとされています。特定の遺伝子の変異が片頭痛の発症に関連していることが研究によって示されています。
・神経学的要因
片頭痛は、脳の神経系における活動の異常が関連していると考えられています。特に、脳の痛みを感じる経路における神経伝達物質のバランスの乱れが痛みを引き起こすとされています。
・血管の変化
以前は片頭痛が血管の拡張と収縮によるものと考えられていました。現在では、血管の動きは症状の一部であると考えられており、直接的な原因ではない可能性が高いですが、脳への血流の変化が痛みに影響を与える要因であるとされています。
・ホルモン変動
女性の片頭痛では、月経周期に関連して症状が悪化することが一般的です。エストロゲンのレベルの変化が片頭痛の引き金となることがあります。
・環境要因とトリガー
多くの片頭痛は特定の「トリガー」によって症状が誘発されることがあります。これには、チョコレート、チーズ、アルコールなどの特定の食品や飲料、強い光、強い音、強い匂い、天気や気圧の変化、睡眠不足や過剰な睡眠などのストレス、不規則な食生活やカフェインの過剰摂取、脱水状態、運動不足なども片頭痛の発症に寄与する可能性があります。
片頭痛はこれらの複合的な要因によって引き起こされるとされており、個々によってトリガーの種類や感受性が異なります。
偏頭痛は脳の血管が膨らんで起こる病です。脳の血管が膨れてその周りの神経が刺激されて辛くなります。
片頭痛では、発作的に強い頭痛が現れ、数時間から2~3日続きます。痛みの程度は、中程度から非常に激しい程度まで人によって様々です。
片頭痛はいくつかの段階を経て進行することがあり、多くの場合は頭痛より先に目がチカチカして光が見えるなどの症状が現れ、頭痛がおさまった後も数時間から1日程度体がだるく感じたり、普段と異なる感覚に襲われることがあります。
頭痛の症状がある時、体を動かして頭の位置を変えてしまうと痛みがさらに強くなります。頭の位置を変えると痛みが強くなる症状は、頭痛の中でも片頭痛特有の症状です。
・吐き気と嘔吐
片頭痛の際には、吐き気が生じることが多く、場合によっては嘔吐することもあります。
・感覚過敏
光、音、匂いに対する過敏が伴うことがあります。
・視覚障害
光のちらつきや視野の一部が見えなくなる視覚障害が起こることがあります。
・めまい
片頭痛の際にはめまいを感じることもあります。
・気分変化
片頭痛が始まる前に気分が落ち込んだり、興奮したりすることがあります。
・疲労感
片頭痛の前後には一般的に疲労感を感じることがあります。
・集中困難
片頭痛発作中は集中することが困難になることがあります。
・頭痛の前にチカチカした光が見える
・物がダブって見える
・胃の気持ち悪さや空腹感、食欲不振
・眠気やむくみ
・気分の変化
・首のこわばり
・頻尿
・片方が痛む
・吐き気を伴う
・ドクンドクンという波打つように痛む
・首の動きで痛みが出る
発作時には、片頭痛の痛みや関連症状を速やかに軽減することを目的に改善を行います。そのためには、非ステロイド性抗炎症薬やイブプロフェンやナプロキセンなどが使用されます。部屋を暗くして寝たり、コーヒーなどのカフェイン飲料を飲んだりすることもおすすめです。
片頭痛では、片頭痛の発作を予防したり頻度や強度を減らしたりすることを目的に改善を行うことも大事です。そのためには、ベータ遮断薬やカルシウムチャネル遮断薬、ベラパミルなどの薬が使われます。
片頭痛の管理には、定期的な運動、ストレス管理、規則正しい睡眠、バランスの良い食事など、生活習慣の改善も重要です。
他にも、鍼灸やマグネシウムやリボフラビンなどのサプリメントの摂取アロマセラピーなども一部では有効な改善方法として利用されています。
頭痛が続いて辛い場合は、頭痛外来や脳神経外科など専門の医師に相談に行くことをお勧めします。
【発作時の薬】
・トリプタン類
作用機序: セロトニン1Bおよび1D受容体アゴニストとして作用し、炎症を引き起こすペプチドの放出を抑制し、脳の血管を収縮させることで痛みを軽減します。
代表的な薬剤: サマトリプタン、リゾトリプタン、ゾルミトリプタンなど。
使用上の注意: 心血管の病気の既往がある人は使用を避けるべきです。
・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
作用機序: プロスタグランジンの合成を阻害し、炎症と痛みを抑えます。
代表的な薬剤: イブプロフェン、ナプロキセン、ディクロフェナクなど。
使用上の注意: 長期使用は胃腸障害や腎機能障害を引き起こすリスクがあります。
・抗吐剤
作用機序: 吐き気と嘔吐を抑えることで、片頭痛に伴う不快感を軽減します。
代表的な薬剤: メトクロプラミド、プロクロルペラジンなど。
使用上の注意: 使用後に眠気があるため、運転など機械操作に注意が必要です。
【予防薬】
・ベータ遮断薬
作用機序: 血圧を下げることに加え、脳内のセロトニン作用を調整して片頭痛の発生を予防します。
代表的な薬剤: プロプラノロール、メトプロロールなど。
使用上の注意: 喘息や糖尿病の場合は使用に注意が必要です。
・抗うつ薬
作用機序: 神経伝達物質のバランスを調整し、痛みの閾値を上げることで片頭痛の予防に効果を示します。
代表的な薬剤: アミトリプチリン(三環系抗うつ薬)、ベンラファキシン(SNRI)など。
使用上の注意: 副作用として体重増加や口の乾燥が起こることがあります。
・抗てんかん薬
作用機序: 神経細胞の興奮性を抑えることで片頭痛の予防に寄与します。
代表的な薬剤: トピラマート、バルプロ酸など。
使用上の注意: 思考の鈍化や体重の変動が副作用として現れることがあります。また、妊娠可能性のある女性は特に使用に注意が必要です。
片頭痛は、脳の血管が膨れてその周りの神経が刺激されて辛くなる病気です。そのため、血管の直径が狭くなれば楽になります。
痛みを和らげるために効果的な方法は、辛い方を氷嚢や保冷剤で冷やすことです。冷やす行為は冬の時期には寒いですが、偏頭痛は冷やすとすぐに楽になるため冷やすことをお勧めします。冷やすことで冷たさが血管を収縮させて痛みがなくなります。
当院に片頭痛で来院される方の多くは、頭痛筋緊張性頭痛の特徴と偏頭痛の特徴の両方を持っている人が多いです。両方の特徴がある頭痛の場合、体の土台が悪い人が多いです。
体の土台が悪いと、体が一方向にずれてしまってそれに対して体が緊張することによって頭痛が起こります。神経が圧迫したり体が反応してしまうと、片頭痛のような痛みと筋緊張性頭痛のような痛みの両方を発生させます。
そのため、体のずれを整えてあげた後に冷やすることをお勧めします。
体は生活スタイルに合わせて歪んできます。例えば、デスクワークが多い人は前傾姿勢になります。前傾姿勢の人は非常に多いです。
前傾姿勢になると顔は前にいき、肩甲骨は外に開いて猫背になります。人間には、前傾姿勢になる時間が長いと戻りにくくなるという特徴があるため、前傾姿勢以前の体に戻さなければ症状として体に現れてしまいます。
両手を首に合わせて下に下げながら天井を見るセルフケアを30秒行うことで首、喉、顎の隙間を開けることができます。朝昼晩の1日3回行いましょう。
両手を肩に置いてゆっくり回すことを朝昼晩の1日3回行いましょう。
背中の内側に力を入れることで肩甲骨が内側に入りやすくなります。また、肩甲骨の間に力を入れると胸の筋肉が緩まることにつながります。
頭痛の症状には、大きな個人差があります。まずは自分の頭痛をきちんと理解することが大切です。どんな時に起きて、どのような症状がありどのくらい痛みが続いたか、のような特徴を記録しておくことをお勧めします。
片頭痛では、頭痛が起きる原因を避けることが大切です。できるだけ規則正しい生活を心がけましょう。寝不足や過労などの不規則な生活は片頭痛を起こしやすくなってしまいます。チーズやワイン、薬など特定の食べ物や薬で片頭痛が起こる場合は、頭痛が起こるものを避けたり、上手にストレスを解消したりすることも非常に重要です。
マグネシウムやビタミンB2も、片頭痛を予防する効果があるといわれています。これらは、大豆、豆腐、ひじきやワカメなどの海藻に多く含まれています。
このような食品を積極的に摂ったり、サプリメントを摂取したりすることも片頭痛の予防にはお勧めです。辛い頭痛を少しでも減らすために日常生活の中でできることを行いましょう。
頭痛は慢性化しやすいため予防をするために予防のための薬を大量に飲んでいる人もいます。しかし、国際頭痛学会では頭痛薬を飲むことによって起こる薬物乱用性頭痛を危険視しています。
薬に頼ることが決して間違いではありませんが、セルフケアで症状が軽くなったり頭痛の頻度を減らしたりすることで薬を飲む頻度を減らすことが大事です。
・完骨
・合谷
・足臨泣
完骨は、頭痛に1番効果的なツボです。血流を良くする効果があり、こりを和らげてくれます。頭痛や肩こり、めまいなどの改善に効果を発揮します。
刺激をすることでリラックスする効果もあるため、ストレスや精神的な疲れにもお勧めです。
合谷は、頭痛や眼精疲労、顔面神経麻痺などによく使われるツボで、片頭痛にも効果を発揮します。
他にも、首や肩が凝っている時、風邪や生理痛で困っている時、皮膚が痒いとき、精神的に疲れている時などにも使われます。
足臨泣は、足にあるツボで、胆のうに関連する胆経のツボです。この足にある胆経のツボは片頭痛に効果的であると言われています。
他にも、脇の痛みや腰痛、めまい、船酔い、胆嚢炎、胆石症、目の疲れ、生理不順、生理痛、三叉神経痛などの症状にも役立ちます。
完骨は、胸鎖乳突筋という筋肉が首の前側に斜めに走っている場所を辿っていき、ちょうど頭にくっつくところの5ミリ後ろにあります。押すと少し痛みを感じる場所です。
押すときは、両サイドを一緒に押しましょう。強く押しすぎると痛む可能性があるため、滑らすように押すのが効果的です。
合谷は、親指と人差し指の骨が交わる場所から少し人差し指に寄ったところのへこみにあります。押すと痛いくぼみです。
押すときは反対の指を使って片方ずつ押します。少し痛みを感じるくらいの強さで押しましょう。
足臨泣は足の甲にあるツボです。足の小指と薬指の骨の間を辿っていき、小指と薬指の骨が合流するあたりにあります。
押すときは痛気持ちいいくらいの力加減で1回10秒ほど押しましょう。
11時から21時
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11時~21時迄 | ◯ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
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