IgA血管炎の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年  5月10日

更新日:2022年  5月12日

本日はIgA血管炎について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • IgA血管炎とは
  • IgA血管炎の原因
  • IgA血管炎の症状
  • IgA血管炎の改善方法
  • IgA血管炎のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

IgA血管炎は、体の色々な部位に内出血のような紫色の斑点ができる

IgA血管炎は、体の色々な部位に内出血のような紫色の斑点ができる病気です。

 

発症する年齢は10歳以下に多く、発症のピークとなる年齢は4~7歳頃であるといわれています。発症する時期は秋から冬が多く、上気道感染が先行することも多いです。

 

ほとんどの場合は特別に改善を行わなくても自然と改善していきます。しかし、珍しいケースでは、腎不全や腸重積などにつながることもあるため、注意は必要になる病気です。 

3〜5割の人はβ-溶連菌に感染症した後に発症している

IgA血管炎の原因について詳しくはわかっていません。考えられていることは、体にウイルスや細菌などの異物が入り込んできたときに生み出される抗体であるIgAが関係しているということです。

 

何かの要因があり、IgAが全身の血管の壁につくことで、血管に炎症を引き起こすことでIgA血管炎を発症すると言われているのです。

 

さらに、β-溶連菌やマイコプラズマ、水痘、麻疹、風疹、アデノウイルス感染、薬剤アレルギーなどがきっかけで発症することもあると言われています。

 

中でもIgA血管炎を発症した3〜5割の人はβ-溶連菌に感染症した後に発症していると言われています。

1. IgA免疫グロブリンの関与

IgA血管炎は、血中のIgA型免疫グロブリンが異常に沈着することに関連しています。IgAは、体を感染から守る役割を果たす抗体の一種です。IgA血管炎では、これらのIgA抗体が体内の小血管に沈着し、炎症反応を引き起こします。

 

2. 遺伝的要因

一部の研究では、IgA血管炎には遺伝的な素因が関与している可能性が示されています。特定の遺伝子変異が、発症に寄与するかもしれないとの報告もあります。

 

3. 感染症

IgA血管炎の発症は、感染症、特に上気道感染に続いて発生することがよくあります。これらの感染症が、IgAの異常な沈着を引き起こす免疫反応のトリガーになると考えられています。

 

4. 免疫系の誤作動

IgA血管炎は、免疫系の誤作動の結果として発生することが一般的です。正常な場合、免疫系は外来の侵入者を攻撃しますが、IgA血管炎では、IgA抗体が体内の健康な組織に対して反応する可能性があります。

 

5. 炎症応答

IgAの沈着は、血管の内皮細胞に対する炎症応答を引き起こします。この応答は、血管の透過性の増加、血栓の形成、さらなる免疫応答の活性化など、一連の生物学的変化を引き起こす可能性があります。

 

6. 薬物や他の外因

一部の薬物や外的要因が、IgA血管炎の発症に関与する可能性もあります。これには、特定の感染症や薬物が、IgAの異常な沈着を引き起こす免疫応答を誘発する可能性があります。

 

7. 未解明の要素

IgA血管炎の全ての原因が明らかにされているわけではありません。個々の免疫応答、遺伝的背景、感染暴露など、複雑な相互作用が発症に寄与していると考えられています。

症状は、体の色々な部位に内出血のような紫色の斑点ができること

IgA血管炎の症状は、体の色々な部位に内出血のような紫色の斑点ができることです。多くの場合、初期の段階では、脚のすねやおしり、足の甲、腕などに盛り上がった紫斑や点状の出血などが現れます。

 

同時に、関節痛や腹痛や嘔吐、下痢、血便などの消化器症状、腎臓病など色々な症状が現れます。腹痛は、突然激しい痛みが起こるものが多いです。

 

IgA血管炎の症状は個人差が大きく、どのような症状が現れるのかは人によって違います。場合によっては、紫斑や点状の出血が顔や上肢などに広がる人や自覚症状がなく症状が進んでいる人もいます。

1. 皮膚症状

紫斑: 最も一般的な症状の一つで、足、腿、臀部などに出現します。紫斑は、血管の壁が炎症を起こし、赤血球が血管外に漏れる結果生じます。

発疹: 皮膚に発疹が現れることもあります。これらはしばしばかゆみを伴うことがあります。

2. 腎臓症状

血尿: 腎臓への影響は、血尿として現れることが多いです。これは、尿検査でのみ検出される場合もあれば、目で見えるほどに明らかな場合もあります。

蛋白尿: 一部では、尿中に異常な量のタンパク質が漏れ出すことがあります。

3. 腹部症状

腹痛: IgA血管炎は消化器系にも影響を及ぼし、激しい腹痛を引き起こすことがあります。

下痢と嘔吐: 消化器系への影響は下痢や嘔吐を引き起こすこともあります。

4. 関節症状

関節痛: 特に膝と足首に関節痛が生じることがあります。これは通常、持続的ではなく一過性であることが多いです。

5. 呼吸器症状

呼吸器障害: 稀に肺に影響して呼吸困難などの呼吸器症状が生じることがあります。

6. その他の症状

頭痛: 一部では頭痛が報告されています。

倦怠感: 全身の倦怠感やだるさも感じられることがある。

症状の進行

IgA血管炎の症状は通常、上気道感染症などの感染の後に数日から数週間で現れます。病気は急性であることが多く、改善を受けた場合は多くの症状が改善することが一般的です。

改善のためには、安静にすることが大事

IgA血管炎は、ほとんどの場合自然に改善します。そのため、基本的には特別な改善を行う必要はありません。改善のためには、安静にすることが大事です。

 

紫斑や点状の出血などの皮膚の症状だけでなく、他の症状が現れている場合は、症状を和らげるために薬を使うこともあります。

 

関節痛の症状が強く現れている場合は鎮痛薬を使い、腹痛が強く現れている場合は腸管を休め輸液を行ったり、副腎皮質ステロイドを使ったりするのです。

1. 症状に対する対処

IgA血管炎の多くは、症状に対して対処することによって管理されることが一般的です。

痛みの管理: 関節痛や腹痛などの痛みは、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)などの鎮痛薬で緩和されることがよくあります。

皮膚のケア: 皮膚症状に対しては、トピカルステロイドクリームなどが使用されることがある。

2. 腎臓の機能を保護する改善

IgA血管炎が腎臓に影響を及ぼす場合、腎機能を保護し、進行を遅らせるための特別な改善が必要になることがあります。

血圧の管理: 高血圧は腎機能の損傷を加速する可能性があるため、血圧を健康的な範囲に保つことが重要です。

免疫抑制薬: 重度の腎臓障害に対しては、シクロホスファミドやアザチオプリンなどの免疫抑制薬が使用されることがある。

3. 栄養

消化器系の症状がある場合、栄養が重要な役割を果たすことがあります。

 

適切な飲食: 腹痛や下痢を引き起こす食物の回避など、個別の飲食指導が役立つ場合がある。

4. ステロイド

重症の場合、全身の炎症を抑制するためにステロイドが考慮されることがあります。

プレドニゾロン: この薬は、炎症を抑制し、多くの症状を改善するために使用されることがあります。

5. モニタリングとフォローアップ

IgA血管炎の改善には、病状のモニタリングと定期的なフォローアップが不可欠です。

 

腎機能のモニタリング: 定期的に血液と尿を調べることで腎臓の機能を監視することが重要です。

6. 教育とサポート

本人とその家族への教育とサポートも改善の一環となります。病気の理解、症状の管理、必要なライフスタイルの変更など、必要な情報とサポートを提供します。

 

7. 未解明の場合の対応

IgA血管炎の改善は個人によって異なるため、標準的な改善プロトコルが適合しない場合もある。そうした状況では、専門医と密接に連携し、個別の改善の計画を作成することが重要です。

トピカルステロイドクリームは、皮膚に直接塗布するステロイド薬の一種で、多くの皮膚の病気の改善に使用されます。以下は、トピカルステロイドクリームが一般的に使われる病気やその効果についての説明です。

1. アトピー性皮膚炎

効果: 炎症とかゆみを減少させる。

目的: 皮膚の赤みや腫れを和らげ、快適な状態を回復する。

2. 接触性皮膚炎

効果: 皮膚の刺激やアレルギー反応による炎症を抑制。

目的: 症状の緩和と、改善を促進する。

3. 乾癬(Psoriasis)

効果: 炎症を抑え、皮膚の異常な細胞増殖を制御。

目的: 赤み、腫れ、剥がれる皮膚などの症状を減少させる。

4. 疥癬(Scabies)の後処理

効果: 疥癬かいぜん後の皮膚の炎症やかゆみを軽減。

目的: 快適な皮膚の状態を速やかに回復する。

5. 虫刺され

効果: 虫刺されによる局所的な炎症やかゆみを抑制。

目的: 刺された部位の不快な症状を速やかに緩和する。

6. 蕁麻疹(Urticaria)

効果: 蕁麻疹による皮膚の腫れやかゆみを抑制。

目的: 肌のコンディションを改善し、快適さを取り戻す。

使用上の注意

トピカルステロイドクリームは、強力な薬であるため、正確な判断と医師の指示に従った使用が重要です。不適切な使用は、皮膚が薄くなったり他の皮膚の問題を引き起こしたりす可能性があるため、注意が必要です。

非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)は、広く使用される薬剤クラスで、さまざまな炎症症状と疼痛を管理するために用いられます。以下は、NSAIDsの主な効果と、それらが一般的に使われる病気についての説明です。

 

NSAIDsの主な効果

抗炎症作用: NSAIDsは、炎症の原因となる物質を減少させることで、炎症を抑制します。

鎮痛作用: 痛みの原因となる物質の生成を抑制し、様々な種類の痛みを和らげます。

解熱作用: 体温を下げる作用があり、発熱を伴う状態で使用されることがあります。

NSAIDsが使われる主な病気と状態

関節炎(例:リウマチ、変形性関節症)

 

効果: 関節の炎症と痛みを減少させる。

目的: 関節の可動性を向上させ、日常生活の質を高める。

筋肉痛と捻挫

 

効果: 痛みと腫れを軽減する。

目的: 損傷部位の回復を促進し、活動を再開する。

月経痛

 

効果: 月経に関連する疼痛を緩和する。

目的: 月経期間中の不快な症状を軽減する。

頭痛(例:偏頭痛、緊張型頭痛)

 

効果: 頭痛の痛みを緩和する。

目的: 日常活動の障害を減少させる。

外傷や手術後の痛み

 

効果: 手術や怪我による疼痛を管理する。

目的: 回復プロセスを促進し、患者の快適さを高める。

使用上の注意

胃腸障害: NSAIDsは、胃や腸の潰瘍などの問題を引き起こす可能性があるため、食事と一緒に摂ることが推奨されることが多い。

心血管リスク: 長期間のNSAIDsの使用は、心臓の問題のリスクを高める可能性があるため、医師の指導に従う必要がある。

異常が何かある場合は、早めに病院に行く

IgA血管炎は、初期段階で現れる症状が現れた後、しばらく経ってから腎炎などを発症することもあります。そのため、定期的に病院に行き、調べることが大事です。

 

さらに、完全に回復した後でも、約3分の1の人には再発すると言われています。新たな紫斑や点状の出血が皮膚にできるなどのような異常が何かある場合は、早めに病院に行くことをお勧めします。

 

さらに、再発すると、腎臓病を発症したり腎臓病が悪化したりすることもあるため、注意しておくことが大事です。

おすすめ記事

営業時間

11時から21時

営業日
 

11時~21時迄

休業日

年末年始

お問合せ
080-1802-9798