扁桃周囲膿瘍の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年  6月23日

更新日:2023年 11月24

本日は扁桃周囲膿瘍について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 扁桃周囲膿瘍とは
  • 扁桃周囲膿瘍の原因
  • 扁桃周囲膿瘍の症状
  • 扁桃周囲膿瘍の改善方法
  • 扁桃周囲膿瘍のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

扁桃周囲膿瘍を発症する年齢の多くは、20~30代

扁桃周囲膿瘍は、扁桃周囲炎が進み、周りにも広がり、膿を持った状態になることです。扁桃周囲炎は、口の奥の両脇にある口蓋扁桃という組織が細菌に感染することなどによって炎症を起こす病気です。

 

扁桃周囲膿瘍を発症する年齢の多くは、20~30代です。子供が発症することはあまりなく、子供の発症は非常に珍しいとされています。

 

扁桃周囲腫瘍によって起きる症状は、激しい喉の痛みや高熱、食べものを飲み込むときの痛みなどです。扁桃腺の奥にある噛むための筋肉に炎症が広がると、口が開きにくくなることもあります。

扁桃周囲膿瘍の原因は、扁桃炎が改善しないまま悪化すること

扁桃周囲膿瘍の原因は、扁桃炎が改善しないまま悪化することです。扁桃炎は、レンサ菌、ブドウ球菌、バクテロイデスなどの細菌に感染することが原因で発症する病気です。

 

扁桃炎によって起きた炎症が口蓋扁桃を覆っている被膜と咽頭収縮筋の隙間に起きると、扁桃周囲炎になり、さらに症状が悪化すると、扁桃周囲膿瘍になるのです。

 

扁桃周囲膿瘍は子供に発症することはあまりないとされています。これは、子供の口蓋扁桃の被膜は細かくて分厚いため、炎症が被膜を超えて広がることが少ないためです。

扁桃周囲膿瘍は、扁桃の周囲に膿が溜まる感染症です。この状態の主な原因は以下のとおりです。

 

扁桃炎の合併症:扁桃炎(扁桃腺の感染)が最も一般的な原因です。扁桃炎が適切に改善されない場合、感染が周囲の組織に広がり、膿瘍を形成することがあります。

 

細菌感染:扁桃周囲膿瘍は通常、A群β溶連菌や他の口腔内の細菌によって引き起こされます。

 

免疫系の弱体化:免疫系が弱い場合、感染への抵抗力が低下し、扁桃周囲膿瘍を含む感染症のリスクが高まります。

 

慢性的な扁桃炎:繰り返し発生する扁桃炎は、扁桃周囲膿瘍のリスクを高める可能性があります。

 

良い口腔衛生の欠如:口腔衛生が不十分な場合、細菌の増殖が促進され、扁桃炎や扁桃周囲膿瘍のリスクが高まります。

左右どちらかの扁桃に暗く赤い腫れが現れる

扁桃周囲腫瘍では、主に左右どちらかの扁桃に浮腫んだように見える暗く赤い腫れが現れます。さらに、食べ物や飲み物を飲み込んだときの痛みや口蓋扁桃の裏までたまる膿、高熱や全身倦怠感、吐き気などの症状が見られます。

 

病状が進み、扁桃口蓋の奥にある噛むための筋肉まで炎症が広がると、唾液を飲み込む時にも喉に強い痛みを感じるようになり、大きく口を開けることができなくなることもあります。

 

また、首を曲げようとした時に激しい痛みを感じることもあります。

扁桃周囲膿瘍は、扁桃の周囲に膿が溜まる重度の感染症で、以下のような主な症状を引き起こします。

 

強いのどの痛み:感染した側の扁桃腺や喉に強い痛みが生じます。この痛みは一般的に一方的です。

 

嚥下困難:喉の痛みと腫れにより、食べ物や飲み物を飲み込む際に痛みや困難を感じることがあります。

 

発声の変化:「ホットポテト声」と呼ばれる、こもったような発声の変化が起こることがあります。

 

口を開ける際の痛み:咀嚼筋への影響により、口を大きく開けることが困難になることがあります(開口障害)。

 

発熱と悪寒:高熱や悪寒が伴うことがあります。

 

唾液の増加とよだれ:嚥下困難により、唾液が口から出やすくなることがあります。

 

口臭:膿による口臭が発生することがあります。

 

首の腫れや痛み:感染が頸部のリンパ節に広がることにより、首の腫れや痛みが生じることがあります。

 

これらの症状は、感染の重症度によって異なり、迅速な介入が必要です。扁桃周囲膿瘍を疑う症状がある場合は、すぐに耳鼻咽喉科の専門医に相談することが重要です。

扁桃周囲腫瘍の改善方法は、抗菌薬を内服すること

扁桃周囲腫瘍の改善方法は、抗菌薬を内服することです。喉の痛みが強く、唾液を飲み込むだけでも痛みを感じる場合は、点滴で薬を投与することもあります。

 

強い痛みによって食べたり飲んだりすることができないときは、脱水症状になる可能性があります。そのため、入院を勧められることもあります。

 

なかなか改善が見られない場合は、膿瘍を小さく切開することもあります。また、喉の奥の膿瘍が大きくなり、気道を狭めてしまっている場合は、呼吸の妨げにもなってしまうため、気管切開を行うこともあります。

扁桃周囲膿瘍の改善方法は、感染の重症度と全体的な健康状態に基づいて行われます。以下に、主な改善を挙げます。

 

抗生物質:扁桃周囲膿瘍の改善には、通常、広範囲に効果のある抗生物質が処方されます。これにより、感染をコントロールし、膿瘍の拡大を防ぎます。

 

膿の排出:膿瘍が大きく、症状が重い場合には、膿を穿刺して排出する処置が必要です。これは通常、局所麻酔下で行われます。

 

インシジョンとドレナージ:膿瘍が非常に大きい場合や抗生物質のみの改善が効果不十分な場合には、膿瘍を切開して膿を排出する手術が行われることがあります。

 

十分な水分摂取と安静:水分を多く摂取し、適切な休息を取ることも重要です。これにより脱水を防ぎ、体力を維持します。

 

痛み管理:痛みが強い場合には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や他の鎮痛薬が処方されることがあります。

 

扁桃摘出手術:繰り返し扁桃周囲膿瘍が発生する場合や慢性的な扁桃炎には、扁桃摘出手術が検討されることがあります。

 

これらの改善方法は、個々の症状や状況に応じて適用されます。扁桃周囲膿瘍の症状がある場合は、迅速な介入が必要です。

扁桃周囲膿瘍の改善において、薬は主に感染の管理と症状の緩和を目的としています。以下に、一般的に使用される薬とその効果を挙げます。

 

抗生物質:扁桃周囲膿瘍の改善に最も一般的に使用されるのは広範囲に作用する抗生物質です。

ペニシリン系: アモキシシリン(アモキサール、アモキシルなど)やアモキシシリン・クラブラン酸(アウメンチン)。これらは一般的に連鎖球菌などの原因菌に効果的です。

マクロライド系: クラリスロマイシン(クラリス)、アジスロマイシン(ジスロマック)。ペニシリンにアレルギーがある場合に使用されます。

 

鎮痛剤:痛みや炎症を緩和するために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が処方されることがあります。

イブプロフェン(ブルフェン、アドビル)やナプロキセン(アリーブ)などが一般的です。

 

ステロイド:喉の腫れを減らすために、短期間のステロイドが行われることがあります。

デキサメタゾン(デカドロン)などが使用されます。

 

これらの薬は、扁桃周囲膿瘍の原因となる感染を改善し、痛みや腫れを緩和するために用いられます。改善は、医師の判断と指導の下で行われるべきで、個々の健康状態やアレルギー歴に応じて適切な薬剤が選択されます。

扁桃炎になった場合は、扁桃周囲膿瘍にならないように注意する

扁桃炎になった場合は、扁桃周囲膿瘍にならないように注意することが大事です。扁桃炎の炎症は、多くの場合、鎮痛解熱薬や抗生物質を使うことで4~5日ほどで改善します。炎症が軽い段階で改善することが非常に重要なのです。

 

扁桃炎を防ぐためには、免疫力を高めることが最も大事です。そのためには、ストレスをためないことと規則正しい生活を送ることが大事です。栄養バランスの良い食事と適度な運動を心がけましょう。

 

手洗いやうがいもきちんと行うことで、予防につながります。

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