公開日:2021年 12月10日
更新日:2022年 2月 2日
本日は特発性後天性全身性無汗症について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
特発性後天性全身性無汗症は、原因が明らかではなく、後天的に汗をかくことができなくなる病気です。定義では、血圧が低くなるなどの他の自律神経の異常や神経学的な異常のない病気であるとされています。
無汗症は、運動をした時や暑くて湿度の高い環境にいる時でも汗を描くことができない病気です。無汗症には、遺伝によって起こる生まれつきの先天性無汗症もありますが、後天的に大人になって発症する後天性無汗症もあるのです。
汗は体温を調節するために非常に重要な役割を果たしています。特発性後天性全身性無汗症では、汗をかくことができないため、体温調節ができず、運動したり暑い場所にいたりすると、すぐに体温が上がります。
そのため、特発性後天性全身性無汗症を発症すると、熱中症などを発症する危険があります。
特発性後天性全身性無汗症の原因は今のところわかっていません。
通常、人間は、汗を出す器官のアセチルコリン受容体にアセチルコリンが結合することによって汗を出しています。特発性後天性全身性無汗症は、アセチルコリン受容体に異常があることが関係しているのではないかと言われています。
後天的な病気のため、遺伝することはありません。特発性後天性全身性無汗症を発症している人は、欧米の人よりも日本の人に圧倒的に多いと言われています。
多い年代は10〜30歳で、女性よりも男性に多いとされています。
特発性後天性全身性無汗症の症状は、全身のほてり感、体温の上昇、脱力感、疲労感、顔面の紅潮、 吐き気や嘔吐、頭痛やめまい、動悸などです。
汗は体温を調節するために非常に大きな働きをしています。しかし、特発性後天性全身性無汗症を発症すると、体温を調節するために汗を出す機能に障害が起きるため、症状が現れるのです。
運動をしたりや暑いところにいたりすることで症状が現れます。症状が強く現れると、熱中症になり意識を失うこともあります。
運動をした時や暑い環境にいることで、コリン性蕁麻疹が現れることも多いです。
特発性後天性全身性無汗症の改善方法は、ステロイド・パルスという方法です。これは、副腎皮質ステロイドホルモンであるメチルプレドニゾロンを3日間点滴する方法です。
半分以上の人はこの方法で改善します。しかし、改善が見られない人もいます。その場合、免疫抑制剤などを使って改善を行うことになります。
ただし、今のところステロイド・パルスでなかなか改善が見られない人は免疫抑制剤などを使ってもあまり改善が見られていません。
特発性後天性全身性無汗症では、運動した時や長い時間暑くて湿度の高い環境いた時、熱中症になる危険があります。
そのため、運動はできるだけ避けることをお勧めします。また、暑いところに行かないようにし、できるだけ涼しい環境にいることを心がけましょう。
クールベストを着たり、水を常に持っておいたりして体を冷やすことができる状態にしておくことで症状を防ぐことができます。
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