公開日:2022年 12月 3日
更新日:2024年 1月 2日
本日は血栓性外痔核について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
血栓性外痔核の原因は、肛門の周りに刺激が加わることです。便秘の人が排便時に強く息んだり、下痢をしているときに肛門に負担がかかったりすることが原因になり発症することが多いのです。
他にも、長い時間同じ姿勢で座っていたり、冷えやストレス、過剰なアルコールの摂取や刺激物の摂り過ぎなども血栓性外痔核の原因になることがあります。
血栓性外痔核は、肛門の外側にある静脈叢内に血栓が形成されることによって発生します。この状態は、以下のような原因によって引き起こされることがあります。
静脈圧の増加:長時間の座位や立位によって、肛門外側の静脈圧が増加し、血栓の形成を促進することがあります。
過度のいきみ:排便時の過度のいきみは、肛門外側の静脈圧を上昇させ、血栓が形成されるリスクを高めます。
便秘:便秘や硬い便による排便時の圧力が、静脈に負担をかけて血栓を引き起こすことがあります。
妊娠と出産:妊娠中の子宮の拡大が骨盤内の静脈を圧迫し、血栓を引き起こすことがあります。出産時のいきみも、血栓のリスクを高める要因となります。
肥満:体重が重いことにより、骨盤内の静脈に余分な圧力がかかり、血栓が形成されることがあります。
運動不足:定期的な運動不足により、骨盤内の血流が悪化し、血栓が形成されやすくなることがあります。
遺伝的要因:家族歴がある場合、血栓性外痔核を発症するリスクが高まることがあります。
血栓性外痔核の症状は、肛門の周りにイボ状の突起ができることです。大きさは一般的にはエンドウ豆ほどですが、場合によっては大きいこともあります。
血栓性外痔核では痛みも現れます。痛みの程度は人によって違います。あまり痛みを感じない場合もれば、非常に強い痛みを感じる場合もあります。
座ったときに強い痛みが現れることもあります。その場合、日常生活に支障が現れることもあります。血栓性外痔核は破れて出血することもあります。
血栓性外痔核は、肛門外側の静脈内に血栓が形成されることによって発生し、以下のような特有の症状を引き起こします。
激しい痛み:血栓性外痔核の最も顕著な症状は、肛門の外側に生じる激しい痛みです。痛みはしばしば急激に発生し、特に座ったり、歩いたり、排便時に強くなることがあります。
腫れと硬結:肛門の外側に腫れや硬いしこり(硬結)が形成されます。これは、血栓が原因で静脈が拡張し、炎症を起こしているためです。
赤みや青み:血栓の影響で、肛門の外側の皮膚が赤くなることがあります。また、血栓が大きい場合は皮膚が青みを帯びることがあります。
出血:血栓性外痔核が破裂すると、出血を伴うことがあります。出血は通常自己限定的ですが、場合によっては介入が必要になることがあります。
かゆみ:肛門周囲のかゆみや刺激感が生じることがあります。
血栓性外痔核は、症状が急激に発症し、特に痛みが強いことが特徴です。
血栓性外痔核を改善するためには、軟膏や座薬などを使うことです。薬を使うことで局所の痛みを和らげるのです。
痛みを和らげるためにはお風呂に入るなど局所を温めることも効果的です。痛みが強い場合や痔核から出血する量が多い場合などは、外科的な方法で痔核を摘出することもあります。
血栓性外痔核の改善法は、症状の重さや状態に応じて異なります。以下に、一般的な改善方法を挙げます。
保存的改善方法:軽度から中等度の症状の場合に行われます。
痛みや不快感を和らげるために、局所麻酔薬やステロイドを含むクリームや坐薬が使用されることがあります。
温水浴(シッツバス)が痛みの緩和に役立ちます。
高繊維食の摂取、十分な水分摂取、運動を行い、便秘を避けることが重要です。
経口薬:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの痛み止めが、痛みの緩和に用いられることがあります。
外科的改善方法:痛みが激しい場合や、保存的改善方法で改善が見られない場合は、外科的方法が必要になることがあります。
血栓切除術:局所麻酔の下で、血栓を含む痔核の一部を切除する手術です。この手術は、痛みの即時緩和を目的としています。
生活習慣の改善:長時間の座位や立位を避け、定期的な運動を行うことが重要です。
血栓性外痔核の改善方法は、症状の緩和と合併症の予防を目的としています。
血栓性外痔核の改善には、主に痛みや不快感を緩和するための薬が使用されます。以下に、血栓性外痔核の改善に使う薬の種類と効果について詳しく説明します。
局所麻酔薬:リドカインなどの局所麻酔薬が含まれるクリームやゲルは、痛みや不快感を緩和するために使用されます。これらの薬は、肛門周囲に直接塗布して使用します。
局所ステロイド薬:ヒドロコルチゾンを含むクリームや坐薬は、炎症を減少させ、かゆみや腫れを緩和するために使用されることがあります。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):イブプロフェンやナプロキセンなどのNSAIDsは、経口摂取することで炎症と痛みを緩和します。
局所冷却法:冷却パックや冷湿布を肛門周囲に適用することで、痛みや腫れを和らげることができます。
血栓性外痔核を防ぐためには、排便習慣を整えることが大事です。下痢や便秘は肛門の周りの刺激になるために血栓性外痔核の発症につながるためです。
他にも、長い時間トイレで息まないことや強く腹圧をかけ続けないこと、刺激物やアルコールの過剰な摂取に気をつけることなども血栓性外痔核の予防に大事です。
・天枢
・長強
・孔最
天枢の効果は、胃腸の機能や消化器系の機能、泌尿器系の機能をよくすることで、便秘や下痢などの症状に対しても有効です。
血栓性外痔核は、強くいきむことが原因で発症することもあります。便秘を和らげることはいきみを防止することにつながるため、血栓性外痔核の予防や改善に効果的です。
長強は、清腸排熱、利湿、鎮痛などの効果があるツボです。 効果を発揮する症状は、下痢、赤痢、血便、便秘、痔、脱肛、てんかん、腰脊椎と尾仙部疼痛などです。
尿漏れに対しても有効です。
孔最は、発汗を促す作用があり、風邪で咳や喉の痛みなどに効果的なツボですが、痔の改善をするツボとしても知られています。
そのため、血栓性外痔核にも効果を発揮することが期待できます。
天枢は、へその中心から人差し指と中指、薬指をそろえた時の第一関節の高さで外側に位置するツボです。
便秘に悩んでいる人などは押すだけではなく、お灸もおすすめのツボです。
長強の場所は、尾骨の先と肛門の間です。自分では分かりにくい場所ではありますが、うつぶせの状態で肛門から上に指をなぞっていき、尾骨に触れる直前付近を押して探しましょう。
痔に対して使う時には、頭の頂点にある百会とセットで刺激すると特に効果的であるといわれています。
孔最の場所は、肘の横ジワと手首の内側のシワを結んだ中間より親指1本分上に上がった外側です。
指圧だけではなく、お灸をすることもおすすめのツボです。