耳管開放症の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 10月23日

更新日:2023年 11月13日

本日は耳管開放症について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 耳管開放症とは
  • 耳管開放症の原因
  • 耳管開放症の症状
  • 耳管開放症の改善方法
  • 耳管開放症のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

耳管開放症は、耳管が開いたままになることで起こる

耳管開放症は、耳管が開いたままになることで起こる病気です。耳管は耳と鼻と喉をつなぐ管のことです。

 

耳閉感や自分の声や呼吸音の耳への響きが現れます。そのために起きる不快感から精神的なストレスを抱えることも多いです。

耳管開放症の主な原因は、体重が減ること

耳管開放症の主な原因は、体重が減ることです。他にも、脱水や妊娠、女性ホルモン薬、生まれつきの耳管構造の弱さなども耳管開放症の原因です。

 

普段、耳管は閉じており唾を飲み込んだりあくびをしたりしたときに開きます。耳管は開いてもすぐに閉じるものですが、耳管開放症では開いたままになってしまうのです。

耳管開放症は、通常は閉じているべき耳管が異常に開いた状態が持続する病態です。この状態にはいくつかの主な原因があります。

 

体重減少:体重が急激に減少すると、耳管周辺の脂肪組織が減少し、耳管が異常に開いてしまうことがあります。これは、耳管開放症の最も一般的な原因の一つです。

 

妊娠:妊娠中のホルモン変化が耳管の筋肉に影響を与え、耳管開放症を引き起こすことがあります。

 

慢性的な上咽頭炎:上咽頭炎や他の咽頭の炎症が、耳管の機能に影響を与え、開放状態を引き起こすことがあります。

 

筋肉の弛緩または筋力低下:耳管を支える筋肉の弛緩や筋力低下が、耳管の正常な閉鎖を妨げることがあります。

 

ストレスまたは緊張:ストレスや緊張が耳管の筋肉に影響を及ぼし、開放状態を引き起こすことがあります。

 

放射線:頭頸部への放射線が耳管機能に影響を与えることがあります。

 

神経筋の病気:特定の神経筋の病気が耳管の機能に影響を及ぼし、その開放状態を引き起こすことがあります。

 

耳管開放症は、通常、耳鳴り、自己の声の異常な聞こえ方、そして耳の圧迫感や不快感などの症状を伴います。

耳管開放症の症状は、自分の声や呼吸音が大きく響くことや耳閉感

耳管開放症の症状は、自分の声や呼吸音が大きく響くことや耳閉感です。これは、耳管が空いていることによって自分の声や呼吸による圧力が鼻側から直接耳側に強いままの状態で伝わることによって現れる症状です。

 

耳管開放症の特徴として、布団に横になったり深く頭を下げたりする姿勢になると一時的に症状が軽くなるということがあります。これは、耳管の周りの血管が膨らんで管が狭くなることで現れる特徴です。

 

症状の程度が重い場合には、横になったり頭を下げたりしても症状が軽くならないこともあります。

耳管開放症は、耳管が通常以上に開いてしまう状態を指し、以下のような特有の症状を引き起こすことがあります。

 

自己語音難聴(Autophony):自分の声や呼吸音が異常に大きく、または共鳴するように聞こえる現象。これは耳管開放症の非常に典型的な症状です。

 

耳の圧迫感:耳の中に圧力がかかっているような感覚や、耳が塞がれているような感じがすることがあります。

 

耳鳴り:耳鳴りを伴うことがあり、特に静かな環境で顕著になることがあります。

 

声のエコー:自分の声が耳の中でエコーするように聞こえることがあります。

 

バランス感覚の問題:稀に、バランス感覚に影響を及ぼすことがあります。

 

聴力の変化:耳管が開いた状態により、周囲の音が異常に大きく感じられることがあります。

 

耳管開放症のこれらの症状は、特に安静時や寝ている時に顕著になることがあります。症状は一時的であったり、持続的であったりすることがあり、日常生活に影響を及ぼすことがあります。耳管開放症を疑う症状がある場合は、耳鼻咽喉科の専門医に相談することが重要です。

耳管開放症の改善方法は、薬

耳管開放症の改善方法は、薬です。ATP製剤や加味帰脾湯や補中益気湯などの漢方薬を使うことが多いです。

 

鼻から生理食塩水を入れたり、鼓膜の表面に小さなテープを貼ったりする方法で改善を行うこともあります。

 

薬などによって改善を行なってもあまり効果が見られない場合や症状が重い場合は耳管ピン挿入術や鼓膜換気チューブ留置術を行うこともあります。

 

耳管開放症の原因が体重が減ったことである場合は、まずきちんと栄養をとって体重を落とさないことが改善に非常に大切です。脱水によって起こることもあるため、十分な水分を心がけることも大切です。

 

鼻をすすることによって中耳炎を起こしてしまうこともあります。中耳炎を起こさないためにも鼻はすすらないように注意しましょう。

耳管開放症の改善方法は、症状の重さや原因に応じて異なりますが、以下に一般的な方法を挙げます。

 

生活習慣の調整:体重が原因である場合、体重を増やすことで症状が改善することがあります。水分摂取量を増やし、脱水状態を避ける。

 

鼻噴霧薬:鼻噴霧薬(例えばエストロゲン含有スプレー)が、一時的な症状の緩和に役立つことがあります。

 

口腔内の改善:唾液の分泌を促進するために、硬い食べ物を噛む、ガムを噛むなどの方法があります。

 

耳管閉塞法:症状が強い場合、耳管を一時的に閉塞する手段が試されることがあります。これには、特別なテープや耳栓を使用することが含まれます。

 

外科的手術:耳管開放症が重度で、他の改善法で改善が見られない場合、耳管を狭めるための外科的処置が検討されます。手術は耳管に注射を行ったり、耳管を物理的に狭める手術を含むことがあります。

 

リハビリテーション:呼吸法や姿勢など、耳管の機能を正常化するためのリハビリテーションが行われることがあります。

 

耳管開放症の改善方法は、個々の症状や生活状況に合わせてカスタマイズされるべきです。症状が継続する場合は、耳鼻咽喉科の専門医に相談して、最適な改善方法を決定することが重要です。

耳管開放症の改善において手術が選択されるのは、通常、他の改善方法で症状が改善されない重度の場合です。耳管開放症の手術方法にはいくつかのタイプがあります。

 

耳管注射:この手術では、耳管の壁に膨潤剤(例えばテフロンやシリコンなど)を注入して耳管を狭めます。注射は局所麻酔下で行われ、耳管の開き過ぎを防ぐことを目的としています。

 

耳管形成術:耳管に小さなインプラントやステントを挿入して、耳管を物理的に狭める手術です。この方法は、耳管の開放状態を調整し、症状の改善を目指します。

 

筋肉移植術:顔面の筋肉の一部を耳管周辺に移植することで、耳管をサポートし狭める手法です。これはより複雑で侵襲性の高い手術であり、主に他の方法で効果が見られない場合に検討されます。

 

耳管閉塞術:非常に重度の場合には、耳管を外科的に閉塞することもありますが、これは稀な方法であり、慎重に検討されるべきです。

 

これらの手術方法は、個々の症状、耳管の状態、および全体的な健康状態に応じて選択されます。手術は通常、耳鼻咽喉科専門医によって行われ、局所麻酔や全身麻酔の下で実施されることが多いです。手術にはリスクと利点があり、個人に合わせてリスクを評価し、期待できる結果を慎重に検討する必要があります。また、手術後のフォローアップとリハビリテーションも重要な要素です。

耳管開放症は、体重が減ることが原因で起こることが多い

耳管開放症は、体重が減ることが原因で起こることが多いです。予防するためには、急激なダイエットをしないことが大切です。

 

消化器の慢性疾患などによって自分で体重を管理することが難しいこともあります。

 

自分の声や呼吸音が大きく響いたり耳の詰まりを感じたりなどの異常が現れた場合は、すぐに病院に行くことをお勧めします。

おすすめ記事

営業時間

11時から21時

営業日
 

11時~21時迄

休業日

年末年始

お問合せ
080-1802-9798