公開日:2021年 3月23日
更新日:2021年 5月 15日
本日は球麻痺について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
延髄は、外側から見るとボールのような丸い形をしています。そのため、 球と呼ばれています。延髄が球と呼ばれていることから、延髄の麻痺のことを球麻痺と呼ばれているのです。
球麻痺の原因となる代表的な疾患は、筋萎縮性側索硬化症、ギラン・バレー症候群、多発性硬化症、重症筋無力症、延髄梗塞、延髄出血です。
ギランバレー症候群は感染症がきっかけとなって起こります。多発性硬化症や重症筋無力症は自分の免疫が攻撃する相手を間違えてしまい、自分自身を攻撃することによって起こります。
球麻痺の原因は、延髄にある舌咽神経、迷走神経、舌下神経の神経核に障害が起こることです。
球麻痺では、左と右の両方の神経核に障害が起きます。そのため、咽頭部や喉頭部、食道など広い範囲の部分での運動に障害が起きてしまうのです。
球麻痺では、広い範囲の筋肉に萎縮が起きます。この萎縮によって、言葉を話しにくい、食べ物などを飲み込みにくい、などの症状が現れます。
特に球麻痺の症状の特徴は、舌の萎縮です。重症になってしまうと、呼吸障害や誤嚥によって起こる肺炎、食事の量が減ることによって痩せるなどのことが起こることがあります。
現在、球麻痺の改善方法で確立されているものはありません。
球麻痺の原因が、ギランバレー症候群や重症筋無力症、多発性硬化症などの場合は、ステロイドや血漿の交換などの方法で、症状が軽くなることもあります。
ALSが原因の場合、完全に回復することを目指すために有効な改善方法はありません。そのため、進んでいく症状に対して改善を行い、生活を送りやすくするために改善に取り組みます。
球麻痺は、突然呼吸に障害が起こるケースも考えられます。突然の呼吸障害が起こった場合には、気管切開などの方法で呼吸をサポートします。
球麻痺とほとんど同じような症状が起きる仮性球麻痺があります。
仮性球麻痺は、両側性の皮質脊髄路に障害が起きることによって起こる麻痺です。一般的な仮性球麻痺の原因は、大脳の左右両方に脳出血や脳梗塞などが起こることです。
仮性球麻痺の原因となる代表的な病気は、両側性の脳梗塞、脳出血、進行性核上性球麻痺、脳炎、梅毒、脳腫瘍などです。
球麻痺と違う点は、舌の萎縮があまりないことです。
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