公開日:2021年 3月23日
更新日:2021年 5月29日
本日は前庭神経炎について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
前庭神経炎の原因は、ウイルスに感染することだと言われていますがはっきりした詳しい原因はわかっていません。何かの原因で、内耳から脳へ情報を伝える前庭神経に障害が起き、めまいが起きると考えられています。
多くの人は発症する前に風邪の症状があることから、ウイルスに感染することが原因であると言われています。しかし、はっきりとわかっていないのが現状なのです。
前庭神経炎の場合でおこるめまいは、脳卒中などが原因となっておこるめまいとは違います。
脳卒中などが原因の場合、意識障害や構音障害、四肢麻痺などの症状もめまいと合わせて起こります。しかし、前庭神経炎の場合、意識障害や構音障害、四肢麻痺などの症状は起こりません。
前庭神経炎は、命に危険が及ぶような病気ではないのです。
前庭神経炎の症状は、突然の激しい回転性のめまいや吐き気、嘔吐です。突然の激しいめまいは数日間続きます。めまいを発症する前に風邪のような症状があることも多いです。
めまいや吐き気、嘔吐には耳鳴りや難聴などの症状が合わせて起こる病気もありますが、前庭神経炎の場合は耳鳴りや難聴などの症状はありません。
前庭神経炎と同じようにめまいや吐き気、嘔吐が主に症状として現れる病気に、良性発作性頭位めまい症とメニエール病があります。どちらも比較的発症している人数が多い病気です。しかし、この3つの病気にはそれぞれ特徴があります。
良性発作性頭位めまい症は安静にしていることでめまいや吐き気が段々落ち着き、軽くなります。しかし、前庭神経炎は安静にしていてもめまいや吐き気が落ち着くことはありません。
一般的に前庭神経炎は数日間にわたって強いめまいや吐き気が続く病気です。
メニエール病は、前庭神経炎と同じように安静にしていてもめまいや吐き気は落ち着かず、数日間にわたってめまいが続きます。ただし、前庭神経炎はメニエール病で起こる症状の耳鳴りや難聴などが現れることはありません。
前庭神経炎では、鎮静剤や制吐剤、血流改善薬や抗めまい薬などを使ってめまいや吐き気を抑えます。神経の炎症はステロイド剤で抑えます。吐き気や嘔吐がひどく、経口での摂取ができない場合は、点滴をして水分を補給することもあります。
めまいが激しい場合は、日常生活を送ることが難しいこともあります。その場合は、入院して改善を行うこともあります。
めまいが改善しても体がふらついたり不安定な感じが続くこともあります。その場合、リハビリが必要なこともあります。リハビリで平衡感覚を取り戻すのです。
仕事など社会に復帰するまでには改善を行ってから約1~2週かかることが多いです。急に頭を動かした時動揺感が後遺症として残ることもありますが、一般的には再発することはありません。
多くの場合は、約1~3ヶ月で完全に回復すると言われています。
前庭神経炎は、数年にわたってふらつきが続くこともあります。その場合、ふらつきを改善するためには、リハビリが必要になります。
代表的なリハビリには、顔の前で左右に親指を動かして目で追うものや顔の前で固定した親指を見続けながら左右に頭を左右に動かすものなどがあります。
慢性的なめまいがある場合や年齢を重ねることでふらつきの症状がある場合にも、この方法は効果的です。日頃から行うと、転んで怪我をすることなどの予防につながるため習慣にすると良いでしょう。
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