公開日:2021年 10月 1日
更新日:2024年 10月12日
本日は深部静脈血栓症について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
深部静脈血栓症は、静脈に血栓ができて血液がつまる病気です。一般的にエコノミー症候群と呼ばれています。あまり知られていませんが、普段の生活でも寒い時期は注意が必要です。
エコノミークラス症候群は長時間座り続けることで足の静脈に血栓ができてしまう状態のことです。飛行機の狭い座席で長時間過ごすことからこの名前が付きましたが、どんな状況でも起こります。
静脈は足から心臓へと血液を戻す働きをしています。そのため、血栓ができる部位が下腹部や太もも、膝の中心にある深部静脈の場合、非常に重大な問題になります。
血栓が足の静脈から心臓や肺に向かって流れることがあります。心臓や肺に向かって血栓が流れた時肺の血管につまった場合は肺塞栓症が起こります。
深部静脈血栓症は以前までは日本に少なく欧米に多い病気であると言われていましたが、最近では日本でも欧米と同じくらい深部静脈血栓症の人がいるとされています。
深部静脈血栓症の原因は、長い時間同じ体勢で下肢を動かさない状態でいることです。下肢を動かさない状態が長い時間続くと、静脈の血液の流れが悪くなることによって血栓ができやすくなります。
職場で長時間座っている、家でこたつに入ってネットフリックスを見ている、など同じ姿勢を長時間続けることによって起こってしまいます。
血栓とは血液が固まってできるもので、出血を止めるために体によって作られます。しかし、血流が悪い状態が続くと血栓が静脈内で形成されてしまい、血流を妨げる原因になるのです。長時間同じ姿勢を続けることで静脈で血栓ができやすくなります。
さらに、体質や生活習慣などの条件も関係しています。血液が固まりやすい体質であったり水分不足であったりするとより血栓ができやすくなります。
手術などの後、長い時間安静な状態でいることが原因で深部静脈血栓症が起こることもあります。
・血液の凝固性の増加
血液が通常よりも固まりやすい状態にあると、血栓が形成されるリスクが高まります。これは以下のような条件で発生することがあります。
遺伝的要素: 特定の遺伝的変異により血液の凝固性が高まることがあります。
薬物: 一部の薬物や改善を行うための行為が血液の凝固を促進することがあります。
病気: 癌や心臓病、感染症などの病気が血液の凝固性を高める場合があります。
・血流の減少
血流が遅くなると、血液が滞留しやすく、血栓が形成される可能性が高まります。長時間の座位、ベッドでの安静など、長期間にわたる身体の動きの制限があると血流が減少する可能性があります。また、外傷や手術によって血管が損傷されると、血流が減少し、血栓が形成されるリスクが高まります。
・血管の損傷
血管壁の損傷も血栓形成の原因となることがあります。交通事故やスポーツなどでの外傷や手術やカテーテルなどの処置が血管の損傷を引き起こすことがあります。
・生活習慣の影響
食生活、運動、喫煙などの生活習慣も血栓形成のリスクに関与します。タバコは血管を収縮させ、血液の凝固を促進する効果があり、肥満は血液の凝固性を高め、血流を悪化させる可能性があります。また、定期的な運動の不足も血液の循環を悪化させることがあります。
・妊娠
妊娠中はホルモンのバランスの変化や子宮の圧迫により、血液の凝固性が高まり、深部静脈血栓症のリスクが増加します。
エコノミー症候群の初期症状は、足に腫れや赤み、痺れ、熱感が起きることです。早めに対処することで重篤な状態を防ぐことができるため、このような症状がある場合はすぐ医師に相談しましょう。
それが続いてしまい、胸に痛みが出たり呼吸困難があったりする場合はより早めの処置が必要です。水分補給と運動を続けながら近くにいる医師や看護師などに相談しましょう。
突然腫れや痛みが起こることが多いですが、場合によってはゆっくりと数日間で腫れや痛みが進むこともあります。そのままにしておくと、腫れたまま皮膚が茶色くなったり、潰瘍が起こったりしてしまいます。
呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、深部静脈血栓症と合わせて肺塞栓症を引き起こしている可能性もあります。
1. 脚の腫れ
深部静脈血栓症が脚に発生する場合、最も一般的な症状の一つが腫れです。血栓によって血流が妨げられると、血液が滞留し、その結果、腫れが発生します。この腫れは、通常、一方の脚に限定されることが多いです。
2. 疼痛と圧迫感
血栓によって血管が塞がれると、周囲の組織への圧迫感や疼痛が発生することがあります。疼痛は、脚の下部またはふくらはぎで始まり、時間とともに上に広がることがあります。
3. 赤みや暖かさ
血栓が発生した部分の皮膚は、しばしば赤く変色し、触れると暖かく感じることがあります。これは、血流の変化によって起こる現象で、目立つこともあります。
4. 呼吸困難と胸痛
深部静脈血栓症の血栓が肺に達すると、肺塞栓症を引き起こす可能性があります。この場合、急激な呼吸困難、胸痛、咳、心拍数の増加などの症状が現れることがあります。すぐに病院に行くことが大事です。
5. 表面静脈の隆起
深部の血流が妨げられると、表面の静脈に血液が迂回することがあり、その結果、表面の静脈が隆起し皮膚の表面で確認できることがあります。
6. 無症状の場合
深部静脈血栓症は、初期段階では無症状なことがあります。無症状の場合でも、血栓が切れて肺へ移動すると、肺塞栓症を引き起こす可能性があるため中止が必要です。
深部静脈血栓症の改善方法は、抗凝固剤を使うことです。抗凝固剤は血液をサラサラにする効果があります。血液をサラサラにして血栓を溶かすのです。多くの場合は、初めは注射での薬の投与が行われ、その後経口薬で薬を使います。
足を圧迫する弾性ストッキングを使うこともお勧めされています。弾性ストッキングは深部静脈血栓症の後遺症の予防になります。できるだけ早く適切な改善を行うことが、肺塞栓症や後遺症を防ぐために非常に重要なのです。
1.抗凝固薬
DVTの主要な改善法の一つは抗凝固薬の使用です。抗凝固薬は血液を薄くする薬で、血液が凝固する能力を減少させ、既存の血栓の成長を停止し、新しい血栓の形成を防ぐ効果があります。ワルファリン、リバーロキサバン、アピキサバンなどが一般的です。
2. 血栓溶解薬
特定の状況では、血栓溶解薬が使用されることがあります。血栓溶解薬は、血栓を直接溶かす薬で、血栓が非常に大きい場合や、命に関わる合併症がある場合に限られることが多いです。
3. コンプレッションストッキング
コンプレッションストッキングの着用が勧められることが多いです。これは腫れと疼痛を減少させ、血液の流れを改善するのに役立ちます。
4. 間接抗凝固薬
急性期には、ヘパリンなどの間接抗凝固薬が使われることがあります。これらの薬は即効性があるため、注射で投与されることが一般的です。
5. インフェリオル・ヴェナ・カーヴァフィルター
特定の状況では、IVCフィルターの挿入が選択されることがあります。これは、血栓が肺への移動を阻止するために、大静脈に設置されるデバイスです。通常、抗凝固薬が使用できない場合に行われます。
6. 生活習慣の改善
健康的な食生活、定期的な運動、喫煙の中止などの生活習慣の改善も、DVTの管理に重要な部分を占めます。
7. 継続的な監視
DVTの改善は長期間にわたり、定期的なフォローアップが必要です。特に抗凝固薬を使用する場合、定期的に血液を調べることが求められることが多いです。
・長時間座っていること、長時間横になること
これらは足の血流循環を悪化させる要因になります。
・地震や倒壊の危険性から動きが制限されること
運動の機会が限られ身体活動が難しくなります。
・地震は心理的ストレスを大きく増加させること
ストレスが血流循環に悪影響を及ぼして血栓形成のリスクを非常に高めてしまいます。ストレスが高まっているということは交感神経が過剰に働いてしまっている状態です。交感神経が高まることで血管の壁の筋肉が縮みます。収縮すると血流循環が悪くなり、血管の直径が挟まることによって血液が流れるスペースがなくなるため、血管を通る血流の中で固まってエコノミー症候群を発症しやすくなってしまいます。
避難所生活は身体的要因だけではなく心理的な側面からも発症しやすいのです。
・定期的に立ち上がり軽い運動やストレッチを行う
足踏み運動や膝の曲げ伸ばしで足の血流の循環を良くしましょう。献血で足首をぐるぐる動かす運動をすることがあります。血流循環を良くするためには末端の関節を動かすことが大事なのです。もちろん立ち上がりやストレッチをするのがベストですが、億劫な人はまず足首からぐるぐる動かしましょう。
・十分な水分補給
水分補給によって血液が濃くなるのを防いで血栓のリスクを減らすことができます。
・同じ姿勢は避ける
血流の循環が一定のところで悪くなって血栓ができやすくなるため同じ姿勢を取り続けることには気をつけましょう。
興奮する交感神経を副交感神経というリラックスする方向に向かせることが必要です。この方法は手の指の末端を痛いくらい刺激することです。
人間の体はお腹や胸など体の中心を刺激することで交感神経に触れます。体の末端を刺激すると副交感神経に触れます。リラックスする方向に向くのです。頭皮マッサージや足裏マッサージがありますが、あれは交感神経を副交感神経にするアプローチです。
自分で行う方法は、爪の生え際を指でぐりぐり押すことです。この押し方は強められるだけ強くしましょう。お腹がなったり唾がサラサラした状態になりやすいです。これは副交感神経に傾いている1つの目安になるため、そういう体の反応が起こるまで刺激してあげましょう。
押すのは指であれば手でも足でも良いです。体が冷えやすい時期は足がお勧めです。全部の指に行うのがベストです。