自己免疫性膵炎の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年 10月23日

更新日:2024年  2月 3日

本日は自己免疫性膵炎について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 自己免疫性膵炎とは
  • 自己免疫性膵炎の原因
  • 自己免疫性膵炎の症状
  • 自己免疫性膵炎の改善方法
  • 自己免疫性膵炎のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

自己免疫性膵炎は、免疫反応の異常で膵臓が腫れる病気

自己免疫性膵炎は、免疫反応の異常で膵臓が腫れる病気です。自己免疫性膵炎は、急性膵炎や慢性膵炎で見られるような激しい腹痛を起こすことはあまりありません。

 

自己免疫性膵炎を発症すると約半分の人は、糖尿病を合併します。自己免疫性膵炎を発症することが多いのは、高齢の男性です。

自己免疫性膵炎の原因は、今のところわかっていない

自己免疫性膵炎の原因は、今のところわかっていません。

 

高齢の人の場合で、自己免疫性膵炎を発症していることを発見するきっかけには、突然の耐糖能障害の悪化があります。突然糖尿病が悪くなって調べた結果、膵臓が腫れており自己免疫性膵炎が発見されることがあるのです。

自己免疫性膵炎は、自己免疫反応が膵臓に慢性的な炎症を引き起こす病気です。この状態は、膵臓の組織が硬くなり、正常な膵臓の機能が妨げられることによって特徴付けられます。しかし、自己免疫性膵炎の正確な原因はまだ完全には理解されていません。

 

1. 自己免疫の異常

自己免疫性膵炎は、本来ならば体を守るべき免疫システムが、誤って膵臓の組織を異物と認識し攻撃することで発生します。この過剰な免疫反応が膵臓に慢性的な炎症を引き起こします。

 

2. 遺伝的要因

研究により、自己免疫性膵炎には特定の遺伝的素因が関係していることが示唆されています。家族歴がある場合、自己免疫性膵炎を発症するリスクが高まる可能性があります。

 

3. 環境的要因

特定の環境因子や生活習慣が自己免疫性膵炎の発症に関与している可能性が指摘されていますが、これらの要因はまだ明確には特定されていません。

 

4. その他の自己免疫の病気との関連

自己免疫性膵炎は、ほかの、原発性硬化性胆管炎、リウマチ性疾患、潰瘍性大腸炎などの病気と関連していることがあります。これらの病気の存在は、自己免疫性膵炎のリスクを高める可能性があります。

自己免疫性膵炎で多く現れる症状は、閉塞性黄疸

自己免疫性膵炎で多く現れる症状は、閉塞性黄疸です。これは、膵臓が腫れることで中を通っている胆管が圧排され、脂肪の分解を助ける消化液である胆汁が流れなくなるために起こる症状です。

 

しかし、多くの場合、症状はなかなか現れず、ゆっくりと潜在的に進みます。他にも、上腹部の違和感や背部の痛みなどの症状が現れることがあります。

自己免疫性膵炎は、自己免疫の過剰反応によって膵臓が慢性的に炎症を起こす状態です。この病気は、特定の症状を引き起こすことがあり、以下にその詳細を説明します。

 

1. 黄疸

膵臓の炎症や腫れが胆管を圧迫することで、胆汁の流れが妨げられ、皮膚や白目が黄色くなる黄疸が現れることがあります。

 

2. 腹痛

上腹部に痛みを感じることがありますが、自己免疫性膵炎の痛みは急性膵炎ほど強くはない場合が多いです。

 

3. 体重減少

食欲不振や消化吸収の問題により、体重が減少することがあります。

 

4. 消化不良

膵臓の機能低下により、食べ物の消化がうまくいかず、腹部膨満感や脂肪便などの消化不良の症状が現れることがあります。

 

5. 糖尿病

膵臓のインスリン産生能力が損なわれることで、新たに糖尿病を発症することがあります。

 

6. 全身の倦怠感

疲労感や全身の倦怠感を感じることがあります。

 

7. その他の自己免疫の病気との関連症状

自己免疫性膵炎は他の自己免疫に関する病気と関連していることがあり、その場合は乾燥症、関節炎などの関連の病気特有の症状が現れることもあります。

 

自己免疫性膵炎の症状は、他の膵臓の病気や消化器系の病気と似ているため、正確な判断のためには血液や画像を調べたり場合によっては組織の生検を調べたりすること必要です。

自己免疫性膵炎の改善方法は、ステロイド薬

自己免疫性膵炎の改善方法は、ステロイド薬です。自己免疫性膵炎の改善に使う薬は、ステロイド薬の中でもいくつかあり、プレドニゾロンやメチルプレドニゾロンが使われることが多いです。

 

中でも、プレドニゾロンは、毎日服用していても次の日に残らないというメリットがあります。

自己免疫性膵炎の改善は、炎症を抑え、膵臓の機能を保持し、関連する症状を軽減することを目的としています。この病気は、適切な改善によって良好な結果を得ることができることが多いです。

 

1. ステロイド

ステロイド薬(特にプレドニゾン)は、自己免疫性膵炎の最も一般的な改善法です。ステロイドは強力な抗炎症作用を持ち、膵臓の炎症を迅速に抑制し、多くの患者で症状の改善をもたらします。改善では通常、高用量のステロイドから開始され、症状が改善されるにつれて徐々に減量されます。

 

2. 免疫抑制薬

ステロイドだけでは効果が不十分な場合や、ステロイドの副作用が懸念される場合には、免疫抑制薬が追加されることがあります。アザチオプリンやミコフェノレートモフェチルなどが使用されることがあります。

 

3. メンテナンス

炎症がコントロールされた後、再発を防ぐために低用量のステロイドを継続することがあります。また、免疫抑制薬を併用することで、ステロイドの用量を減らすことが可能になる場合があります。

 

4. 症状に対する対処

糖尿病や消化不良など、自己免疫性膵炎に伴う他の症状に対しては、それぞれの症状に応じた改善が必要です。例えば、糖尿病であればインスリンや経口血糖降下薬の使用、消化不良であれば酵素補充が行われます。

 

5. 定期的なフォローアップとモニタリング

自己免疫性膵炎の改善中および改善後は、定期的に医師にみてもらうことや血液や画像の調べを通じて病状のモニタリングが行われます。これにより、改善の効果の評価や再発の早期発見が可能になります。

自己免疫性膵炎の改善において主に用いられる薬物はステロイド薬ですが、場合によっては免疫抑制薬やその他の薬物が使用されることもあります。以下に、これらの薬物の効果と副作用を詳しく説明します。

 

1. ステロイド薬(プレドニゾンなど)

効果: ステロイド薬は強力な抗炎症作用を持ち、自己免疫性膵炎による膵臓の炎症を迅速に抑制します。これにより、症状の改善と膵臓機能の回復が期待できます。多くの場合、治療開始後数週間以内に症状が大幅に改善します。

副作用: ステロイド薬の副作用には、体重増加、顔のむくみ(ムーンフェイス)、高血圧、糖尿病の悪化、骨粗鬆症、胃潰瘍、易感染性の増加などがあります。長期間の使用はこれらの副作用のリスクを高めるため、医師は通常、できるだけ短期間で効果的な改善を目指します。

 

2. 免疫抑制薬(アザチオプリン、ミコフェノレートモフェチルなど)

効果: 免疫抑制薬は、ステロイド薬の副作用が懸念される場合や、ステロイドに対する反応が不十分な場合に追加されることがあります。これらは免疫システムの活動を抑え、炎症反応を抑制することで症状の改善を図ります。

副作用: 免疫抑制薬の副作用には、感染症のリスク増加、肝機能障害、血液の異常(白血球数の減少など)、消化器症状(吐き気、嘔吐)などがあります。これらの薬物は慎重に管理され、定期的な血液の調べによるモニタリングが必要です。

 

3. その他の薬物

例: 糖尿病や消化不良に対する薬が必要になる場合があります。これらはAIPに伴う特定の症状を管理するために使用されます。

 

自己免疫性膵炎の改善に使用される薬物は、効果的な炎症の抑制と症状の緩和をもたらしますが、副作用のリスクも伴います。そのため、改善は医師の指導のもと、状態に合わせて慎重に行われ、定期的なフォローアップと血液の調べによるモニタリングが重要です。

日常生活を送る上で特に気をつけること

自己免疫性膵炎は、日常生活を送る上で特に気をつけることや制限が必要なことはありません。

 

しかし、膵臓に炎症がある状態のため、普通の慢性膵炎と同じようになるべく脂肪の少ない膵臓に負担のかからない食事を心がけることをお勧めします。

 

さらに、ステロイドを使って改善を行なっている場合は、ステロイドによって血糖が上がりやすくなるため、気にかけておくことも大事です。

自己免疫性膵炎に効果的なツボ

神門

・膵兪

脾兪

神門

神門のツボの効果は、膵臓の機能を活性化すると言われているツボです。そのため自己免疫性膵炎の症状にも役に立つ可能性があります。

 

また、精神を安定させる効果もあるため、イライラしたときやストレスを感じた時にもおすすめです。

膵兪

膵兪は、ツボの名前の中に「膵」という字が使われていることからわかるように膵臓に大きく関係しているツボです。

 

膵臓の機能を活性化するといわれており、血糖値を下げるために効果を発揮します。

脾兪

脾兪は、胃腸の病気や胃下垂に対して効果があるとされているツボです。 他にも、胸やお腹、背中の痛み、背中の張りを和らげるといった効果もあります。

 

また、膵臓の症状に対しても効果的で、黄疸の改善に使われることもあります。

ツボの位置と押し方

神門

神門は、小指側で手首の横じわにある少し窪んでいる部分にあります。

 

押すときは、親指を使ってツボを押し、残りの指で手首を掴み約30回押しましょう。

膵兪

膵兪は背中にあるツボです。左右の肩甲骨の下端を結んだ高さから背骨1個分下の高さの場所から指2本分両外側に進んだ場所にあります。

 

押すときは、気持ち良いと感じるくらいの力加減で押しましょう。

脾兪

脾兪は背中にあるツボです。両手を垂らした時に肘の先端を左右で結ぶ線の上に第十二胸椎があります。その上のへこんでいる場所から外に指2本分離れているところにあります。

 

左右両側にあるツボのため、左右同時に親指で押しましょう。

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