公開日:2022年 6月23日
更新日:2022年 7月 7日
本日は線条体黒質変性症について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
線条体黒質変性症の原因はわかっていません。線条体黒質変性症を発症している人の脳の中の細胞に、特徴的なたんぱく質の凝集があることはわかっています。
さらに、発症に関係すると考えられる遺伝子がいくつかあることもわかっています。
線条体黒質変性症の症状は、表情の乏しさ、筋肉のこわばり、動作の遅さ、緩慢などです。線条体黒質変性症の症状はパーキンソン病に似ているのです。他にも、話しにくくなったり起立や歩行が不安定になったりすることも見られます。
珍しいケースではありますが、人によっては手や指のふるえが見られることもあります。その後、立ちくらみや尿の排出困難、便秘、話しにくさなどが現れます。
線条体黒質変性症の病気の進行を止める改善方法は今のところわかっていません。そのため、現れている症状に対して改善を行います。
歩きにくさや話しにくさなどパーキンソン病でみられる症状に対しては、レボドパやドパミン作動薬などのパーキンソン病の薬を使って改善を行います。
尿が出にくいときは抗コリン薬やノルアドレナリン遮断薬、コリン作動薬などを使います。血圧が下がってしまうときはノルアドレナリン前駆薬などを使って改善に取り組みます。
令和元年度末の統計では、全国に11387人程度の人が多系統萎縮症を発症しています。その中で約3割の人が線条体黒質変性症であるといわれています。
線条体黒質変性症を発症する時期は成年期で、特に多い年齢は50歳代です。
パーキンソン病と似ている症状が現れる病気のためパーキンソン病の薬で改善を行なっているとき、なかなか効果が見られない場合でADL障害の進むスピードが早い場合は、線条体黒質変性症が疑われます。