公開日:2021年 2月23日
更新日:2021年 5月15日
本日は脊椎分離症について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
脊椎分離症は椎間関節の基部の骨が分かれて離れてしまう状態です。主に第4腰椎と第5腰椎に起こります。
多くの脊椎分離症は、若い世代で激しいスポーツをした人に見られます。脊椎分離症は、骨が成熟する前の少年の時にスポーツなどで腰の部分に何度も繰り返し負担がかかることによって起こることがあるのです。
脊椎分離症では、長い時間にわたって同じ姿勢で立っていることによって負担が集中するため痛みが起こります。
椎間板をはさむ腰椎と腰椎の間が狭くなるため椎間板ヘルニアが起こることもあります。脊髄神経が圧迫されることもあるため、座骨神経痛に繋がることもあります。
脊椎分離症の原因として有力なものは、腰を曲げたり伸ばしたりすることや腰をひねる運動を何度も繰り返すことによって段々と骨の分離が進む疲労骨折という説です。
少年の時にスポーツによって腰に何度も繰り返し負担をかけることで脊椎分離症が起こることもあります。
スポーツをしている小学生から高校生の若い世代に発症することが多いです。これは、成長期は骨の構造が弱いからです。
特に、野球やサッカー、バレーなど特定の方向への動作を繰り返すスポーツで起こりやすいと言われています。
脊椎分離症の主な症状は、背中を反らしたときに起こる腰痛です。腰痛が2週間以上続いた場合は腰椎分離症を疑うことになります。
特徴的な痛みは、狭い範囲に起こる響く痛みです。分離した高い位置の腰椎には叩打痛や圧痛があることもあります。
安静にしておくと、約1ヶ月程で症状は落ち着きます。
脊椎分離症が起こっただけでは、筋力の低下や痛み、しびれなどの症状が起こることはあまりありません。
自覚症状としては、長い時間にわたって立ち仕事をしたり、腰を反らせたり、腰を横に曲げたりしたとき、腰痛が起こることがあります。
脊椎分離症を改善するために、1番多く選ばれる方法は、保存する方法です。安静にして、コルセットをつけたり、鎮痛剤を与えたり神経ブロックなどを行ったりします。
これらの方法を行っても骨がつかない場合や、症状が続く場合は、手術をして骨をつなげます。
多くの腰椎分離症では、股関節を中心とした下半身のストレッチを行い、脊椎を支える筋肉 を強くするためのリハビリを行います。リハビリは、疼痛や改善する時期に合わせて行っていきます。
疼痛が軽くなると、運動をしている間に姿勢が崩れることを予防するために下半身と上半身を協調させるためのトレーニングも行っていきます。
骨がくっつくことを目的としての改善するには、6~12ヵ月安静にしておくことが必要です。疼痛を軽くすることを目的として改善するには1~3ヵ月安静にしておくことが必要です。
体幹に負担のかかるようなスポーツは、3~6ヵ月間休止することが必要です。しかし、実際には、長い期間スポーツを休止することは選手や周りの理解を得ることが難しいことが多く、早く復帰してしまい症状が再発することを繰り返す場合が多いです。
病気についてきちんと説明して理解してもらうことが必要なのです。