生活不活発病の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年  10月 3日

更新日:2022年   4月15日

本日は生活不活発病について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 生活不活発病とは
  • 生活不活発病の原因
  • 生活不活発病の症状
  • 生活不活発病の改善方法
  • 生活不活発病のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

生活不活発病は、生活が不活発になることで体や頭の働きが低下する

生活不活発病は、生活が不活発になったことが原因で体の働きや頭の働きが低下する病気です。

 

生活不活発病は発症すると、生活をする上で行う動作が行いにくくなり、動けない状態になり、より動かなくなる、というような悪循環を繰り返します。この悪循環によって病気も進んでいきます。

生活不活発病の原因は、生活に変化が起き生活が不活発になること

生活不活発病の原因は、生活に変化が起き生活が不活発になることです。生活が不活発になるきっかけは、色々あります。主に社会参加の低下、生活動作自体のやりにくさ、生活動作の量的な制限がきっかけになることが多いです。

 

場合によっては、心身機能の変化がきっかけで生活が不活発になることもありますが、この場合心身機能の低下が直接的にきっかけとなっているわけではなく、生活動作自体のやりにくさや量的な制限が起こることがきっかけとなります。

 

社会参加の低下には、定年退職や転居などによってすることがないことや家族や周りの目を遠慮していることなどが含まれます。

 

生活動作自体のやりにくさには、麻痺などの病気や災害などの環境の悪化などが含まれ、生活動作の量的な制限には、病気の後や季節の影響などが含まれます。

生活不活発病の原因は、主に運動不足や長時間の座り仕事、過剰な食事やアルコールの摂取、ストレス、喫煙などが挙げられます。以下に、生活不活発病の主な原因について詳しく説明します。

 

・運動不足

運動不足は、生活不活発病の主な原因のひとつです。運動不足によって、筋肉量や筋力が低下し、代謝が低下してしまいます。さらに、運動不足によって、心臓や肺などの臓器の機能も低下するため、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

・長時間の座り仕事

長時間の座り仕事も、生活不活発病の原因のひとつです。座り仕事をしていると、筋肉が動かなくなり、代謝が低下します。また、長時間同じ姿勢でいることで、腰痛や肩こり、首の痛みなどの体の不調が起こりやすくなります。

 

・過剰な食事やアルコールの摂取

過剰な食事やアルコールの摂取も、生活不活発病の原因のひとつです。過剰な食事やアルコールの摂取によって、肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病を引き起こす可能性があります。これらの病気は、代謝が低下することで発症しやすくなります。

 

・ストレス

ストレスも、生活不活発病の原因のひとつです。ストレスが長期間続くと、免疫力が低下し、体の機能が低下します。さらに、ストレスによって食欲が増すため、過剰な食事やアルコールの摂取につながることがあります。

 

・喫煙

喫煙も、生活不活発病の原因のひとつです。喫煙によって、肺や心臓などの臓器の機能が低下し、動脈硬化や肺疾患、がんなどの病気を引き起こす可能性があります。また、喫煙によって血管が収縮し、体の代謝が低下するため、生活不活発病を引き起こす可能性があります。

 

以上が、生活不活発病の主な原因です。これらの原因は、生活習慣の改善によって改善することができます。

全身のあらゆる機能の低下が現れる

生活不活発病では、全身のあらゆる機能の低下が現れます。日常生活を送る上で行う動作が難しくなったり不自由が生まれたりするのです。

 

発症して初めの段階では、長い道を歩くと疲れる、立ちあがりにくい、座っているだけで疲れるなどの症状が現れます。

 

その後、病気が進んでいくと、心肺機能の低下や起立性低血圧、消化器機能の低下、食欲不振、便秘や尿の量の増加、筋力の低下、皮膚の萎縮などの症状が現れます。

 

体だけではなく、精神的にも症状は現れます。うつ状態や知的活動の低下、無関心や自律神経の不安定、調節機能の低下など精神的な症状もいろいろと現れるのです。

生活不活発病は、生活習慣の影響によって引き起こされる病気であり、さまざまな症状が現れることがあります。以下に、生活不活発病の主な症状について詳しく説明します。

 

・肥満

生活不活発病によって、肥満になることがあります。運動不足や食事の乱れが原因で、エネルギーの消費が少なくなり、脂肪が蓄積されるためです。肥満は、心臓病や糖尿病、高血圧などの病気を引き起こすリスクを高めます。

 

・高血圧

生活不活発病によって、高血圧になることがあります。運動不足やストレス、食事の乱れが原因で、血圧が上昇するためです。高血圧は、心臓病や脳卒中などの病気を引き起こすリスクを高めます。

 

・糖尿病

生活不活発病によって、糖尿病になることがあります。運動不足や食事の乱れが原因で、血糖値が上昇し、糖尿病を引き起こすことがあります。糖尿病は、血管や神経を傷つけ、目や腎臓、心臓などの臓器に障害を与える可能性があります。

 

・脂質異常症

生活不活発病によって、脂質異常症になることがあります。運動不足や食事の乱れが原因で、コレステロールや中性脂肪の値が上昇するためです。脂質異常症は、動脈硬化や心臓病などの病気を引き起こすリスクを高めます。

 

・骨粗鬆症

生活不活発病によって、骨粗鬆症になることがあります。運動不足が原因で、骨量が減少し、骨の強度が低下するためです。骨粗鬆症は、骨折や身体機能の低下などの症状を引き起こす可能性があります。

 

疲れやすさ、睡眠障害

生活不活発病によって、疲れやすくなることがあります。運動不足やストレス、睡眠不足などが原因で、疲れがたまり、集中力や作業能力が低下することがあります。また、睡眠障害も生活不活発病の症状の一つであり、深い睡眠が取れず、熟睡感が得られないことがあります。

 

・心臓病

生活不活発病によって、心臓病になることがあります。運動不足や食事の乱れが原因で、動脈硬化や心臓の負担が増大し、心臓病を引き起こすことがあります。心臓病は、心筋梗塞や不整脈、心不全などの症状を引き起こす可能性があります。

 

・関節痛、筋肉痛

生活不活発病によって、関節痛や筋肉痛が起こることがあります。運動不足が原因で、関節や筋肉が硬くなり、痛みや炎症が起こることがあります。

 

・呼吸器の病気

生活不活発病によって、呼吸器の病気になることがあります。運動不足や喫煙が原因で、肺の機能が低下し、慢性で閉塞性の肺の病気などの病気を引き起こすことがあります。

 

以上が、生活不活発病の主な症状です。

生活不活発病を改善する方法は、生活を活発にすること

生活不活発病を改善する方法は、生活を活発にすることです。社会へ活発に参加するようになれば、いろいろな生活をする上で行う動作を多くの回数行うようになり、自然に体や頭を使う機会が増えるのです。

 

生活不活発病を改善するためには、1日を通して全体の活動量を増やすことが1番重要です。楽しく生きがいのある充実した生活を送ることで、自然と体や頭を使う状態をつくることが大切です。

 

少しずつでも歩く時間を作ることや、杖や装具を使って安全な環境を作ること、やりがいや充実感を感じられることを見つけること、社会参加の機会を持つことなどを心がけることで活動する機会が増えます。

 

無理しないようにするあまり、生活をする上で行う動作を制限するのではなく、どれくらい無理をしてはいけないのか、どのように動けば危なくないのかということを確認し、動ける範囲でできるだけ動くことを心がけましょう。

生活不活発病を改善する方法は、生活を活発にすることです。社会へ活発に参加生活不活発病は、生活習慣の改善によって改善することができます。以下に、生活不活発病の改善法について詳しく説明します。

 

・運動

適度な運動は、生活不活発病の改善に効果的です。運動によって筋力が増し、代謝が促進され、肥満や高血圧、糖尿病などのリスクが低下することが報告されています。運動には、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などがあります。ただし、運動の強度や方法は個人差がありますので、医師や専門家の指導を受けることが重要です。

 

・食事

食事の改善も、生活不活発病の改善に役立ちます。バランスの良い食事を心がけることで、脂質異常症や糖尿病、高血圧などのリスクを低下させることができます。食事には、野菜や果物、魚、豆類などの栄養素をバランスよく摂取することが重要です。また、塩分や糖分の摂り過ぎには注意が必要です。

 

・ストレスマネジメント

ストレスは、生活不活発病の原因となることがあります。ストレスマネジメントは、ストレスを軽減することで生活不活発病の改善に役立ちます。ストレスを軽減する方法には、瞑想、ヨガ、ストレッチ、趣味、マッサージなどがあります。また、ストレスを感じた時には、深呼吸やリラックスした音楽を聴くなどの方法も有効です。

 

・喫煙や飲酒の改善

喫煙や飲酒は、生活不活発病の原因となることがあります。禁煙や飲酒量の減少によって、生活不活発病のリスクを低下させることができます。また、二次喫煙にも注意が必要です。

 

・薬

生活不活発病によって引き起こされる病気の改善には、薬が必要な場合があります。高血圧や糖尿病、脂質異常症などは、薬によって改善することができます。薬には、降圧剤、糖尿病治療薬、コレステロール低下薬などがあります。ただし、薬を使って行う改善は医師の指導の下に行う必要があります。

 

・手術

生活不活発病によって引き起こされる病気には、手術が必要な場合もあります。例えば、動脈硬化が進行し、狭窄が進んでいる場合は、手術によって血管を広げることができます。また、肥満が原因で関節痛がある場合は、手術によって減量することも可能です。

以上が、生活不活発病の改善法です。生活不活発病の予防や改善には、適度な運動やバランスの良い食事、ストレスマネジメント、禁煙や飲酒量の減少などが大切です。

早く発見して早めに対応することが非常に大切

生活不活発病は悪循環を繰り返して病気が進んでいきます。そのため、早く発見して早めに対応することが非常に大切です。

 

特に地震や台風、大雨、洪水などの自然災害災害が起こると生活不活発病が起こりやすくなってしまいます。

 

自然災害が起こる前と比べて自分が動いていないと感じる場合は、病院に相談に行くことをおすすめします。

生活不活発病に効果的なツボ

足三里

湧泉

・地機

百会

足三里

足三里は、病気を防いだり体力を増したりする効果のあるツボです。

 

生活不発病は、生活が不活発になることで起こります。疲れやすくなったり免疫が低下したりするため、足三里を刺激することで疲れを和らげることに役立つのです。

 

足三里は足にあるツボのため、足の疲れや浮腫、膝の痛みなどにも効果的です。さらに、胃腸に現れる症状にも効果を発揮します。

湧泉

湧泉は、体力や気力を高める効果のあるツボです。湧泉はパワーの泉と言えるツボなのです。そのため、刺激をすることで疲れやだるさを和らげることができます。

 

生活不活発病で疲れやすい時、刺激をすることで疲れを和らげ、行動する力が湧いてくる効果が期待できるのです。

地機

地機の地には坤という意味があり、地機の機には変化という意味があります。

 

地機の効果は、月経不順や精血の不足などの症状の改善です。さらに、生殖能力が下がっている時にも効果を発揮すると言われています。

 

地機には、気血を補い生殖能力を高める効果があるのです。地機が大地に万物の生命が復活するような効果のあるツボ、ということがツボの名前の由来であるとも言われています。

 

 地機はだるさや疲れを取る効果があります。そのため、生活不活発病で失ったエネルギーを体全体にみなぎらせてくれる効果が期待できます。

ツボの位置と押し方

足三里

足三里は、ひざの下のくぼんでいる場所から指4本分下に下がって、向こうずねの外側にあります。

 

足三里は足にあるため、押すときには、椅子に座って押すと押しやすいです。椅子に座って親指を使って押します。親指以外の指はふくらはぎに添えると圧をかけやすいためおすすめです。

湧泉

湧泉は、足の裏の中央より少し上にあるツボです。足の指を曲げた時、足の裏のへこむ場所にあります。

 

押すときは、両手の親指を使って押します。親指を重ねて足先のほうに押し出すようなイメージをして押しましょう。ゴルフボールなどのボールを足の裏で踏むことでも簡単に刺激することができます。

地機

地機は、膝の内側の下にある骨のくぼみとくるぶしの内側を結ぶ線上から3分の1の場所にあります。

 

押すときは、座って押すと押しやすいです。刺激したい方の膝を立て、反対側の親指を使って押します。3秒~5秒ほど押し、2秒~3秒ほどかけてゆっくり離しましょう。

生活不活発病の改善例

生活不活発病の改善は、生活習慣の改善によって行われます。以下に、生活不活発病の実際の改善例を紹介します。

 

・運動による改善

ある50代男性は、運動不足と食事の偏りによって肥満や高血圧、高脂血症が進行し、生活不活発病を発症しました。医師から運動を勧められ、週に3回、ジムに通うことを始めました。ジムで筋力トレーニングを中心に行い、ウォーキングやストレッチも行いました。3ヶ月後には、体重が5キロ減少し、血圧やコレステロールも正常値に戻り、生活不活発病の症状が改善されました。

 

・食事による改善

ある60代女性は、肥満、高血圧、高コレステロール血症、糖尿病の症状があり、生活不活発病を発症していました。医師から、野菜や果物を多く含むバランスの良い食事を心がけるように指導されました。また、糖分や塩分の摂り過ぎにも注意するように勧められました。3ヶ月後には、体重が4キロ減少し、血圧やコレステロールも正常値に戻り、糖尿病の数値も改善されました。

 

・ストレスマネジメントによる改善

ある40代男性は、仕事のストレスから飲酒や喫煙を続け、生活不活発病を発症しました。医師から、ストレスマネジメントの方法を教えられ、瞑想やヨガ、マッサージなどを試してみました。また、飲酒量を減らし、禁煙も行いました。3ヶ月後には、体重が2キロ減少し、血圧やコレステロールも正常値に戻り、生活不活発病の症状が改善されました。

おすすめ記事

営業時間

11時から21時

営業日
 

11時~21時迄

休業日

年末年始

お問合せ
080-1802-9798