公開日:2021年 9月23日
更新日:2021年 11月12日
本日はプラダー・ウィリ症候群について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
プラダー・ウィリ症候群の原因は、15番染色体長腕q11-q13に位置する父親から由来して現れる複数の遺伝子の働きがなくなることです。
父親から由来して現れる複数の遺伝子の働きがなくなるメカニズムとして多いものは、15q11-q13の父性染色体微細欠失です。他にも、15番染色体母性片親性ダイソミーやゲノムインプリンティングの障害である刷り込み変異などもあります。
珍しいケースでは、染色体転座が見られることもあります。
どのような人に起こりやすいということは特にありません。ほとんどの場合は遺伝性もありません。非常に珍しいケースで極微細欠失がある場合は遺伝性があることもあります。
プラダー・ウイリ症候群と類にている症状が現れるプラダー・ウイリ症候群ではない疾患では遺伝性がある疾患もあります。そのため、できれば、プラダー・ウイリ症候群が疑われる時には遺伝子を調べてみることがお勧めです。
プラダー・ウイリ症候群の初めの症状は、生まれてすぐ後の筋緊張の低下によって現れる呼吸障害や哺乳障害です。早い段階で呼吸障害は改善することがほとんどですが、哺乳障害は続くことが多いです。
3歳を過ぎたころから食欲を抑えることができなくなります。そのため、肥満になることも多いです。さらに、中度の知的障害が起こります。
プラダー・ウイリ症候群の半分くらいの人には低身長も現れます。
性格にも特徴的なことが現れます。幼児期は人懐っこい性格ですが、だんだんと頑固になったり我慢ができなくなったりすることが目立ち、問題行動を起こすことも多いです。
プラダー・ウイリ症候群の改善方法で一番大切なことは、早くから適切な栄養管理を行うことです。
発達の遅れなどの症状に対しては、特別支援教育などを利用して支援を行い、低身長に対しては、成長ホルモンを補充します。
成長ホルモンを補充することで、身長を成長させるだけでなく、太りやすい体質から筋肉質の体質に変えることが期待できるため、肥満を防ぐことにもつながります。
プラダー・ウイリ症候群では、栄養と食事の管理が非常に大切です。栄養を管理して決まった分だけの栄養を摂ることで肥満を防ぐことはできますが、一度肥満になると、痩せることが難しくなってしまいます。
食事環境を整えて、食事指導を徹底することが非常に大切なのです。食事の量に制限を決めることは長く続かないため、決められたカロリーのなかで、楽しく食事ができることが望ましいです。
できれば、楽しく家族と一緒に食事を摂ることをお勧めします。