リベド血管症について【病理、対策、効果のあった鍼灸を解説】

公開日:2019年 12月23日

更新日:2024年  4月15日

本日はリベド血管症について解説させていただきます。

リベド血管症について【病理、対策、効果のあった鍼灸を解説

○本ページの内容

  • リベド血管症のことがわかる。
  • リベド血管症の対策法がわかる
  • リベド血管症に効果がある鍼灸がわかる
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

 

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

リベド血管症の方は、2024年現在、72名担当してきました。

現在は5名の方が定期的に通院してくださっており、内4名は潰瘍ができていません。

リベド血管症とは

 

リベド血管症は潰瘍や血管性障害性の病気の1つである原因不明の多発性皮膚潰瘍です。回復まで根本から改善する方法が確立されていません。

 

リベド血管症は10万人に1人が発症すると言われている病気です。

 

発症すると、手足などの見た目でも目立つところに潰瘍ができてしまうため、手足を隠せる服しか着れず、外に行くことに消極的になったり、痛みから歩くことがむずかしくなってしまったりする人もいます。

 

病気の特徴は若い女性に多いことです。しかし、中には60代で発症したという人もいます。

リベド血管症

リベド血管炎は、1998年にイタリア人の医師によって病気として言われるようになりました。

 

特徴となる所見は、手や足の関節の周りに写真のような皮膚の潰瘍や皮斑が広がっていきます。完全に回復することは難しく、難病に指定されています。

 

この病気には、3つの状態があります。

①皮膚に潰瘍が出来ていく状態。

②皮膚に白色の萎縮性の痕がある状態。

③痛みを伴う紫斑性病変。

 

病気の発症は、男性より圧倒的に女性に多く、中でも20代~40代の若い女性に多くみられます。特に24歳の女性が1番多いというデータもあります。リベド血管症は女性の中でも比較的若い女性に多い病気だといえるでしょう。発症率は10万に1人だといわれています。

リベド血管症の病理

リベド血管症で潰瘍や斑点が生じる部位として多いのが、下肢です。体の負荷がかかるところにできるという特徴があります。

 

夏期潰瘍といい、夏場に出てくる潰瘍が非常に多いです。

リベド血管症の病理

人間の皮膚組織を正しく保つために大前提として重要なのが血流です。

 

血管内を流れる血の滞りをスムーズにするためには、丈夫な血管の壁、そして、血管はある程度の太さを保つ必要があります。

 

血管の壁や太さを理想に近い状態で保っておくためには、必要な栄養素が皮膚組織全身にいきわたることが重要です。栄養素が全身に届くことで、鮮やかで健康な皮膚を保つことができます。

 

しかし、体の部分が何らかの理由で、どこか1つでも血管の壁が硬く厚みを増してしまったり、血管が細くなってしまうと、必要な栄養や酸素が届かなります。こうして血流に障害が起きると、必要な栄養素が全身に行き届きません。血液が供給されず皮膚組織は壊死してしまい、リベド血管症を発症するのです。

リベド血管症では、血管の過敏性が重要な役割を果たすと一般的には認識されています。この血管の過敏性は寒さやストレスといった刺激に反応して、血管が過度に収縮することで起こります。これにより血流が阻害され、典型的なリベド血管症の症状が引き起こされます。

 

この血管の過敏性の背後にはさまざまな要素が存在します。遺伝的な要素も一部で見られ、一部の遺伝子変異はリベド血管症の発症に関与しているという研究もあります。

 

また、体の免疫系が誤って自分自身の健康な細胞や組織を攻撃する病気とリベド血管症に関連があることもわかっています。

 

さらに、一部のホルモンや神経伝達物質が血管の収縮と拡張を制御しており、そのバランスの乱れがリベド血管症の発症に関係している可能性もあると言われています。

 

また、環境的要素も重要な役割を果たします。寒冷環境は血管を収縮させる効果があり、特に寒さに敏感な人々はリベド血管症の症状を発症しやすいとされています。また、ストレスや情動的な変動はホルモンバランスを変え、血管の反応性を亢進させることがあります。

 

当院では、リベド血管炎を自己免疫性疾患であると考えています。血液の血流障害によって発症する病気ではありますが、本当の原因は自己免疫に関係しているという考え方で改善に取り組んでいます。

リベド血管症は難病?

リベド血管症は回復が難しい難病であり、1度壊死した皮膚組織を元通りにするということそのものが困難なゆえ、本質から改善する方法がありません。

 

皮膚の生まれ変わりのことをターンオーバーと言いますが、高齢者の場合は皮膚組織が生まれ変わるサイクルが遅いです。ターンオーバーが遅いと、肌の状態が一時的に回復したとしても、皮膚の組織が新しく生まれ変わる前に新たな病気の部分が現れてしまうということが起きます。

 

一部が改善しても、また他の部分から新たな潰瘍や皮斑が生まれ、潰瘍が改善した後も痕は残ってしまうため体の構造上、根本から改善することが難しいのです。

リベド血管症の症状

1900年創立の皮膚科に関する学会である「公益社団法人日本皮膚科学会」は、日本皮膚科学のガイドラインというものを定めております。このガイドラインには、リベド血管症は両方の四肢に左右対称の網状の皮斑ができると記載されています。

今日まで様々な研究や実験がされている中で、今の段階で分かっていることは、リベド血管炎の症状は下腿に80パーセント、足関節部に66.7パーセント、足に66.2パーセントの割合で皮斑が広がるということです。当院でも、リベド血管炎のほとんどの方は膝から下に潰瘍ができています。

 

リベド血管炎は、調べても、通常の結果と変わらず、特に目立つような異常はみられません。症状では、体に紫のような色をした皮斑や象牙色の潰瘍が多くみられるという特徴があります。

 

リベド血管症で発症する症状の多くは、皮斑や潰瘍が消えることなく皮膚に定着し痕を残します。また、リベド血管症を発症したときに見られる血の塊は本来は運ばれるはずの血液が途中で行き止まってしまい、運ばれなかったことによって生じるものといわれています。

 

血液の炎症が原因となってみられるものではないので、注意が必要です。

リベド血管症は、潰瘍や皮斑ができる段階で痛みを感じます。

 

皮膚組織の壊れて死んでいっている段階で、歩行などにより負荷をかけると、血栓のできた箇所がうっ血し、さらなる痛みを感じさせますそして、慢性的になってくると、褐色や黒色の色素沈着を起こすことが多いです。

 

このような症状から、リベド血管症は発症すると、長期的に闘わなければいけない病気であるといえます。

リベド血管症の最も顕著な症状は潰瘍で、潰瘍はほとんど膝から下にできます。夏期潰瘍といい、夏場に出てくることが多いです。

 

リベド血管症の他の一般的な症状には、寒冷刺激やストレス時に手足が冷たく感じる「レイノー現象」があります。これは同様に血管の過度な収縮によるもので、特に指先やつま先で感じます。

 

また、リベド血管症は自己免疫に関する病気と関連しているため、これらの病気の症状がリベド血管症と並行して現れることがあります。これには関節痛、疲労感、発熱などが含まれます。

黒い部分がうっ血しているところです。徐々に潰瘍に進んでいます。

リベド血管症の改善法

リベド血管症の改善方法は今のところありません。症状に対して対処を行います。現状は、皮斑や潰瘍の痛みを和らげるという対処を行います。

 

リベド血管症を発症する原因は、主に血行不良のため対処するには、血行不良を改善します。対処法としては血栓溶解薬・血管拡張薬のいずれかを静脈内投与することが多いです。

リベド血管症を発症した際の疼痛を和らげる成分・薬
成分・薬の名前 薬理効果
組織プラスミノーゲン活性化因子

血栓溶解薬
(リベド血管症の疼痛を緩和、血行促進)

ニフェジピン

上記に記載してある成分で反応がみられなかった場合、※低分子量ぺパリン、※ワルファリン、※リバーロキサバンなどを使用した抗凝固法なども使われます。

※低分子量ぺパリン:血栓の予防および静脈血栓塞栓症の改善、ならびに心筋梗塞の改善に使用される。

※ワルファリン:抗凝固剤の1つ。殺鼠剤としても用いる。

※リバーロキサバン:経口抗凝固薬の一つ。

 

少量のアスピリン、ジピリダモール、ペントキシフェリンなどの投与を中心とした※抗血小板法などの方法を試すこともあります。

※抗血小板法:血液の凝固作用のある「血小板」の働きを阻害し、主に白色血栓を作らないようにする作用を持つ薬剤

 

これらの方法に、ある程度の改善の効果を見込めるという報告ありますが、どの方法を試したとしても完全な回復を約束することはできません。

 

最近では、血流改善と皮斑や潰瘍による疼痛を和らげるために、腰部交感神経ブロック・硬膜外ブロックという改善方法が注目されています。

 

いずれにしても、リベド血管症の一時的な症状を和らげるだけでなく、根本から改善する方法を確立するには、いまだに多くの課題があり、研究が必要とされています。

皮斑や潰瘍による痛みを緩和する、その他の成分
成分名 薬理効果
NS AIDs

抗炎症、鎮痛作用、解熱作用がある。※糖質コルチコイドには含まれない。

※糖質コルチコイド:身体の血糖値を上昇させるホルモン。 外傷、感染、リウマチ等による組織の炎症反応を抑制させる抗炎症・抗アレルギー作用がある

ガバペンチン(ガバペンチン錠)

2006年9月末に商品化したてんかん薬の総称。脳神経の興奮状態を鎮静化する効果があり、※GABAに構造が類似している。

※GABA: 脳細胞の代謝機能を高める働きがある。血管収縮を弛緩させ、血圧を降 下させる作用もあるといわれている。

アミトリプチン 抗うつ薬の先駆け。精神安定に使用されるほか、神経痛や薬物乱用による頭痛にも効果がある。
オピオイド 麻薬性鎮痛薬。神経通、慢性的な疼痛などを鎮静化する。手術前後の外傷や、がんによる痛みにも効果的。

リベド血管症の改善の目標は、症状を管理し、皮膚の損傷を最小限に抑えることです。

 

まず、具体的な症状と生活環境に合わせて個々に調整する必要があります。これは一部の人々では症状が軽微であり、対処するだけで十分な場合もあれば、他の人々ではより深刻な症状に対する積極的に改善を行う頃が必要な場合もあるためです。

 

最初の段階は、リスク因子の管理と生活習慣の改善から始まります。寒冷環境やストレスはリベド血管症の症状を悪化させるため、これらを避けることが推奨されます。寒冷環境を避けるためには、暖かく適切な服装をする、冷たい気候を避ける、冷たい飲食物の摂取を控えるなどが有効です。ストレス管理には、リラクゼーションテクニック、適度な運動、十分な睡眠などが役立ちます。

 

薬も、リベド血管症の改善に一般的に使用されます。ステロイドや免疫抑制薬が処方されますが、真面目に薬を飲んでいても潰瘍は出てくるため、薬を飲むことも良いが潰瘍ができる前に防ぐことが大事です。

 

リベド血管炎は1回潰瘍ができると次に出る場所があらかた決めっているような出方をします。当院でも施術をすることで症状はおさまりますが、その後必ずおさまった場所がえぐれるという状態が見られます。1度起きてしまうとゴールになるまで潰瘍は出続けてしまうのです。

 

リベド血管炎の改善で1番大事なことは潰瘍が出ていないときに対処することです。1度出てしまうと、ステロイドや痛みどめで凌いでいくしかありません。

 

日々のケアとしては、皮膚ケアも必須です。乾燥を防ぐために保湿クリームを使用する、適切な清潔さを保つ、傷口の感染を防ぐなどが含まれます。

リベド血管症の回復見込

リベド血管症は、皮膚組織が壊れ死んでしまう病気です。この病気は一時的に回復しても再発の可能性が高く、体内で血栓が増加し続けた場合、その数に相当する皮膚組織が壊死にしていきます。よって、完全に回復する可能性は低いのです。

 

しかし、外科手術によって、黒色の潰瘍周辺にある白色部分の壊死した部分の組織を取り除くことで、予後が良くなる可能性はあります。手術後には潰瘍部分の洗浄を行うため、術後に痛みを伴う手術になります。

 

れでも、できることは1つ残らずやることをお勧めします。放っておくと皮膚の組織の壊死がどんどん進行し、新らしい皮膚がつくられることの邪魔になってしまい酷い状態になります。肌表面に病変がみられた場合は、すぐに病院にいくことをおすすめします。

 

また、漢方を使って改善を試みることもありますあくまで一つの例ですが、この改善方法を試した人の中には、実際に効果があり、開始から4ヶ月で痛みの伴う有痛性潰瘍が消えたという人もいます。しかし、リベド血管症を回復する見込みは高くはありません。

リベド血管症と判断後にすべきこと

リベド血管症は血行不良が大きな原因であるため発症してからの生活習慣その後の病気の進行度が決まることが多いです。

 

皮膚組織の再生をすすめることができる生活習慣に切り替えて、血行不良のもととなる原因を生活から徹底的になくし生活することが大切です。

​悪化させる生活習慣の特徴として、

・運動不足や夜更かしや睡眠不足が続いている

・ひどい肩凝りや腰痛

・冷え性や続く肌荒れ

・激しい偏食、野菜不足

・コレステロール値が高い油ものや揚げ物嗜好

・靴下嫌い、冷房の効いた部屋での薄着

・喫煙

これらが続いている方は、血行不良を起こしやすい状態です。不摂生からリベド血管症を発症する可能性は大いにあります。発症してしまった後でも、生活習慣の改善は大切です。よく眠り、質の良い睡眠、食生活の見直し、そして改善をすることで皮膚組織のターンオーバーの促進につながります。

 

血流改善に役に立つ野菜や果物の積極的な摂取、皮膚を構成するセラミドの吸収、禁煙、など、できることから始めてみてください。難病にかかると、精神的に追い込まれて自暴自棄になってしまうことがよくあります。

 

できないことを考えて自身を追い詰めるより、1つずつできることを見つけて変えていくことが大事です。

リベド血管症にはどのような病院を選ぶのが望ましいのか

リベド血管症は難病です。皮膚組織が壊れ、潰瘍がどんどん広がっていく恐怖や痛みと闘わなければなりません。

 

1人で悩んでしまったとき、信頼のおける病院や医師に出会うことができれば精神的に楽になると思います。重視することは、実績と、自身がリラックスできる設備が整っているかどうかです。リベド血管症を発症している他の人がその病院を訪れ、改善に繋がっているかとゆう経験はもちろん、その経験の中で潰瘍の再発を防ぐことのできた事例が多いところがより上質であるといえます。

 

現代医学では有効な改善法がないリベド血管症は、自己免疫の不全からくる炎症を最も小さくとどめ、再発の防止につながるような改善法を試すことが良いとされています。

 

また、精神状態に対しても気配りができ、癒しとなる音楽やアロマがあり、リラックスできる空間があるということも大きなポイントになります。難病に打ち勝つため、医者と二人三脚で頑張れる環境に身を置くのが理想です。

リベド血管症のセルフケア

リベド血管炎のセルフケアの1番大事なポイントは潰瘍ができる前に行うことです。潰瘍ができてからでは遅いため、潰瘍ができた後に薬を飲むことも良いができる前に防ぐことが大事です。

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狙うポイントは外くるぶしと内くるぶしのすこし上です。内くるぶしと外くるぶしの真ん中の脛のラインと内くるぶしの内側のラインの脛側と内側をぐりぐり揉みましょう。力加減は軽くで十分です。

 

この場所は、潰瘍ができる前やできそうなときに必ず腫れる場所です。ここには、コケット静脈群という静脈の迂回路があり、迂回路で腫れてしまうのです。

 

腫れをなるべく引かせることが大事です。嫌な予感がしたらずっと揉んでいてほしいほどにおすすめです。

リベド血管症の鍼灸

リベド血管症に対する鍼灸

銀座そうぜん鍼灸院は、2015年から1人のをきっかけに、リベド血管症の鍼灸を開始しました。2024年時点で、来院されたリベド血管症の方は72名です。

 

72名の方の鍼灸の施術を経て、100%ではないが防ぐことはできるということがわかってきました。現在定期的に通っているリベド血管炎の方は5名いらっしゃいますが、5名中4名は無傷で過ごすことができています。1名は潰瘍はできたが、えぐれることなく過ごすことができています。

 

 

鍼灸で目指す状態は以下の2つです。

・潰瘍を無くし、通常の皮膚をもどす。

潰瘍の再発をなくす。

リベド血管症は血流を良くしてはいけない。

これまでの説明では、血流の重要性を記載しておりましたが、鍼灸で感じたことは、血液の流れを良くしても、潰瘍は良くなりません。

 

処方薬では、抗凝固剤の1つであるワーファリンや糖尿病などの末梢血行障害の改善によく用いられるリプル。また、着圧靴下などで、むくみや血液の質を変えるような対処法を受けている方がほとんどです。

 

当院の見解では、これらの薬によって、潰瘍の再発は防げません。

 

血流を最大限に回復させる鍼灸を行った後に、潰瘍が異常に発生したケースが3例ありました。このような経験から、当院ではむやみに血液の流れを良くしません。

リベド血管症に一番効くのは?

リベド血管症で悩まれる方は世界中におりますが、当院では香港、アメリカ、中国、フィンランド、スウェーデンからも来院されております。

 

それぞれの対処法を見る限り、ステロイドの過剰投与が一番効果があるのではないかとみています。

鍼灸は副腎皮質へのアプローチが一番効果が出ている。

カラダが本来持っているステロイドホルモンは副腎皮質から産生されます。

 

ステロイドホルモンは、両方の腎臓の上にある副腎から作られる副腎皮質ホルモンの1つです。 体の中の炎症を抑えたり、体の免疫力を抑制したりする作用があります。

 

当院では、この副腎皮質に着目しております。内臓を活性化させる鍼灸で、ステロイドホルモンの産生を促すことにより潰瘍の再生と早期回復を図っております。

 

現在、潰瘍の早期回復はもちろん、年中発生する潰瘍や改善しなかった潰瘍に素晴らしい効果が確認できました。今後は潰瘍の再発なしを目標に、取り組んでおります。

当院でリベド血管炎の改善を始めたきっかけ

リベド血管症は網状の皮斑(リベド)がみられる原因不明の皮膚症状です。

 

現在は72名のリベド血管症の利用者様に対応してきました。

キッカケはリピーターの利用者様からのSOSでした。

「足の痛みで3日間寝れないので助けほしい」

 

名前も知らない症状だったので、東洋医学の観点から【熱証】を判断し、最初の鍼灸は、お腹と足に氷と鍼灸で対応していました。

 

現在では、リベド血管炎は院長の中では1番改善したい病気の1つであり、経験からリベド血管症の特徴もわかってきました。

実際のリベド血管症の施術例

リベド血管症の左足

リベド血管症に悩まされていた静岡県在住のD.Oさんのレポートです。

初めての来院:2016年1月

性別:男性

年齢:20代後半

 

 ・発症からの期間

8年前から夏季になると必ず潰瘍が出来はじめ、痛みで寝れない。

現在の状況:今年に入り潰瘍が悪化し、足裏に数個できたため、うまく歩けない。杖をつかって歩くので精一杯。

 

 ・病院での対応

ワーファリン(血液凝固阻害剤)、ロキソニン(痛み止め)、ゲーベン(塗り薬)を処方される。潰瘍が改善するまで自宅で経過観察。

 

 ・当院を知ったキッカケ

ツイッターをみて、問い合わせ

  • 鍼灸での対応

体表観察では、ヒザ下の異常な浮腫み、潰瘍の初期症状のうっ血が十数個確認できました。

リベド血管症の特有の体質である水毒、気虚も確認済み。

足裏の潰瘍のきずは深いが、そのほかは潰瘍前のうっ血がほとんどのため、早期の回復が可能と判断しました。

 

  • リベド血管症における鍼灸のリスク

足裏の潰瘍は、足の汗、施術者の手のばい菌による化膿、感染症の危険性があります。

銀座そうぜん鍼灸院では、使い捨ての鍼の使用と徹底した手指の消毒をするため、感染症の心配はありません

1回目の施術

リベド血管症
D.Oさんの状態

左右の足に大小さまざまな潰瘍があり、痛みも強く大変辛そうでした。足裏にも潰瘍があり、松葉杖をつかって歩いていました。

2週間後、3回目の施術

リベド血管症
施術後の経過

1回目の施術で痛みは無くなり、ゆっくり寝れるようになりました。足裏の潰瘍も9割ふさがり、松葉杖なしで歩けるようになりました。2017年2月現在は、潰瘍ほぼなし。

  • 院長の考察

潰瘍は複数ありましたが、足裏の潰瘍以外は小さく、また、デブリードマンするほどの潰瘍ではなかったため、早い回復が見込まれました。

 

また、利用者様の年齢が20代後半であるため、皮膚組織の回復も順調に進みました。足の回復につれて、利用者様の顔の血色がみるみる良くなっていった印象的でした。

現住所が静岡のため、定期的な来院が難しいと判断し、潰瘍前の浮腫み次第で通院、マルチミネラルの摂取を勧めて3回の鍼灸は終わりました。

1年後、他のリベド血管症の利用者様から、Aさんのことを聞き、潰瘍が再発されていないことを確認しました。

 

  • 年齢・性別  

50代男性 会社員

 

  • 潰瘍の発生時期

半年前に起きた潰瘍が未だ塞がらず、悩んでいる

リベド血管症の判断をうけてから13年。

潰瘍の対処は慣れているがここまで長引いているのは初めて。

 

  • 潰瘍が塞がらない理由

心当たりがない、どうすれば塞がるのか困っている。

 

  • 皮膚科の対応

ステロイド剤の軟膏と錠剤で対応して、常に外傷、熱傷、手術の傷、床ずれなどの皮膚潰瘍などに用いられるゲーベンクリームで保湿をしている。毎回同じ対処法で良くなっていたが今回はダメとのこと。

 

  • 銀座そうぜん鍼灸院の来院経緯

担当医師の紹介で来院

  • 銀座そうぜん鍼灸院の対応・施術

ヒアリングをして症状をみたをしたところ、皮膚の再生が進んでいないだけと判断しました。リベド血管症の潰瘍の発生原因はいまだ原因不明です。

 

 

当院では、以下の情報を参考にしてリベド血管症の鍼灸に活かしております。

多発性血管炎の研究レポート

秋田大学大学院医学系研究科による好酸球細胞外トラップ

自律神経免疫学【福田安保理論

自己免疫に関する病気

慢性閉塞性静脈炎

コケット静脈群アプローチ

4回目の鍼灸で肉芽組織の再生が始まる

週2回の鍼灸を1ヶ月続けるよう提案しました。4回の鍼灸後、2週間目から潰瘍まわりの皮膚が盛り上がってきている事が確認できます。

 

これは肉芽組織の形成が進んでいる事を示しています。これから壊死した皮膚で覆われます。その後、病院でデブリードマンしていただきます。

 

デブリードマンとは、新しい皮膚の再生を促がすために行う壊死した皮膚の切除する外科的処置です。下記の画像のように、一見、潰瘍がふさがっているように見えますが、ちゃんとした皮膚組織ではないため、組織を切除する必要があります。

 

デブリードマン後は、速いスピードで回復しますので、あともう少しです。デブリードマンは皮膚科で行います。

リベド血管症の施術ポイント

施術ポイントは、自律神経への刺激とコケット静脈群アプローチです。

自律神経の調整

(交感神経優位が好酸球のエトーシスを起こしていると想定。)

コケット静脈群アプローチ

(リベド血管症は静脈の問題のため、静脈の循環を促がす。)

1ヶ月週2回、鍼灸開始1か月後、回数は8回で傷はふさがり、大変喜んで頂きました。

リベド血管炎の潰瘍は発生期と回復期に分けられます。一度、潰瘍が出来始めると最後の潰瘍ができるまで止まりません。

 

そのため、鍼灸を行うタイミングは2つの時期をお勧めしております。

潰瘍が回復する時期(回復速度が速くなる)

潰瘍が出ていないとき(潰瘍が出来づらくなる)

 

リベド血管症に悩んでいる人は潰瘍がひどくなってから来院する人が非常に多いです。しかし、潰瘍ができる前にぜひご来院ください。

 

リベド血管炎は、改善方法がなく諦めている人が多いですが、潰瘍を防ぐことはできます。ぜひ病気と戦ってみて欲しいです。

リベド血管症のツボのご紹介

・三陰交

百会

・足三里

・筋宿

三陰交

三陰交は、内臓を整えてくれるツボです。 内臓を整えることは、肌の血色をよくすることにつながるため、内面から輝く肌へ導く効果が期待できます。

 

また、ニキビなどの内臓不調からくる肌トラブルの改善にも効果的であると言われており、皮膚の病気であるリベド血管症にも効果が期待できるのです。

百会

百会の効果は、頭痛、めまい、耳鳴り、難聴、鼻炎、精神不安定などです。他にも、頭に関係のある全身の症状として、気の上逆によって起こる不眠や高血圧に対してツボを使うこともあります。

 

さらに、胃腸の症状や、痔核など肛門の症状に対しても効果があると言われています。

足三里

足三里は胃腸系や消化器系の症状に対して効果を発揮するツボです。

 

消化、吸収、排泄の全ての調節ができると言われている万能なツボで、腹痛が起こった時や便秘の時に使ったり、お腹が弱い体質の人が使ったりすることがおすすめです。

 

他にも、肌のうるおいの元になる陰液の分泌を促す効果もあると言われています。

ツボの場所と押し方
三陰交

三陰交は、足の内側にあるツボで、くるぶしの一番膨らんだ部分から指4本分上に上がった場所にあります。骨の際を探しましょう。

 

足の冷えなどの悩みがある場合は、お灸などをすることもおすすめです。三陰交は、古くから安産と逆子治しのツボとも言われていて、妊婦には妊娠5ヶ月目以降くらいからお灸をすることも勧められています。

百会

百会は、頭にあるツボで、主に頭頂部の近いところで頭の真ん中にあります。耳の一番高いところから頭頂部に向けての場所でくぼんでいるところを探しましょう。

 

圧痛がある場合は、無理をして刺激をしないようにすることが大事です。圧痛が強い場合はストレスが溜まっていたり、症状が現れている場合があります。

 

痛くならない範囲で無理なく刺激することが大事です。

足三里

足三里は、膝の少し下、向う脛のちょっと外側にあります。膝のお皿の下3寸、脛骨の外の筋肉の上にあるツボなのです。

 

自分の膝のお皿の一番下を探し、そのお皿の一番下に、人さし指から小指を4本並べた位置で、スネの外側の筋肉の上を探すとわかりやすいです。

 

指で押すことはもちろんですが、お灸をしたりクリームなどを使って足三里のある付近をマッサージしたりすることもおすすめです。

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