公開日:2021年 10月23日
更新日:2023年 12月10日
本日は舌痛症の鍼灸について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
舌痛症の症状は、舌の痛みです。多くの人は舌の前側の3分の2のあたりに痛みを感じます。痛みは、ヒリヒリとした痛み、焼けるような痛み、痺れた感覚などと表現されることが多いです。
安静にしている時に痛むことが多く、話をしている時や食事をしている時など何かに集中している時には痛みは忘れます。眠っている時に痛みが起きることはありません。
痛みとともに味覚障害や口の中の乾燥などの口腔内の異常が現れる人も多いです。
舌痛症は、舌に発生する痛みや不快感を特徴とする状態で、以下のような症状が見られます。
痛み:舌全体、または特定の部分に鋭い、刺すような、または灼熱感のある痛みを感じることがあります。
灼熱感:舌に焼けるような感覚や灼熱感を経験することがあります。
感覚の変化:舌の表面の感覚が変わることがあり、しびれやピリピリ感を感じることがあります。
味覚の異常:金属味を感じる、味が変わる、または味覚が鈍くなるなど、味覚の異常が発生することがあります。
口腔乾燥:口の乾燥感を伴うことがあり、これが舌の痛みを悪化させることがあります。
食事時の不快感:特に辛い、酸っぱい、熱い、または冷たい食べ物や飲み物を摂取した際に症状が悪化することがあります。
口内の他の症状:口内炎や唇の痛みなど、口腔内の他の部分にも症状が現れることがあります。
心理的影響:長期間にわたる舌の痛みや不快感は、不安やストレス、うつ状態を引き起こすことがあります。
舌痛症の原因は多岐にわたるため、正確な判断と適切な改善を受けるためには、医師の判断が必要です。
舌痛症は、原因が明らかではなく、痛みが起きる要因を一つに特定することができません。一般的にはいろいろなことが合わさって舌の痛みに影響していると考えられています。
更年期以降の女性に起こることが多いことからエストロゲンの減少や、中高年のうつや神経症などの精神的な疾患などいろいろな要因が言われていますが、詳しくはわかっていないのが現状です。
舌痛症の約6割の人は、痛み以外に味覚の異常や口腔内の異常などの症状も感じています。症状がいろいろ現れることからいろいろな要因が合わさって起こる痛みであると考えられているのです。
舌痛症は、痛み、灼熱感、または不快感が舌に存在する状態を指し、その原因は多岐にわたります。以下に、舌痛症の一般的な原因を挙げます。
・局所的な原因
口内炎: 舌にできる小さな潰瘍や傷。
口腔カンジダ症: 舌にカンジダ菌が増殖する感染症。
舌の物理的刺激: 歯の縁や歯科装置による摩擦、過度の舌の清掃など。
舌の損傷: 熱い食べ物や飲み物、鋭利な食べ物による損傷。
・全身性の病気
栄養不足: 特にビタミンB群の欠乏(ビタミンB12、葉酸、ビタミンB2)。鉄分不足性貧血。
糖尿病: 高血糖による影響。
自己免疫の病気: ベーチェット病や全身性エリテマトーデスなど。
口腔乾燥症(ドライマウス):唾液の減少は舌の保護層を減少させ、痛みを引き起こすことがあります。
・心理的・精神的要因
ストレス、不安、うつ病などが舌の痛みを引き起こすことがあります。
・薬剤の副作用
一部の薬剤が口腔乾燥や舌痛を引き起こすことがあります。
・舌の癌
稀ではありますが、舌癌も舌痛の原因となることがあります。
・ホルモン変化
更年期や妊娠中のホルモン変化が影響することがあります。
・神経障害性疼痛
三叉神経痛や糖尿病に伴う神経障害など、神経系の問題が原因であることもあります。
舌痛症の原因を特定するためには、総合的な評価が必要です。改善は原因に依存し、栄養補助、薬剤改善、ストレス管理、口腔内のケアの改善などが含まれることがあります。
舌痛症を改善するためには、主に抗うつ薬を使います。抗うつ薬は精神的な効果ではなく、慢性的な痛みに対する効果を期待して使います。
薬が合っている場合は、約1ヶ月ほどで7割程度の人に効果が見られます。約7割効果が見られた後も3ヶ月〜半年間は痛みの再発の予防のために薬を使い続けることが多いです。症状が落ち着いたら少しずつ薬の量を減らし止めていきます。
改善にかかる期間は大体半年程度と言われています。
舌痛症の改善方法は、その原因に依存しますが、一般的に以下のアプローチが取られます。
口腔衛生の改善:定期的に歯医者に行くことと適切な口腔衛生習慣を維持します。無理に舌をこすりすぎないようにし、穏やかな口腔衛生製品を使用します。
食生活の調整:辛い、酸っぱい、極端に熱いまたは冷たい食べ物・飲み物を避けることで、舌の刺激を減らします。栄養バランスの取れた食事を摂り、特にビタミンB群や鉄分を十分に摂取します。
ストレス管理:ストレスが原因の一つである場合、リラクゼーション技法、運動、趣味などによってストレスを管理します。必要に応じて心理を受けることも検討します。
薬物:症状に応じて、鎮痛剤、抗炎症薬、または抗不安薬が処方されることがあります。口腔乾燥症が原因である場合、唾液の分泌を促進する薬が用いられることがあります。
その他の改善:レーザー改善や生物学的の薬が特定の症例で有効な場合もあります。
代替法や補完法(例:アクプレッシャーやハーブ治)を試す場合は、専門家と相談の上で検討してください。
環境の調整:乾燥した環境は口腔乾燥を悪化させるため、加湿器を使用するなどの対策をとります。
舌痛症の改善方法は、原因と個人の症状によって異なるため、計画は個々の状況に合わせて個別に作成されます。
舌痛症の改善に使われる薬は、原因と症状に基づいて選択されます。以下は舌痛症の改善に一般的に使用される薬物です。
局所麻酔薬:リドカインなどの局所麻酔薬は、舌の痛みを一時的に和らげるために使用されることがあります。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):イブプロフェンやナプロキセンなどのNSAIDsは、炎症を減少させるとともに痛みを緩和するために処方されることがあります。
抗不安薬:ストレスや不安が舌痛症の原因の一つである場合、抗不安薬が処方されることがあります。
抗うつ薬:特定の抗うつ薬(例えばトリプタノール)は、神経性疼痛を管理するのに効果的であることがあります。
口腔乾燥症に対する薬:ピロカルピンなどの唾液分泌促進薬が、口腔乾燥症に関連する舌痛症の治療に用いられることがあります。
栄養補助薬:栄養不足が原因の一つである場合、ビタミンB群や鉄のサプリメントが有効な場合があります。
抗真菌薬:舌のカンジダ感染が原因の場合、抗真菌薬が処方されることがあります。
これらの薬物は、舌痛症の原因と症状に応じて医師によって処方されます。また、舌痛症の改善には、適切な口腔衛生の維持やストレス管理などの生活習慣の調整も重要です。
歯医者に行ったことがきっかけで舌痛症が起こることもありますが、歯科での処置はあくまできっかけであり原因ではありません。
きっかけがあった時期に、仕事が忙しかった、家事でストレスがたまっていた、疲れがたまっていた、睡眠不足が続いていたなど疲れがたまっていたり、体調を崩していたりというような他の要因が合わさっていることがほとんどです。
・地倉
・然谷
・巨髎
地倉は、歯の痛みや口内炎などに効果的なツボです。さらに、地倉を刺激することで食欲を抑える作用もあります。食べすぎているときなどに刺激をしてみると良いでしょう。
地倉には美容面での効果も期待できます。顔のむくみやくすみ、口の周りのたるみ、ほうれい線などに対して効果的です。
然谷は、婦人科のトラブルに対して効果的なツボです。これは、リンパの流れを改善する作用があるためです。生理不順などに対してよく使われるツボです。
他にも、尿漏れや尿失禁、喉や耳の痛み、冷えなどにも効果的です。
巨髎は、鼻風邪や鼻血や慢性副鼻腔炎、鼻炎によって起こる鼻づまりや鼻水などに効果的です。
鼻に現れる症状以外にも、目のトラブルや歯の痛み、歯肉炎、三叉神経痛、顔の麻痺などにも効果的です。口の中に対しても効果を発揮するため、舌痛症にも効果が期待できるのです。
地倉は、口角の外側とほうれい線が交わる場所にあります。
押すときは、人差し指か中指の腹を使って軽く押します。やわらかい部分にあるため、強く押しすぎないように注意しましょう。口角を上げて押すと効果的です。
然谷の場所は、内くるぶしの斜め前の下の方で土踏まずの上にある骨の下にあるくぼみです。
押すときは、親指を使って押します。力加減は、気持ちいいと感じる強さがおすすめです。約5秒ほどかけて押していきましょう。
巨髎は、まっすぐに前を見た状態の黒目から真下に引いた線と小鼻の下から横に向かって引いた線が交わる場所にあります。
押すときは上に向かって押します。押す時のイメージとしては、骨の際を上に押し上げるようなイメージをすることをお勧めします。
11時から21時
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