公開日:2023年 1月 3日
更新日:2023年 1月 8日
本日は心内膜炎について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
心内膜炎の原因で多いものは、がんであると言われています。特にがんの中でも、肺がんや膵臓がん、胃がんなどが多いという報告があります。
他にも、SLEや抗リン脂質抗体症候群、リウマチ熱、HIV、放射線による病気の改善などが心内膜炎の原因として挙げられます。
心内膜炎は、心臓の内側の膜が感染し、炎症を起こす病状です。この病状は通常、血液を介して心内膜に達する細菌、ウイルス、真菌、その他の微生物によって引き起こされます。以下、それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
1. 細菌性心内膜炎
心内膜炎の最も一般的な原因は細菌感染です。その中でも特に、スタフィロコッカス種(特に黄色ブドウ球菌)やストレプトコッカス種が関与しています。これらの細菌は、通常は無害で体のさまざまな部分(皮膚や口の中など)に存在しますが、血流に入ると心内膜に感染を引き起こす可能性があります。
2. ウイルス性心内膜炎
心内膜炎は稀に、コクサッキーウイルスやエコーウイルスなどのウイルスによって引き起こされます。ウイルス性の心内膜炎は通常、比較的軽度で、特定の治療なしで自然に解消することがあります。
3. 真菌性心内膜炎
真菌による心内膜炎は比較的稀で、免疫系が弱っている人や、侵襲的な病院の行為を受けている人に見られます。
これらの感染源が血流に入る主な経路は以下の通りです。
1. 口腔からの感染
歯科処置、歯の感染、口内外傷など、口腔内の問題は感染源が血液に侵入する機会を増やします。
2. 皮膚からの感染
皮膚の感染症や創傷は、感染源が血流に入る可能性があります。特に、静脈内にカテーテルを置くような行為や、ドラッグの注射などで皮膚が繰り返し穿刺されると、感染リスクが増加します。
3. 侵襲的な行為
心臓手術や人工心臓弁の挿入、内視鏡検査、長期間のカテーテル使用など、侵襲的な行為は心内膜炎のリスクを増加させます。これらの行為により、体内部への直接的な道が開かれ、細菌や他の微生物が血流に入りやすくなります。
4. 免疫系の低下
エイズやがんなどの病状、または免疫抑制薬の使用により、体の自然な防御機構が弱まると、心内膜炎のリスクが増えます。
これらの要因は全て、細菌や他の微生物が血流に入り、心臓の内側の膜に感染を引き起こす可能性を高めます。しかし、心内膜炎が発症するかどうかは、感染源となる微生物の種類と数、免疫状態、心臓に既存の損傷があるかどうかなど、多くの要素により左右されます。
特に、先天性の心臓の病気や人工心臓弁を持つ人々は、心内膜炎のリスクが高いです。これらの状態は心臓の構造に異常を引き起こし、細菌が付着しやすい環境を作り出します。
心内膜炎の症状は、発熱や倦怠感、体重の減少、食欲の低下などです。血管が閉塞することによって糸球体腎炎の症状が見られることもあります。
疣贅は、非常にもろいため、はがれ落ちて全身の動脈に詰まることもあります。動脈に詰まると詰まった動脈の場所によって体の色々なところに影響が出ます。
脳の動脈が影響を受けた場合は脳梗塞が起こったり、眼球結膜が影響を受けた場合は眼球や眼底に出血斑がみられたりするのです。
心内膜炎は、感染した心内膜が炎症を起こす病状で、様々な症状を引き起こします。症状は病状の進行により異なりますが、一部は特定の感染源や一般的な健康状態にもよります。以下に、心内膜炎の典型的な症状を示します。
1. 発熱
心内膜炎の最も一般的な症状は発熱で、体温が上昇し、ふるえや寒気を感じることがあります。しかし、発熱は非特異的な症状であり、多くの病状で見られます。そのため、発熱があるだけでは心内膜炎の診断は難しいです。
2. 疲労感
心内膜炎ではしばしば疲労感や全身のだるさを訴えます。体が感染と闘っているため、全般的なエネルギーレベルが低下します。
3. 心の問題
心内膜炎は心臓に影響を及ぼすため、心臓関連の症状が現れることがあります。これには、心臓の鼓動(心拍)の異常、心音の異常(心雑音)、胸痛などが含まれます。また、感染が心臓の働きに影響を及ぼすと、息切れや体力の低下などの症状が生じることもあります。
4. 皮膚の変化
心内膜炎の一部の患者では、特徴的な皮膚の変化が見られます。これには、小さな出血点(ペチキア)や指先やつま先の小さな赤いまたは紫色の斑点(オスラー結節)、手掌や足底の赤み(ジャネウェイ皮疹)などがあります。
5. 眼の変化
一部では、結膜出血や虹彩の異常(ロススポット)が見られます。これらは血液の微小な塊(微小塞栓)が眼の血管を塞ぐ結果として生じます。
6. 呼吸困難
感染が心肺系に影響を及ぼすと、患者は深呼吸や激しい活動時に呼吸困難を経験することがあります。
7. 敗血症の症状
心内膜炎は、感染が血流に広がり全身に影響を及ぼす敗血症を引き起こす可能性があります。これには、高熱、速い心拍、早い呼吸、混乱などの症状があります。
8. 脳神経症状
感染が脳に広がった場合、頭痛、めまい、視覚障害、意識の混乱、発作などの神経学的症状が現れることがあります。
9. 関節痛や筋肉痛
心内膜炎では、全身的な炎症反応により関節痛や筋肉痛を感じることがあります。
これらは心内膜炎の一般的な症状であり、感染が体のどの部分に影響を及ぼすかにより、他にもさまざまな症状が生じることがあります。
心内膜炎を改善するためには、原因となっていることを改善することが大事です。
原因ががんの場合は、手術を行ったり、抗がん剤や放射線を使ったりしてがんの改善を行なっていきます。SLEの場合は、ステロイドなどの薬を使って改善を行います。
心内膜炎は深刻な病状であり、改善を行わないままでは生命を脅かす可能性があります。改善の主な目的は、感染の元である細菌や他の微生物を排除し、病状の進行を止めることです。
1. 抗生物質
心内膜炎の最初のステップは通常、抗生物質です。感染の元となる細菌の種類と感受性に応じて、最適な抗生物質が選択されます。抗生物質は通常、静脈(IV)を通じて投与され、最初の数日間は病院で改善を受けることが一般的です。その後、病状が安定すれば、在宅でのIV抗生物質に移行することができます。抗生物質は通常4〜6週間続けられます。
2. 手術
一部では、抗生物質だけでは不十分で、手術が必要となる場合があります。以下は心内膜炎の手術が必要となる一部の状況です。
感染がコントロールできず、抗生物質に反応しない場合、心臓弁が重度に損傷し、心臓の機能に影響を及ぼす場合、感染が血液塊(塞栓)を形成し、これが他の体部位に広がりを及ぼす可能性がある場合、再発性の心内膜炎の場合などです。
手術では、感染した心臓弁が修復または交換され、感染が拡大しないようにします。
3. 合併症の管理
心内膜炎は様々な合併症を引き起こす可能性があります。これらは脳への塞栓、心不全、心筋梗塞などの重篤な状態を含む可能性があります。そのため、改善の一環としてこれらの合併症の管理が必要となることがあります。
4. 終身管理
心内膜炎を経験した人は、再発を防ぐために定期的なフォローアップが必要です。これは、定期的に心臓を調べること、適切な抗生物質の予防投与、口腔衛生の良好な維持などを含みます。特に、外科的な弁の修復や交換を受けた場合は、抗凝固法や定期的なエコーカーディオグラムを必要とすることがあります。
また、心内膜炎のリスクを持つ個々に対する特別な注意が必要です。例えば、従来のリスク因子を持つ人々、特に観察が必要です。これらは、歯科の処置や一部の外科的処置前に予防的な抗生物質を受けることが推奨されます。
5. リハビリテーション
心内膜炎では身体的にも心理的にも負担が大きいため、全身のリハビリテーションが必要な場合があります。これは、身体的な力を取り戻すための身体療法、栄養状態の改善、心理的なサポートを含みます。
以上のように、心内膜炎の改善方法は多岐にわたります。ひとりひとりの具体的な病状や体調により、最適な方法は異なります。
心内膜炎の症状の現れ方や進み方は人によって違います。非常に少しずつでも進行する人もいれば、特徴的な症状がなかなか現れない人もいます。
一回病院に行っただけでは心内膜炎であると判断されず、時間が経ってから心内膜炎の特徴的な症状が揃ってくるということもあります。異変を感じたらすぐに病院に行くことをお勧めします。
ケース1:マリア
マリアさんは60歳の女性で、最近人工股関節の手術を受けました。手術後数週間で急激に発熱し、全身のだるさと息切れを感じ始めました。急性心内膜炎と判断され、直ちに静脈内抗生物質が開始されました。血液培養の結果から、原因となる細菌はStaphylococcus aureusであることがわかりました。
改善が始まってから2週間後、彼女の症状は改善したものの、エコーカーディオグラムで調べた結果、感染により心臓弁が重度に損傷していることが明らかとなりました。彼女は心臓弁の交換手術を受け、その後の抗生物質で感染は完全に排除されました。マリアさんはその後、抗凝固薬を服用しながら定期的なチェックを受けています。
ケース2:スティーブン
スティーブンさんは30歳の男性で、静脈内薬物使用の歴史がありました。彼は発熱、関節痛、そして意識の混乱を伴う症状で救急部に搬送されました。医師たちは彼に敗血症性心内膜炎を判断し、直ちに広域スペクトラムの抗生物質を開始しました。
血液培養の結果、感染源はMRSAであることが明らかとなり、抗生物質はこの細菌に効果的なものに変更されました。彼の病状は徐々に改善しましたが、改善の途中で彼は突然の視覚障害を訴え、脳に塞栓が生じていることがわかりました。これを受けて彼は緊急手術を受け、感染した心臓弁が取り除かれました。
スティーブンさんはその後、病院で長期間の抗生物質を受け、同時に彼の脳への塞栓の合併症の管理が行われました。彼は感染が完全にクリアされるまで、病院で過ごすこととなりました。
退院後、スティーブンさんは回復期リハビリテーションプログラムに参加しました。これには身体と心理的支援が含まれていました。また、薬物依存の問題を対処するためのサポートも提供されました。
ケース3:エマ
エマさんは45歳の女性で、過去に先天性の心臓の病気のための手術を受けていました。彼女は定期的に歯科で調べを受けていましたが、ある時、発熱と倦怠感を訴え始めました。エマさんの医師は彼女が可能性のある心内膜炎の兆候を示していることを認識し、直ちに評価と改善を開始しました。
エマさんは細菌性心内膜炎と判断され、改善の一環として静脈内抗生物質を投与されました。エコーカーディオグラムで調べた結果は、彼女の心臓弁に軽度の損傷が見られましたが、抗生物質により感染は完全に排除されました。エマさんは改善後、歯科での処置を受ける前に抗生物質の予防投与を受けるように指示されました。
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