痔瘻の鍼灸【原因・定義・症状】

☆本記事の内容

• 痔瘻とは
• 痔瘻の原因
• 痔瘻の症状
• 痔瘻の改善方法
• 痔瘻のまとめ

目次

• 痔瘻は、直腸と肛門の周りの皮膚をつなぐトンネルができる痔
• 痔瘻の主な原因は、肛門の組織に細菌が入り込むこと
• 痔瘻の症状は、お尻の腫れと痛み、しこり、肛門の痛み、発熱など
• 痔瘻の改善方法は、手術
• そのまま放っておくと
• 痔瘻に効果的なツボ

痔瘻は、直腸と肛門の周りの皮膚をつなぐトンネルができる痔のことです。痔瘻は、男性に多い痔で、肛門の周りに膿がたまる肛門周囲膿瘍が進み慢性化することで起こります。

痔瘻が発生すると、痛みや腫れが現れます。場合によっては38～39℃の発熱がみられることや膿で下着が汚れることもあります。

肛門周囲膿瘍:痔瘻の最も一般的な原因は、肛門周囲膿瘍の発生です。膿瘍は、肛門腺の感染によって生じることが多いです。膿瘍が破裂または手術によって排膿された後、瘻管が残ることがあります。

慢性炎症性の腸の病気:クローン病や潰瘍性大腸炎などの慢性炎症性腸疾患は、肛門周囲に痔瘻を形成することがあります。

外傷や外科手術:肛門や直腸の外傷、外科手術が原因で、痔瘻が生じることがあります。

感染症:結核や性感染症など、特定の感染症が肛門周囲に痔瘻を引き起こすことがあります。

その他の原因:希に、癌や放射線によって痔瘻が形成されることがあります。

痔瘻の主な症状は、お尻の腫れと痛み、しこり、肛門の痛み、発熱などです。肛門から膿が出てくるようにもなります。

しこりは、膿がたまったあと、肛門と肛門の周りの皮膚の間に管ができることで発生します。

腫れやしこりが見られたり、排便に関係のなく肛門に痛みがあったり、発熱があったりすることで病院に行き、痔瘻であることがわかることが多いです。

肛門周囲の痛み:痔瘻は肛門周囲に痛みを引き起こすことがあります。この痛みは、瘻管が感染したり、膿瘍が形成されたりすると悪化することがあります。

膿や血液の排出:痔瘻の瘻管からは、膿や時には血液が排出されることがあります。

肛門周囲の腫れと赤み:痔瘻の瘻管周辺は腫れや赤みを伴うことがあります。

かゆみ:肛門周囲の皮膚刺激によりかゆみが生じることがあります。

不快感:痔瘻の存在による肛門周囲の不快感や違和感があることがあります。

排便時の不快感:排便時に痛みや不快感が生じることがあります。

発熱や全身倦怠感:痔瘻が感染して膿瘍が形成されると、発熱や全身の倦怠感が生じることがあります。

痔瘻の改善には、痔瘻のタイプ、位置、及び全体的な健康状態に基づいて行われます。

痔瘻の最も一般的な改善法は外科手術です。手術にはいくつかの方法があり、痔瘻のタイプや深さに応じて選択されます。瘻管切開術や瘻管充填術、瘻管セットン法などがあります。

痔瘻が軽度の場合や手術を行えない場合は、抗生物質による改善が行われることがあります。痔瘻が慢性炎症性の腸の病気に関連している場合は、免疫抑制薬や生物学的製剤が用いられることがあります。痔瘻が膿瘍を伴っている場合、膿瘍のドレナージが必要になることがあります。

再発を防ぐためには高繊維食の摂取や十分な水分摂取により便秘を防ぐことも大事です。

抗生物質:痔瘻が感染を伴っている場合、感染の管理と拡散の防止のために抗生物質が処方されることがあります。一般的に使用される抗生物質には、メトロニダゾールやシプロフロキサシンがあります。

痛み止め:非ステロイド性抗炎症薬や他の痛み止め薬が、痔瘻による痛みや不快感の緩和に用いられることがあります。

免疫抑制薬や生物学的製剤:クローン病などの慢性炎症性の腸の病気に関連する痔瘻の改善には、免疫系の活動を調節する免疫抑制薬（例：アザチオプリン、メルカプトプリン）や生物学的製剤（例：インフリキシマブ、アダリムマブ）が使用されることがあります。

痔瘻は、膿の出口になった皮膚の傷口がふさがっても、一度できたトンネルはなくなりません。そのため、症状が落ち着いても改善したとは言えません。再び痛みや腫れが起こることがあります。

そのまま放っておくと繰り返し膿がたまったり、複雑な痔瘻になることもあります。そのため、一般的には痔瘻を発症していることがわかったらできるだけ早く手術を受けることがお勧めです。

・百会

・孔最

・長強

百会は、頭痛などの頭の症状、うつなどの精神症状、便秘、子宮にトラブルなど下半身に習われる症状など色々なことに効果を発揮するツボです。

痔を和らげるツボとしても有名です。これは、経絡で肛門につながっているためです。

孔最は、痔を改善する効果があります。ツボを押したときに重いような痛みがある場合は、症状を和らげることができると言われています。

他にも、発汗を促す作用があるため、風邪で咳やのどの痛みなどがあり、熱が出て汗が出ないときに使うことで改善につながります。

長強は、痔核や痔瘻、脱肛など痔を改善する効果があります。他にも、精神病の発作が起きた時や癲癇が起きた時、排尿障害が見られる場合や下痢を和らげたい時などに対して使われることもあります。

痔に対して使うときは、百会と一緒に刺激をすることでより効果が期待できます。

百会の場所は、頭頂部のほぼ真ん中の少しへこんでいる場所です。両耳を結んだ線と鼻から上に通る線が交わる場所にあります。

押すときは、両手の中指の腹を重ねて、軽くさするくらいの力加減で押します。指でマッサージをすることはもちろんお灸をすることもお勧めです。

孔最は、肘の横ジワと手首の内側のシワを結んだ中間より親指１本分上に上がった部分の外側にあります。痔を発症している場合は、多くの人が孔最がゴリゴリしており、押したとき非常に強い痛みを感じます。

押した時に痛みがある場合は、１～２分かけてゆっくりと押していきましょう。

長強の場所は、尾骨の先と肛門の間にあります。うつぶせの状態で肛門から上に向かって指をなぞっていき、尾骨に触れる直前の付近を押して見た時、痛みを感じる場所がツボのある場所です。

自分では押しにくい場所にあるため、人に押してもらうといいでしょう。お風呂に入っているときにマッサージするだけでも効果があります。