皮膚筋炎の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年  7月 5日

更新日:2025年  1月20日

本日は皮膚筋炎について解説させていただきます。

本記事の内容

  • 皮膚筋炎とは
  • 皮膚筋炎の原因
  • 皮膚筋炎の症状
  • 皮膚筋炎の改善方法
  • 皮膚筋炎のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

皮膚筋炎は、皮膚や筋肉に炎症が起こる病気

皮膚筋炎は、皮膚や筋肉に炎症が起こる病気です。筋炎の原因は、色々ありますが、その中でも膠原病が原因で発症する筋炎が皮膚筋炎と多発性筋炎とされています。

 

皮膚筋炎と多発性筋炎の区別は、皮膚の症状によって分けられています。皮膚筋炎は特徴的な皮膚症状が現れている場合、多発性筋炎は特徴的な皮膚炎のない場合です。

 

皮膚筋炎と多発性筋炎を合わせると、日本では2万人以上の発症者がいると考えられています。発症は男性よりも女性に多いです。

 

皮膚筋炎は、子供から高齢の人まで全ての年齢で発症がみられる病気です。中でも、中年以降で発症することが1番多いとされています。また、学童期までの子供にも小さい発症のピークがあるといわれています。

皮膚筋炎の原因は、免疫異常

皮膚筋炎の原因は、免疫異常です。

 

免疫に異常が起きると、外から体の中に入ってくる細菌やウイルスなどから体を守るはずのシステムが、間違えて自分の臓器を攻撃してしまうのです。

 

なぜ免疫に異常が起きるのかということについては今のところわかっていません。免疫の異常を起こす要因として考えられていることは、生まれつきの体質やウイルスへの感染、紫外線、喫煙などです。

 

そのような要因に、がんや特定の薬などの条件が合わさると免疫の異常が起きると考えられているのです。

皮膚筋炎の原因は、免疫異常です。

 

免疫に異常が起きると、外から体の中に入ってくる細菌やウイルスなどから体を守るはずのシステムが、間違えて自分の臓器を攻撃してしまうのです。

 

なぜ免疫に異常が起きるのかということについては今のところわかっていません。免疫の異常を起こす要因として考えられていることは、生まれつきの体質やウイルスへの感染、紫外線、喫煙などです。

 

そのような要因に、がんや特定の薬などの条件が合わさると免疫の異常が起きると考えられているのです。

・自己免疫反応

皮膚筋炎の主な原因は免疫系の異常です。身体の免疫システムが誤って自身の筋肉や皮膚の組織を外敵と認識し、攻撃してしまうことで筋肉や皮膚に慢性的な炎症が生じます。

 

血管炎と微小循環障害

皮膚筋炎では、筋肉や皮膚の微小血管に対する免疫系の攻撃が重要な病態となります。免疫系が微小血管の内皮細胞を攻撃すると、血管が損傷し、血流が悪化します。この血流障害により、筋肉や皮膚が酸素や栄養を十分に受け取れなくなり、壊死や線維化が進行します。

 

環境要因

ウイルス感染や薬剤、紫外線曝露、悪性腫瘍などが皮膚筋炎を誘発することがあります。

 

遺伝的要因

皮膚筋炎では、特定のHLA遺伝子が高頻度で見られることが報告されています。この遺伝子は免疫系の機能に重要な役割を果たしており、自己免疫反応の起こりやすさに関与している可能性があります。

 

・筋肉組織の異常と炎症性細胞浸潤

皮膚筋炎では、筋肉において炎症性細胞の浸潤が見られます。

皮膚筋炎の症状は、特徴的な皮膚症状と筋肉の炎症

皮膚筋炎の症状は、特徴的な皮膚症状と筋肉の炎症です。人によっては、関節症状や呼吸器症状、心臓の症状や全身症状などが現れることもあります。

 

特徴的な皮膚の症状は、ヘリオトロープ疹やゴットロン丘疹です。ゴットロン丘疹と同じような皮疹が、手指だけでなく、肘や膝、足首などの関節に起きることもあります。

 

日光が当たりやすい部分や物理的な刺激を受けやすい部分は、紅斑が起きやすいです。皮疹ではかゆみが現れることもあり、かゆみが現れることから症状がはじまることもあります。

 

また、皮下脂肪に炎症や石灰化が起きたり、皮膚の潰瘍ができたりすることもあります。

 

筋肉の炎症では、筋肉が障害されることで疲れやすくなったり痛みが出たり、筋力が低下し力が入らなくなったりします。多くの場合、筋肉の症状は緩やかに現れるため、初期段階では、特に自覚症状はないこともあります。

 

筋力が低下しやすい部分は、二の腕や太もも、首などの体の中心に近い筋肉です。喉の筋力が低下することもあります。喉の筋力が低下すると、食べ物が飲み込みにくくなったりむせたり喋りにくくなったりします。

 

関節の症状では手足の関節の痛みや腫れ、呼吸器や心臓の症状では、間質性肺疾患や心臓の筋肉の障害が見られることがあります。

 

他にも、レイノー症状、発熱、倦怠感や疲労感、食欲不振などが見られることもあります。

・筋肉症状

筋力低下により階段を上る、椅子から立ち上がる、髪を洗うなどの動作が難しくなります。初期には対称的な筋力の低下や筋肉痛、筋肉の硬直や萎縮が現れます。

 

皮膚症状

ゴットロン徴候といい指の関節に紅斑や紫斑が見られます。ヘリオトロープ疹という目の周りに紫紅色の腫れや発疹が現れる症状も見られます。胸部や首、肩に紫紅色の発疹が出現したり、手掌や指の側面に硬くなった皮膚やひび割れが見られたりすることもあります。

 

・全身症状

全身倦怠感や発熱、体重減少が見られることがあります

 

間質性肺炎

間質性肺炎を合併することもあります。

 

関節症状

一部のでは、リウマチ様の関節炎が見られることがあります。

 

消化器症状

咽頭部や食道の筋力低下により、飲み込みにくさやむせを感じることがあります。重症の場合、誤嚥性肺炎のリスクがあります。

 

心臓症状

心臓の筋肉に炎症が波及することがあり、不整脈や心不全のリスクがあります。

皮膚筋炎改善方法は、薬

皮膚筋炎改善方法は、薬です。主に経口ステロイドを使います。一般的には中から高用量のステロイドを2週間ほどかけて投与します。

 

ステロイドの使う量や期間を減らすために、メトトレキサートやアザチオプリンなどの免疫抑制薬を使うこともあります。現れている症状が皮膚症状だけであれば、ステロイドやタクロリムス外用を使って改善を行います。

 

筋力の低下の改善を目的に免疫グロブリンを大量に使う方法で改善を行うこともあります。筋力低下が見られた場合は、薬を使うこととあわせて早い段階でリハビリテーションを行うことも大事です。

・薬

ステロイドは炎症を強力に抑える作用があります。プレドニゾロンが最も一般的に使用されます。

免疫抑制剤は免疫反応を抑制することで、ステロイドの効果を補助し、副作用を軽減します。

生物学的製剤は特定の免疫シグナルを標的として、炎症を抑える作用があります。

 

リハビリテーション

筋力低下の改善や関節の可動域を保つことを目的として軽いストレッチや筋力トレーニングを行います。

 

・食事

抗炎症作用のある食品の摂取します。高タンパク質食品の適度な摂取やステロイドによる副作用を予防するため、塩分や糖分を控えた食事を心がけることも大事です。

 

・紫外線対策

紫外線は皮膚症状を悪化させる可能性があります。

 

合併症への対処

皮膚筋炎は、間質性肺炎や悪性腫瘍などの合併症を伴うことがあります。これらに対する早期対応が重要です。

 

鍼灸やマッサージ

鍼灸やマッサージが筋肉の血流を改善し、リラクゼーション効果を得るために効果を発揮することもあります。

早い段階でリハビリテーションを行うことも大事

皮膚筋炎を改善するためには、早い段階でリハビリテーションを行うことも大事であるといわれています。

 

リハビリテーションを始める時期や運動の強度は人によって違います。

 

ただし、近年、リハビリテーションを行うことが、筋肉の炎症を抑えたり筋肉の中のエネルギーを作るミトコンドリアの機能を改善したりすることがわかってきました。そのため、早い段階でリハビリテーションを行うことが大事であると考えられているのです。

リハビリの重要性

皮膚筋炎では、筋肉の炎症や損傷により筋力が低下します。この状態が長引くと、筋肉の萎縮やさらなる機能低下を引き起こす可能性があります。リハビリでは、筋肉を適度に刺激することで筋力の回復を図ります。また、筋萎縮を防ぎ、日常生活で必要な動作を維持します。

 

筋肉の炎症や痛みが続くと、関節を動かさない期間が長くなり、関節が硬くなるリスクが高まります。リハビリによって関節の柔軟性を保ち、拘縮を予防することで、日常的な動作をスムーズに行えるようにします。

 

全身倦怠感や疲労感を訴えることが多く、活動レベルが低下する傾向があり、これにより、体力がさらに低下するという悪循環に陥る可能性があります。そのためリハビリで持久力を向上させ、疲れにくい身体を作ることで、日常生活をより快適に過ごせるようにします。

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