公開日:2021年 10月23日
更新日:2023年 11月20日
本日は混合性難聴について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
混合性難聴の原因は、伝音難聴の原因となる何かがあるときに、感音難聴の原因となる何かが合わさることです。
主に原因となることは、遺伝や加齢、大きな音を聞く環境や特定の医薬品、生まれた時の状態、腫瘍や病気、頭部外傷、耳あかや耳の感染症などです。
中耳炎が原因となることもあります。中耳炎は中耳の疾患です。そのため、伝音性難聴を引き起こすことがあるのですが、時間を重ねることで内耳にも障害が起き、感音性難聴が加わり、混合性難聴になることがあるのです。
混合性難聴は、伝音難聴と感音性難聴の両方の要素を含む聴力障害です。このタイプの難聴は、外耳または中耳の問題(伝音難聴の原因)と、内耳や聴神経の問題(感音性難聴の原因)の両方に起因します。以下に、混合性難聴の主な原因を示します。
1. 外耳または中耳の問題(伝音難聴の原因)
・耳垢の詰まりや外耳道の感染症。
・鼓膜の穿孔(穴が開くこと)や損傷。
・中耳炎(急性または慢性)。
・耳小骨(ハンマー骨、アンビル骨、ストラップ骨)の異常や損傷。
・耳管機能不全や鼓膜チューブの問題。
2. 内耳や聴神経の問題(感音性難聴の原因)
・加齢による内耳の変化(老人性難聴)。
・長期間の騒音への曝露。
・特定の薬剤の耳毒性(例:一部の抗生物質や抗がん剤)。
・内耳の構造的異常や遺伝的要因。
・頭部外傷や内耳の損傷。
3. その他の要因
特定の病気や病状(例:メニエール病、自己免疫に関する病気、腫瘍)が、内耳および中耳の機能に影響を及ぼすことがあります。
混合性難聴の改善は、伝音成分と感音成分の両方に対処する必要があり、原因に応じて異なります。
混合性難聴の症状は、小さい音が聞こえにくくなることと音の聞こえ方がぼやけることです。
混合性難聴は、伝音性難聴と感音性難聴の両方の症状が現れるため、伝音性難聴と感音性難聴の両方の症状が現れるのです。
ただし、伝音性難聴と感音性難聴のどちらの症状が強いのかについては、個人差が大きいです。聞き取りにくい音や程度も人によってそれぞれです。
混合性難聴は、伝音難聴と感音性難聴の両方の特徴を持ちます。このタイプの難聴に伴う主な症状は以下の通りです。
1. 聴力低下
両方のタイプの難聴が組み合わさるため、聴力低下は一般的により顕著です。話し声や日常の音が聞こえにくくなることがあります。
2. 言葉の理解困難
特に背景騒音がある場合、会話の理解が困難になることがあります。
3. 耳鳴り(ティニタス)
耳鳴りは伝音難聴、感音性難聴どちらでも起こり得る症状で、混合性難聴でも同様に発生します。
4. 耳の圧迫感
特に伝音難聴の要素がある場合、耳に圧迫感や閉塞感を感じることがあります。
5. 平衡感覚の問題
内耳が影響を受けている場合、めまいやバランスの問題が生じることがあります。
6. 自分の声の変化の認識
自分の声が異常に大きく聞こえる、あるいは鼻にかかったように聞こえることがあります。
7. 聴力の変動
特に感音性難聴の要素がある場合、聴力が日によって変動することがあります。
混合性難聴は、その原因に応じて改善方法が異なります。聴力に変化を感じた場合は、病院での評価が重要です。
混合性難聴の改善方法は、症状や程度などによって違います。主に、手術や薬、補聴器や骨固定型補聴器を使うことによって改善を行います。
改善に補聴器を使う場合、伝音性難聴と感音性難聴のどちらの症状が強いかによって効果が大きく変わります。 伝音性難聴の症状が強い場合は、音を大きくすることで改善することが多いため、補聴器は非常に有効です。
しかし、感音性難聴の症状が強い場合は、音を大きくしても聞き取りやすくなるわけではありません。そのため、補聴器があまり効果的ではないことも多いです。
混合性難聴は、伝音難聴と感音性難聴の両方の特徴を持っているため、改善ではこれら両方の要素に対処する必要があります。以下に、混合性難聴の一般的な改善法を紹介します。
1. 聴力補助装置の使用
補聴器: 混合性難聴においては、聴力補助装置として補聴器が一般的に使用されます。補聴器は、残存聴力を最大限に活用するために調整されます。
2. 手術
混合性難聴の伝音難聴成分に対する改善として、鼓膜の修復手術や耳小骨の再構築手術などが考慮されることがあります。中耳炎や耳管機能不全が原因の場合は、それに対応した手術が行われることがあります。
3. 薬
中耳炎が原因の場合、抗生物質やステロイドが処方されることがあります。感音性難聴の成分に対しては、内耳の血流を改善する薬剤が用いられることがあります。
4. 聴覚リハビリテーション
補聴器の使用や手術後に、聴覚リハビリテーションを通じて聞き取り能力やコミュニケーションスキルを改善することがあります。
5. 生活習慣の調整
騒音への曝露を避ける、耳を保護する、健康的な生活習慣を維持するなど、日常生活において聴力を保護するための措置が推奨されます。
6. 定期的なフォローアップ
定期的な聴力の調べを通じて、改善の効果を評価し、必要に応じて計画を調整します。
混合性難聴の改善方法は、その原因と個々のニーズに応じて異なります。
混合性難聴の改善において薬を使用する場合、その選択は難聴の原因に依存します。混合性難聴は伝音難聴と感音性難聴の両方の特徴を持つため、以下のような薬が考慮されることがあります。
1. 抗生物質
使用される薬: アモキシシリン、セファレキシンなど。
効果: 中耳炎などの感染症が伝音難聴の成分として関与している場合、感染を治療し炎症を減少させるのに効果的です。
2. ステロイド
使用される薬: プレドニゾン、デキサメタゾンなど。
効果: 内耳の炎症やアレルギー反応を抑制し、聴力改善に役立つことがあります。特に感音性難聴の成分がある場合に使用されることがあります。
3. 血流改善薬
使用される薬: ペンタキシフィリン(トレンタール)など。
効果: 内耳への血流を改善し、酸素供給を増やすことで聴力の改善を助けることがあります。
4. 抗ヒスタミン薬
使用される薬: セチリジン(ジルテック)、ロラタジン(クラリチン)など。
効果: アレルギー反応による中耳炎の場合に、症状を緩和するのに役立ちます。
5. 鼓膜チューブ
薬での改善と併せて、耳管機能不全による中耳の問題がある場合、鼓膜チューブの挿入が行われることがあります。
薬はあくまで症状の緩和や原因の改善に対処するものであり、混合性難聴の根本的な解決には至らないことが多いです。
伝音難聴は補聴器による改善が非常に有効である一方、感音性難聴は補聴器の効果があまり見られないことがあります。
そのため、伝音難聴と感音性難聴の両方を併せ持つ混合性難聴の場合、補聴器を使い始めた時は聞こえが改善されていた場合も、だんだんと補聴器を使っても聞こえが改善されなくなっていくことがあります。
感音性難聴の症状が強くなっていくと補聴器を使っても聞こえを改善しにくいことがあるのです。
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