反回神経麻痺の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年  7月23日

更新日:2023年 11月20日

本日は反回神経麻痺について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 反回神経麻痺とは
  • 反回神経麻痺の原因
  • 反回神経麻痺の症状
  • 反回神経麻痺の改善方法
  • 反回神経麻痺のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

反回神経麻痺は、左右の声帯を動かす反回神経が麻痺する病気

反回神経麻痺は、声を出すために喉の奥にある左右の声帯を動かす反回神経が麻痺してしまう病気です。反回神経麻痺では、声帯の動きが悪くなり声がかすれます。

 

さらに、食べ物を飲み込む時にむせることもあります。場合によっては誤嚥性肺炎を起こしてしまうこともあります。

 

反回神経麻痺は、喉や甲状腺、食道や肺などの癌によって反回神経に傷がついたり大動脈にこぶができたりして反回神経が圧迫されて起こることや、挿管されたことで術後反回神経麻痺麻痺が起こることもあります。

反回神経麻痺は原因がわからないことが1番多い

反回神経麻痺は原因がわからないことが1番多いです。手術を行った後に起こることも多いです。

 

反回神経麻痺の原因は他にも、重金属や怪我や交通事故、急性感染、神経疾患、薬物、腫瘍やがんなどが考えられています。

反回神経麻痺は、声帯を制御する反回神経の機能障害によって引き起こされます。この状態の主な原因には以下のものがあります。

 

手術による損傷:甲状腺手術、頸部の血管手術、胸部手術などで反回神経が傷害されることがあります。

 

頸部または胸部の腫瘍:甲状腺腫瘍、食道腫瘍、肺腫瘍などが反回神経を圧迫または浸潤することによって麻痺を引き起こすことがあります。

 

外傷:頸部への外傷や事故が原因で反回神経が損傷することがあります。

 

神経系の病気:多発性硬化症やパーキンソン病など、神経系の疾患が反回神経の機能障害を引き起こすことがあります。

 

心臓手術:心臓バイパス手術や大動脈手術などで反回神経が損傷される可能性があります。

 

感染症:ウイルス性の上気道感染やその他の感染症が反回神経麻痺を引き起こすことがあります。

 

特発性原因:原因が特定できない場合もあり、これを特発性反回神経麻痺と呼びます。

反回神経麻痺では声が枯れたり呼吸が難しくなったりする

反回神経麻痺の症状は、声が枯れることや呼吸が難しくなることです。誤嚥が起こったり食べ物を食べた時にむせたりすることもあります。

 

これは、声帯の動きが悪くなるために起こります。多くの場合、反回神経麻痺の初期には声枯れが現れます。

 

片方の声帯が動かなくなる片側性反回神経麻痺では、かすれた声になったり、息切れが起きたりします。両側の声帯が麻痺すると呼吸が難しくなったり、全く声を出せなくなったり喘鳴が起きたりします。

反回神経麻痺は、声帯を制御する反回神経の機能障害により引き起こされ、以下のような主な症状を引き起こします。

 

声のかすれや変化:反回神経麻痺は声帯の動きを制限するため、声がかすれたり、通常よりも弱くなったりします。

 

発声困難:音声を発するのが難しくなることがあります。特に高い音や強い声が出しにくくなります。

 

嚥下障害:食べ物や飲み物を飲み込む際に咳き込んだり、むせたりすることがあります。

 

呼吸困難:重度の反回神経麻痺では、気道が狭くなることで呼吸が困難になることがあります。

 

咳:声帯の閉鎖不全により、咳が頻発することがあります。

 

喉の違和感:喉に違和感や圧迫感を感じることがあります。

 

これらの症状は、反回神経の損傷の程度や位置によって異なります。反回神経麻痺を疑う症状がある場合は、病院に行くことが重要です。

反回神経麻痺の改善方法は、原因を改善すること

反回神経麻痺の改善方法は、原因となっていることを改善することです。

 

原因がわからない場合は、薬や手術で改善に取り組みます。手術を行わなければ改善しないわけではありません。場合によっては自然に改善を待つこともあります。

 

反回神経麻痺の改善では、基本的には症状を和らげることを目的として行います。声を出しやすくしたり息切れや誤飲を防いだりするために改善を行うのです。

反回神経麻痺の改善法は、原因と症状の重症度に基づいて異なります。以下に、主な改善のオプションを挙げます。

 

症状に対する対処:軽度の症例では、特に改善を必要としないことがあります。声の安静や適切な声の使い方を学ぶことが推奨されます。

 

声帯注射:声帯の位置を改善し、声の質を向上させるために、声帯にコラーゲンや他の充填材料を注射することがあります。

 

物理的な方法:喉頭周辺の筋肉を強化し、最適な発声方法を学ぶための物理的な方法が有効な場合があります。

 

声帯手術:声帯の位置や機能を改善するために、稀に声帯手術が行われます。

 

呼吸管理:呼吸困難がある場合、呼吸を楽にするための管理が必要です。

 

嚥下障害の管理:飲食物の誤嚥を防ぐために、嚥下訓練や栄養指導が行われることがあります。

 

原因の特定と改善:反回神経麻痺の原因となっている病気の改善が必要です。

 

言語法:専門家による指導で、効果的なコミュニケーション方法を学びます。

 

反回神経麻痺の改善は、個々の症状とニーズに合わせて個別に計画される必要があります。改善の目的は、声の質の向上、嚥下機能の改善、および呼吸の容易化です。

反回神経麻痺の改善のための手術は、声帯の機能を回復し、嚥下や呼吸の問題を改善することを目的としています。以下に、具体的な手術方法を挙げます。

 

声帯内注射:声帯にコラーゲン、ヒアルロン酸、またはその他の充填材料を注射して、声帯の位置を調整します。これにより、声帯の閉鎖が改善され、声の質が向上します。

 

声帯形成術:声帯の位置やテンションを修正するための手術です。声帯に小さなインプラントを挿入して、声帯の動きを改善することがあります。

 

チロプラスティ:喉頭の構造を修正する外科手術で、声帯の位置を変更して、声の質と発声を改善します。

 

喉頭再建術:声帯や喉頭の構造を再建する複雑な手術で、重度の反回神経麻痺の場合に行われることがあります。

 

喉頭機能回復手術:声帯の動きを回復するための様々な手術技術があり、個々の状況に応じて選択されます。

 

これらの手術は、症状、声帯の状態、および全体的な健康状態に基づいて選択されます。手術は一般的に耳鼻咽喉科専門医によって行われ、症状の重症度に応じて最も適切な方法が選ばれます。

麻痺が恒久的になることもある

手術の時に反回神経が切断された場合や、時間が経っても改善が見られない場合は反回神経の麻痺は恒久的であることがほとんどです。

 

その場合は、嚥下するコツを覚えることが大事です。コツを覚えることでかすれ声は続いても誤嚥は起こらなくなります。

 

症状が固定した反回神経麻痺では、麻痺が改善しない場合も手術をすることでかすれ声やむせるなどの症状は改善することがあります。

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