アレルギー性結膜炎の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年 5月23日

更新日:2023年 9月17日

本日はアレルギー性結膜炎について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • アレルギー性結膜炎とは
  • アレルギー性結膜炎の原因
  • アレルギー性結膜炎の症状
  • アレルギー性結膜炎の改善方法
  • アレルギー性結膜炎のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

体の中に入った異物に対して結膜が過敏に反応する病気

アレルギー性結膜炎は、体の中に入った異物に対して結膜が過敏に反応する病気です。目は直接空気に触れる部位です。そのため、色々な異物が入りやすい部位でもあります。

 

アレルギー反応を起こす原因となる物質はいろいろありますが、代表的なものとしては花粉やハウスダストなどが挙げられます。

 

改善方法や予防方法は原因となる物質によって違います。アレルギー性結膜炎では、まず原因を特定することが大事なのです。

アレルギーの原因となる物質の多くは、花粉やハウスダスト

アレルギー性結膜炎の原因は、結膜にアレルギーの原因となる物質が付くことです。アレルギーの原因となる物質の多くは、花粉やハウスダストです。

 

最近では、通年性アレルギー性結膜炎の原因としてハウスダストが非常に注目されています。犬や猫などのペットを部屋で飼っている場合、たくさんの毛やフケが落ち、アレルギー性結膜炎の原因となることもあります。

 

アレルギー性結膜炎の一種である巨大乳頭結膜炎の原因は、コンタクトレンズに付いたタンパク汚れです。

アレルギー性結膜炎は、眼の結膜がアレルギー反応を起こすことで生じる病気です。この反応は、特定の物質に対して過敏になっている人において見られるもので、さまざまな原因が考えられます。

 

1. アレルゲンとは

アレルギー性結膜炎の主な原因は、アレルゲンと呼ばれる物質に対する過敏反応です。アレルゲンには多種多様なものが存在し、個人差がありますが、一般的には以下のような物質が挙げられます。

花粉(スギ、ヒノキ、草花粉など)、ハウスダスト(特にダニの糞や死骸)、動物の毛やフケ、一部の食物、化粧品や目薬の成分、空気中の化学物質や汚染物質

 

2. 花粉によるアレルギー性結膜炎

春や夏、秋などの季節の変わり目に特に症状が悪化する人は、花粉が原因である可能性が高いです。日本ではスギ花粉やヒノキ花粉が主な原因として知られています。これらの花粉は、風に乗って広範囲に飛散し、眼や鼻、口などの粘膜に付着すると、アレルギー反応を引き起こします。

 

3. ハウスダストとダニ

ハウスダストは、家の中に存在する微細な塵や埃のことを指します。その中でも、ダニの糞や死骸は強力なアレルゲンとして知られており、これに触れることでアレルギー性結膜炎の症状が生じることがあります。特に湿度が高い場所や布団、カーペットなどはダニが繁殖しやすく、注意が必要です。

 

4. 動物の毛やフケ

犬や猫などのペットを飼っている家庭で、動物の毛やフケにアレルギー反応を示す人も少なくありません。動物自体ではなく、その体表から放出されるタンパク質に対する反応と考えられています。

 

5. 化粧品や目薬の成分

特定の化粧品や目薬の成分に過敏反応を示すこともあります。成分表示をよく確認し、自分に合わない製品は使用を避けることが大切です。

 

6. 外部環境の影響

大気中の汚染物質や化学物質、たばこの煙などもアレルギー性結膜炎の原因となることがあります。特に都市部での発症率が高く、環境問題との関連も指摘されています。

 

7. 体質や遺伝

アレルギー性結膜炎は、遺伝的な要因も関与していると考えられています。家族にアレルギー体質の人が多い場合、発症リスクが高まることが知られています。

 

アレルギー性結膜炎の原因は多岐にわたり、一人ひとりの生活環境や体質、遺伝などさまざまな要因が絡み合っています。

アレルギー性結膜炎の症状は、充血や目やに、目の強いかゆみ

アレルギー性結膜炎の症状は、充血や目やに、涙目、目の強いかゆみです。目を激しく擦ってしまうと、痛みや目の違和感も現れます。

 

また、充血が進むとまぶたが赤く腫れてきます。そうなると、白目がむくみ、水がたまったような状態になるケースも見られます。

 

花粉が原因の場合は、目の症状に合わせて、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状が出ることもあります。

アレルギー性結膜炎は、アレルゲンと呼ばれる物質によって眼の結膜が刺激を受けることで起こる病気です。これに伴い、多くの症状が現れます。以下に症状を説明します。

 

1. かゆみ

 

アレルギー性結膜炎の最も一般的な症状は、強いかゆみです。このかゆみは、アレルゲンが眼の結膜に接触することで、免疫応答が活性化される結果として発生します。特に、眼の角膜や白目の部分に感じられることが多いです。

2. 眼の充血

 

目が赤くなることも、アレルギー性結膜炎の典型的な症状の一つです。アレルゲンの刺激により、結膜の血管が拡張し、これが充血を引き起こします。

 

3. 涙の分泌

 

アレルギー反応に伴い、眼から涙が多く分泌されることがあります。これは体がアレルゲンを流し出そうとする自然な反応の一部です。

 

4. まぶたの腫れ

 

アレルギー反応の結果、まぶたが腫れてきたり、重たく感じたりすることがあります。これは炎症反応によるもので、重度の場合は目を開けるのが困難になることもあります。

 

5. 眼の分泌物

 

白や黄色の分泌物が目の周辺に付着することがあります。これは、アレルギー反応により結膜が炎症を起こし、粘液が過剰に分泌される結果として生じます。

 

6. 光がまぶしい

 

アレルギー性結膜炎の炎症反応により、目が光に敏感になることがあります。これは、結膜や角膜の腫れにより、光の反射や透過が変わるためです。

 

7. 眼の乾燥感

 

一見、涙の分泌が増加する症状と矛盾しているように思えますが、アレルギー反応により涙の成分バランスが崩れ、眼の乾燥感が生じることがあります。

 

8. 眼の疲れ

 

継続的な炎症反応により、眼が疲れやすくなることがあります。また、症状を和らげるために頻繁に目をこすることで、眼の疲れが増加することもあります。

 

9. 眼瞼皮膚の変化

 

長期間アレルギー性結膜炎に悩まされると、まぶたの皮膚に変化が現れることがあります。具体的には、皮膚が厚くなったり、色が暗くなったりすることがあります。

 

アレルギー性結膜炎の症状は多岐にわたり、その度合いや出現する症状は人によって異なります。

改善方法は、抗アレルギー点眼薬を使うこと

アレルギー性結膜炎の改善方法は、抗アレルギー点眼薬を使うことです。抗アレルギー点眼薬では、かゆみや充血などの症状を抑えることができます。

 

花粉が原因の場合、かゆみなどの症状が出る前に点眼薬を使い始めることで、症状を軽くすることができます。

 

なかなか症状が改善しない場合は、ステロイド点眼薬を使います。しかし、ステロイド点眼薬は眼圧が高くなるという副作用があります。そのため、継続して使う場合は定期的に病院に行くことが大事です。

 

点眼薬で症状が改善しない場合は、抗アレルギー薬を内服することもあります。

アレルギー性結膜炎は、アレルゲンとの接触が原因で発生する眼の炎症です。そのため、改善の主要な目的は、アレルゲンとの接触を避け、炎症を抑え、症状を和らげることです。以下に主な改善法について詳しく説明します。

 

1. アレルゲンの回避

アレルギー性結膜炎の最も基本的な改善法は、アレルゲンとの接触を避けることです。例えば、花粉やハウスダストが原因の場合、窓を閉めて室内に入るのを防ぐ、空気清浄機を使用する、定期的に家の掃除を行うなどの方法が考えられます。

 

2. 抗アレルギー薬

抗ヒスタミン薬は、アレルギー反応に関与するヒスタミンの働きを抑える薬です。これにより、かゆみや充血などの症状が和らぐことが期待されます。

 

3. 壁細胞安定薬

これらの薬は、アレルギー反応の初期段階で働く壁細胞の活動を抑制することで、症状の発現を抑える役割があります。

 

4. ステロイド点眼薬

重度のアレルギー性結膜炎に対して、炎症を強力に抑制するステロイド点眼薬が用いられることがあります。しかし、長期間の使用には注意が必要であり、眼科医の指示に従って使用することが重要です。

 

5. 非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs) 点眼薬

炎症を抑える効果があり、特にかゆみに効果的です。ステロイド薬と異なり、副作用のリスクが低いため、長期的な使用も考えられます。

 

6. 免疫法

特定のアレルゲンに対する体の反応を減少させるための方法で、アレルギーショットや舌下免疫法などがあります。

 

7. 湿布や冷却

症状の緩和のために、冷たい布を眼の上に置くことで、炎症やかゆみを和らげることができます。

 

8. 人工涙液

眼の乾燥を防ぎ、不快感やかゆみを和らげるために、人工涙液が用いられることがあります。

 

9. 結膜のケア

炎症を和らげるために、結膜の洗浄や、特定の改善薬を含む点眼薬の使用が考えられます。

 

アレルギー性結膜炎の改善は、原因となるアレルゲンの特定と回避、さらに症状の緩和を目的としています。症状や原因によって適切な改善法が選ばれるため、専門家の意見を取り入れながら最適な方法を選択することが重要です。

アレルギー性結膜炎の改善時に結膜のケアを目的とした薬剤や改善方法には、以下のようなものがあります。

 

抗ヒスタミン点眼薬:これはアレルギー症状の発生に関与するヒスタミンの作用を遮断します。オロパタジンやケタチフェンなどがこのカテゴリに含まれます。

 

壁細胞安定薬:アレルギーの初期段階で作用する壁細胞の活動を抑制するための薬。ケタチフェンやナファゾリンなどが含まれます。

 

ステロイド点眼薬:重度の炎症を持つアレルギー性結膜炎に対して、炎症を強力に抑制するために用いられることがあります。プレドニゾロンやロトプレドノールなどが該当します。

 

非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs) 点眼薬:炎症を抑える効果があり、フラプロフェンやケトロラクなどがこのカテゴリに含まれます。

 

人工涙液:結膜の乾燥や炎症を緩和するために使用される。特に乾燥や刺激が伴う場合に有効です。

 

抗生物質点眼薬:アレルギー性結膜炎の症状が重い場合や、二次的な細菌感染のリスクが考えられる場合に使用されることがあります。

 

マストセル安定薬:アレルギー反応を引き起こす壁細胞(マストセル)の活性化を抑えるための薬。シロメラスチンやクロモグリク酸ナトリウムがこのカテゴリに含まれます。

 

緩和薬:アレルギー症状を緩和するための薬。通常、アレルギー性結膜炎の症状が軽度の場合や、症状の出現を予防するために使用されます。

 

薬の選択は、具体的な症状や病状、アレルギーの原因や重症度に応じて行われます。したがって、適切な薬を選択するためには、眼科医との相談が必要です。

花粉の飛ぶ季節は花粉ができるだけ目に入らないように対策をする

花粉が原因の場合は、花粉の飛ぶ季節には花粉ができるだけ目に入らないように対策をすることが大事です。自分でできる対策としては、眼鏡をつけたり帽子を被ったりすることが挙げられます。

 

花粉の予報もチェックし、花粉が多く飛ぶ予報の日には洗濯物を外に干さないようにすることも大事です。

 

ハウスダストが原因の場合は部屋をこまめに掃除したり布団をクリーニングに出したりすることで清潔に環境に保つことを心がけましょう。

アレルギー性結膜炎に効果的なツボ

・液門

・二間

太陽

液門

液門の効果は、体の中の水分代謝を調整して体の中の熱を冷ますことです。汗が止まらないときなどに効果を発揮するツボなのです。特に顔面部に効果が高く、顔の汗が止まらない時や顔がほてっている時に効果的です。

 

さらに、副交感神経を働かせる効果もあるため、かゆみを落ち着かせたいときに効果的です。

二間

二間は、大腸経のツボです。二間は手の指にあるツボであるため刺激をすることで手先の流れが良くなります。

 

手先の流れが良くなることで、顔にも良い変化を発揮すると言われています。特にものもらいに効果を発揮するツボであると言われています。

太陽

太陽はこめかみのあたりにあるツボで、目の周りの血流をよくする効果があります。目の周りの血流が良くなると目の周りの老廃物が流れます。

 

目の周りの老廃物が流れることで、炎症アレルギー性結膜炎にも効果が期待できるのです。眼精疲労の改善にも効果を発揮するツボで、目が疲れた時に押すことをお勧めします。

ツボの場所と押し方

液門

液門は手の甲にあるツボです。薬指の付け根の小指側にあります。探すときはツボを押し、押した時に痛みを感じる場所を探します。

 

不調な場所は、刺激すると硬いように感じたり痛みを強く感じたりすることがあります。その日の状態に合わせて痛気持ち良いと感じる強さで押しましょう。

二間

二間は手の甲にあるつぼで、人差し指の付け根にあるくぼんでいる場所にあります。

 

呼吸に合わせてゆっくり5秒かけて押しましょう。力を抜くときも5秒かけてゆっくり力を抜いていきます。3回から5回を目安に押すことをお勧めします。

太陽

太陽は眉毛の外側と目尻の間にあるツボです。こめかみの少し目尻の方に寄った場所にツボがあります。

 

押すときは、人差し指や中指を使い、左右同時に押します。

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