鼻茸の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 10月23日

更新日:2023年 10月 7日

本日は鼻茸について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 鼻茸とは
  • 鼻茸の原因
  • 鼻茸の症状
  • 鼻茸の改善方法
  • 鼻茸のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

鼻茸は、鼻や副鼻腔などで炎症が起き粘膜が垂れ下がることでできる

鼻茸は、鼻や副鼻腔などで炎症が起こり、粘膜が垂れ下がることでできるものです。きのこのような形になることから鼻茸と呼ばれており、いろいろなサイズのものがあります。

 

1つだけできることもあれば複数できることもあり、片方の鼻にのみできることもあれば両方の鼻にできることもあります。

 

鼻茸ができると、鼻づまりが起こったり匂いが感じにくくなったりします。

 

鼻茸は鼻ポリープと呼ばれることもあります。

鼻茸の原因は、粘膜で炎症が起こること

鼻茸の原因は、頬の下の骨の空洞や目と鼻の間の空洞などの粘膜で炎症が起こることです。

 

炎症が起こることによって、粘膜が白く膨らみ垂れ下がり、鼻茸が起こるのです。鼻茸ができることが多い人として、慢性鼻炎の人や副鼻腔炎の人が挙げられます。

 

アレルギーや細菌の感染が関係しているとも言われています。アレルギー物質や細菌などが鼻腔の粘膜を刺激し、炎症細胞が集まることでヒスタミンが分泌され、鼻の粘膜を刺激すると考えられているのです。

 

鼻の粘膜が刺激されると、粘膜の血管が膨らみ、鼻茸が起こります。

アレルギー反応: 一般的に鼻茸の最も一般的な原因として考えられているのがアレルギー反応です。特定の物質(アレルゲン)に対する過敏反応が引き起こされることで、鼻の粘膜が肥厚し、鼻茸が形成されることがある。例えば、花粉、ダニ、カビ、動物のフケなど、さまざまなアレルゲンが鼻茸の原因となる可能性があります。

 

慢性的な炎症: 鼻腔や副鼻腔の感染や炎症が繰り返し発生することで、粘膜が持続的に炎症を起こすことが鼻茸の原因となることがあります。細菌やウイルスによる感染が繰り返されると、粘膜の防御機能が低下し、さらに感染や炎症のリスクが高まる可能性があります。

 

体質や遺伝的要因: 一部の人々は鼻茸を発症しやすい体質を持っていると考えられています。家族内で鼻茸の症状を持つ人が多い場合、遺伝的な要因が関与している可能性が考えられます。

 

鼻の構造的な問題: 鼻の骨や軟骨の形状、鼻中隔の偏曲など、鼻の構造上の問題が鼻茸の原因となることがある。これらの問題により鼻の通気が悪くなると、鼻腔内の湿度や気流が乱れ、鼻茸のリスクが高まることが考えられます。

 

他の病気: アスピリン過敏症や喘息、クローン病、リウマチ性多発筋炎などの病気が鼻茸のリスクを高めることがあります。

 

鼻茸の原因はいろいろありますが、アレルギー、慢性的な炎症、体質や遺伝的要因、鼻の構造的な問題、他の病気などが主な要因として考えられています。

鼻茸の主な症状は、鼻づまりや嗅覚障害など

鼻茸の主な症状は、鼻づまりや嗅覚障害、頭痛などです。鼻茸により鼻腔が狭まることで、鼻づまりや嗅覚障害、頭痛などの症状が現れるのです。

 

そのため、鼻呼吸が減り、口呼吸になったりいびきが大きくなったりする症状も現れます。

 

鼻茸をそのまま放っておくと、鼻づまりや嗅覚障害が改善しない可能性も高いため、早めに改善を始めることをお勧めします。特に嗅覚障害は長い間放っておくと非常に改善が難しいです。早めに改善を行いましょう。

・鼻閉感

鼻茸が成長して鼻腔内で場所を取ることにより、通常の鼻呼吸が難しくなります。この結果、鼻を通る空気の流れが制限され、鼻閉感を感じることが多くなります。

 

・鼻水・鼻汁の増加

鼻茸は鼻の粘膜から発生するため、粘膜の分泌機能が亢進されることがあります。これにより、鼻水や鼻汁が増えることが一般的です。

 

・声の鼻濁

鼻腔が閉塞されると、声の響きが変わることがあります。特に、鼻を通る音が制限され、声が鼻にかかるように聞こえることがあります。

 

・嗅覚の低下

鼻茸が鼻腔を塞ぐことにより、嗅覚に関与する嗅細胞への刺激が低減します。これにより、物の匂いが分かりにくくなることがあります。

 

・頭痛

鼻茸や関連する炎症が副鼻腔を塞ぐことで、頭痛や顔の痛みを引き起こすことがあります。

 

・耳の不快感や聴力低下

鼻と耳は耳鼻咽喉として連結しているため、鼻腔の問題は中耳への影響を及ぼすことがあります。鼻茸による鼻の閉塞や炎症は、耳の不快感や聴力低下を招くことがあります。

 

・口呼吸

鼻呼吸が困難になると、自然と口を通じての呼吸が増えます。これにより、口の乾燥やのどの痛みなどの症状が現れることがあります。

 

・睡眠障害

鼻閉感により夜間の呼吸が困難になると、睡眠中に頻繁に目覚めることがあったり、いびきをかくことが増えるなど、睡眠の質が低下する可能性があります。

 

鼻茸は、多様な症状を引き起こす可能性があります。これらの症状は、日常生活の質や健康状態に大きな影響を及ぼすことがあるため、早期の発見と適切な改善が必要です。

鼻茸の改善方法は手術

鼻茸の改善方法は手術です。薬で小さくなることもありますが、根本的に改善するためには手術を行うことが基本です。手術は30分程度で終わることが多いです。

 

しかし、鼻茸が起きた場合奥に副鼻腔炎があることが原因であることがほとんどです。そのため、鼻茸を手術で取り除いてもすぐに再発することが多いです。その場合は手術と共に副鼻腔炎の改善を行うことが大事です。

・薬

ステロイド点鼻薬: 鼻茸の炎症を抑えるための主要な治療方法として用いられるのがステロイド点鼻薬です。これは、鼻茸の成長を抑えるとともに、炎症や腫れを減少させる作用があります。長期間の使用により、一部の患者さんでは鼻茸の大きさが小さくなることも報告されています。

経口ステロイド: 重症の鼻茸や、点鼻薬だけでは効果が不十分な場合には、短期間の経口ステロイドの使用が検討されることがあります。これにより、鼻茸の大きさを速やかに減少させることが可能です。しかし、長期間の使用は副作用が出る可能性があるため、使用期間や用量は医師の指示に従って厳密に管理する必要があります。

抗生物質: 鼻茸が感染を引き起こしている場合、または鼻茸に伴う副鼻腔炎が疑われる場合には、抗生物質の処方が行われることがあります。

 

・手術

内視鏡下鼻腔手術 (FESS: Functional Endoscopic Sinus Surgery): これは現在の主要な手術方法で、内視鏡を使用して鼻茸を取り除き、鼻の通りを良くする手術です。小さな切開で行われ、傷跡が残らないのが特長です。また、この手術により、副鼻腔の開口部を広げることで、通気性を改善し、再発の予防にも繋がります。

従来の鼻腔手術: 内視鏡を使用しない、伝統的な方法での鼻茸摘出手術もあります。この手術は、より広範囲の鼻茸を取り除くことができますが、回復期間が長くなることがあります。

 

・生活習慣の見直し

鼻茸の発症や再発を予防するためには、アレルゲンの避ける、喫煙の中止、湿度の管理など、生活習慣の見直しが大切です。

 

鼻茸の改善法は、その重症度や原因、健康状態などに応じて選択されます。薬での改善が主として行われる一方、症状の重症度や鼻茸の大きさ、再発の頻度などに応じて手術が選択されることもあります。鼻茸の改善方法に関しては、専門医との十分な相談が必要です。

・アレルゲンの回避

花粉やダニ: これらのアレルゲンは鼻茸の原因となることがあります。特に花粉の季節は、外出後の手洗いやうがい、洋服の取り扱いなどに気をつけましょう。

ペット: ペットのフケや毛もアレルギーの原因になることがあります。ペットを飼っている場合は、定期的な掃除と換気を心掛けることが大切です。

 

・湿度の管理

副鼻腔炎や鼻茸の発症を引き起こす原因の一つとして、湿度の高い環境が挙げられます。湿度計を使用して室内の湿度をチェックし、50〜60%程度に保つようにしましょう。加湿器や除湿器の使用は、環境に応じて適切に行い、過度な乾燥や湿気を避けることが大切です。

 

・清潔な環境

定期的な掃除と換気を心掛けることで、ダニやカビ、ハウスダストなどのアレルゲンを減少させることができます。

 

・喫煙の中止

タバコの煙は鼻の粘膜を刺激し、炎症を引き起こす可能性があります。喫煙は鼻茸の原因や悪化の要因となるため、禁煙を心掛けることが推奨されます。

 

・健康的な食生活

バランスのとれた食事を摂取することで、免疫力を向上させることができます。特にビタミンCやEは抗酸化作用があり、炎症の予防に役立ちます。

 

・ストレスの管理

長期的なストレスは免疫力の低下を引き起こす可能性があります。リラクゼーションや趣味、適度な運動などを取り入れて、日常のストレスを適切にコントロールすることが大切です。

 

・定期的に病院に行く

鼻茸の進行や再発を早期に発見するため、定期的に耳鼻咽喉科の専門医に体を見てもらうことをおすすめします。

 

鼻茸の予防や症状の改善のためには、日常の生活習慣の見直しが非常に重要です。

鼻茸ができたら病院に行く

鼻茸がある時、強く鼻を強くかむことで鼻の中から組織の塊がでてくるという人もいますが、鼻茸の根元が非常に細い場合のみで非常に稀です。鼻茸が起こったら放っておくのではなく、きちんと病院に行き改善を行いましょう。

 

内服薬やステロイド点鼻薬などで鼻茸が小さくなることもありますがなくなることはほとんどありません。

 

しかし、鼻づまりや嗅覚障害などの症状が全くない場合は手術を行わなくても良いこともあります。医師と相談の元改善を進めていくことが大事なのです。

鼻茸に効果的なツボ

鼻通

・迎香

・印堂

鼻通

鼻通は、鼻の色々な症状を和らげる効果があります。そのため、鼻茸によって鼻が詰まったり嗅覚障害が現れたりした時に効果が期待できるツボなのです。

 

花粉症によって、くしゃみや鼻詰まり、鼻水などの症状が現れている時にも効果的です。鼻通は、名前の通り鼻の通りを良くするツボなのです。

迎香

迎香は、鼻の症状に効果的なツボです。鼻詰まりや鼻水などの鼻の症状で臭いを感じられなくなっている時、香りを迎える効果があることから迎香という名前がつけられたとも言われています。

 

そのため、嗅覚障害には非常に効果的なツボであると言われています。鼻茸によって匂いを感じることができない時に刺激をすることをお勧めします。

 

鼻づまりに関係して起きる頭痛にも効果的であるため、鼻茸の症状として現れる頭痛の改善にも役立ちます。

印堂

印堂は、背骨に沿って走る督脈という重要な経絡につながるツボです。印堂の効果は、自律神経を整えることです。そのため、頭痛などにも効果的です。鼻茸の症状として頭痛が現れている時にも効果が期待できます。

 

ストレスが多い人にもおすすめのツボで、イライラを感じる時やリラックスしたい時などにも刺激すると良いでしょう。

ツボの位置と押し方

鼻通

鼻通は、小鼻の横にあるくぼんでいる場所にあります。

 

 押すときは、静かに押すことをイメージした力加減で押します。刺激が強いと感じる場合は、力加減は弱くして気持ち良いと感じることができるくらいの刺激をしましょう。

迎香

迎香は、小鼻の付け根の一番でっぱっている場所にあります。

 

押すときは、人差し指と中指をツボに対して引っかけるようにして押します。鼻が詰まっているとき、下に向かって押すようなイメージで刺激をすることで、鼻の通りがよくなります。

印堂

印堂は、眉間の中央にあるツボです。印堂は、古来からプラスエネルギーの集まる場所とされていた場所です。 

 

押すときは、人差し指や中指の腹を使います。押すときの力加減は、痛気持ち良いと感じるくらいの強さが良いです。

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