公開日:2019年 12月23日
更新日:2021年 5月 15日
本日は白帯下について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
女性の性器からの血液以外の分泌物のことを帯下と言います。つまり、帯下はおりもののことです。
特に、無色透明化白色、淡黄白色の帯下のことを白帯下と呼びます。炎症や腫瘍などがあり、膿性になったり少ない量でも血膿が混ざっている時は黄帯下や血性帯下と呼びます。
白帯下には、生理的なものと病的なものがあります。生理的なものであれば、排卵期の頸管粘液の量が増えたことや分泌亢進が起こることなどが原因です。
妊娠している時や性的な興奮があった時も見られることがあります。生後数日の女の子の赤ちゃんや思春期にもみられることもあります。
子宮頚管からの分泌物が多いという体質の人は普段の生活から帯下があります。これは病気ではありません。
そうでない人でも帯下は排卵期に増えるものです。最も多い病的帯下の原因は膣炎です。他には、頚管ポリープや膣部びらん、子宮癌などが考えられます。
帯下の量やにおいは個人差があります。しかし、経験上自分の正常量や正常なにおいはわかります。
帯下が異常に増えたり色や性状がいつもと違い場合、なにかの疾患が原因であることが多いです。この疾患が原因でいつもと違う帯下を病的帯下と言います。
病的帯下の原因は、性活動期の女性ではトリコモナス、カンジダ、クラミジア、パピローマウイルス、大腸菌、連鎖球菌などの微生物感染による腟炎や頸管炎のことが多いです。
閉経後の女性では萎縮性腟炎が多く、他にも子宮頸管ポリープや子宮粘膜下筋腫、広い範囲にわたる子宮腟部びらん、子宮内膜炎のことが多いです。
子宮内避妊リングなどをつけたことによって起こる反応や子宮頸がん子宮体がん、腟がんといった悪性腫瘍が原因で起こることもあります。
病的な帯下のある場合は産婦人科にいくことをお勧めします。
普段の自分の量と比較してみると判断がしやすいです。
普通より量が多い、普段の自分のものと比較して濃くねばねばしている、白いかたまりの状態である、膿のような状態である、生臭いような嫌なにおいがする、灰色や緑色や黄色に近い色、血液が混じった色をしている、などの症状がある帯下は異常であると考えて良いです。
帯下は腟の炎症によっても起きることがあります。悪臭や生臭いにおいがしたり、白色や灰色、黄色のような色をしている濁った帯下の時、ほとんどの場合は細菌性腟炎が原因です。
カンジダ症の場合、色が濃いかたまりのある帯下、トリコモナス症の場合、時々悪臭のある緑がかった黄色の泡状の濃い帯下、腟、子宮頸部、子宮内膜の癌の場合、血液の混じった水っぽい帯下が現れることが多いです。
帯下は健康状態によって大きく変化するものです。自分の普段の状態をきちんと見ておいて、普段と比較して量や色、質が違うと思ったらすぐに婦人科にいくことをお勧めします。
もし、パートナーが性感染症に感染していた場合、自分に自覚症状がなくても感染している可能性があります。そのような時はパートナーと一緒に病院に行くことが大事です。
白帯下を防ぐためには、性感染症について正しい知識をもち、パートナーと一緒に予防を考えることが大切です。
また、子宮がん、乳がんについてもきちんと調べておく必要があります。子宮頸がんは早く発見することができれば、ほとんどは改善します。
しかし、自覚症状が現れる時にはすでに進んでいることも多いです。きちんと定期的に調べることをお勧めします。
帯下の状態は、自分で気が付いていない体のSOSサインを出してくれます。
水のような白いおりものが多く出る場合胃腸が弱っているサイン、赤に近い色で少し臭いが強い場合ストレスが溜まっているサインです。水気も量も非常に少ない場合は体の中が水分不足の状態で乾燥しているサインです。
このような帯下が出ている時は、しっかり休んだり水分を摂ったりすることを意識して、心と体に優しくしてあげることが大切です。