コリン性蕁麻疹の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2021年 12月23日

更新日:2022年  9月 5日

本日はコリン性蕁麻疹について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • コリン性蕁麻疹とは
  • コリン性蕁麻疹の原因
  • コリン性蕁麻疹の症状
  • コリン性蕁麻疹に改善方法
  • コリン性蕁麻疹のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

コリン性蕁麻疹は、汗をかいたときに現れる蕁麻疹

コリン性蕁麻疹は、汗をかいたときに現れる蕁麻疹のことです。汗を司っているアセチルコリンという神経伝達物質が関係して起こる蕁麻疹のために汗をかいた時に現れるのです。

 

コリン性蕁麻疹は、運動をした時や入浴をした時などによく現れます。

 

症状の特徴には、かゆみよりも痛みがあることの方が多いということがあります。皮膚の膨らみの一つ一つの小さいという特徴もあり、大きさは約1~4mmです。

 

コリン性蕁麻疹の発症する人の多くは、小児から20代で高齢者にはほとんど見られません。

コリン性蕁麻疹の原因には、アセチルコリンが関係している

コリン性蕁麻疹の原因には、発汗を司っているアセチルコリンという神経伝達物質が関係しています。

 

運動をしたり入浴をしたりして体温が上がると、体温が上がったことが脳に伝わって、脳から汗をかいて体温を下げるよう命令がでます。脳の命令は自律神経を介して全身に届き、大量のアセチルコリンを分泌させます。

 

コリン性蕁麻疹は、このアセチルコリンが刺激になり蕁麻疹が現れるのです。

 

コリン性蕁麻疹を発症するメカニズムは詳しくは分かっていませんが、コリン性蕁麻疹を発症している人の皮膚の中ではヒスタミンが大量に分泌されていることが分かっています。

 

そのため、コリン性蕁麻疹の発症には、アセチルコリンやヒスタミンが関わっているとされているのです。

 

他にも、アレルギーやアトピー素因、乏汗症なども発症に関係していると言われていますが、今のところ詳しいことはわかっていません。

コリン性蕁麻疹では小さい膨疹や紅斑がたくさん現れる

コリン性蕁麻疹の症状は、発汗したり発汗を促す刺激を受けたりした時、小さい膨疹や紅斑がたくさん現れることです。左右対称に症状が現れたり、それぞれの膨疹がくっついたりすることもあります。

 

しかし、他の蕁麻疹のような地図状や扁平な膨疹が見られることはありません。

 

コリン性蕁麻疹は、かゆみよりも痛みを伴うことが多いという特徴もあります。現れる痛みは、ピリピリした痛み、チクチクした痛みと表現されることが多いです。

 

膨疹が出てから数分後~2時間以内に自然と症状は消えていきますが、発汗する状況になるとまた現れます。

 

症状が現れる部位は、手のひら、足の裏、腋の下以外の全身で、1番症状が現れることの多い部位体幹部です。

抗ヒスタミン薬などの内服薬で症状をコントロールする

通常コリン性蕁麻疹は、膨疹が出てから数分後~2時間以内に自然に消えます。発汗した時に、症状を何度も繰り返しますが、程度が軽い場合は改善に取り組まなくても少しずつ体が慣れて自然と改善に向かいます。

 

何度も症状が繰り返し現れて日常生活に問題が起きたり、発症した時に痛みや不快感が強くあったりする場合は、抗ヒスタミン薬などの内服薬で症状をコントロールします。

 

蕁麻疹が現れた時、かいてしまうと湿疹化することもあります。そのような場合は、ステロイド外用剤を使って炎症やかゆみを抑えます。

あまり汗をかかない生活習慣がきっかけとなることもある

コリン性蕁麻疹は、運動不足であったり入浴時に湯船につからなかったりというように、あまり汗をかかない生活習慣がきっかけとなることもあります。

 

コリン性蕁麻疹を防ぐためには、普段から適度に汗をかくことも必要なのです。しかし、コリン性蕁麻疹を発症している場合は汗をかこうとすることで症状が悪くなることもあるため注意が必要です。

コリン性蕁麻疹に効果的なツボ

・神門

・太渓

大椎

神門

神門は、自律神経を正しい状態に整える効果があります。自律神経が整うことは、汗をコントロールできるようになることにつながります。

 

コリン性蕁麻疹には汗を司るアセチルコリンが関係しているため、汗をコントロールできるようになることでコリン性蕁麻疹の症状の改善にもつながります。

太渓

太渓は、体温を調節する効果があります。体温を正常な状態に調節できるようになることは汗にも関係してきます。

 

そのため、発汗を促す刺激があったときや発汗をしたときに症状が現れるコリン性蕁麻疹にも効果が期待できるのです。

 

体温が正常に調節できるようになることから、冷え性にも効果を発揮するツボです。

大椎

大椎は、発熱や頭痛、感冒、咳嗽、喘息、うつ、皮膚の発疹、蕁麻疹などに対して使われることの多いツボです。そのため、コリン性蕁麻疹の改善にも効果が期待できます。

 

他にも首こりや肩こりに使われることもあります。また、大椎を刺激することで体を温めて免疫力を高める効果もあると言われています。

ツボの位置と押し方

神門

神門の場所は、手首の横じわの小指側の少しくぼんでいる場所です。

 

押すときは、親指をツボにあてて親指以外の指で手首をつかみ、約30回ほど押します。力加減は痛気持ちいいくらいがおすすめです。簡単に刺激できるため、ストレスを感じた時や動悸がある時にもおすすめのツボです。

太渓

太渓の場所は、内くるぶしとアキレス腱の間です。

 

押すときは、椅子に座って片足を太ももにのせる姿勢になると、アキレス腱とふくらはぎの筋肉を緩ませた状態になるためおすすめです。約10秒間かけて押しましょう。

大椎

大椎は、首の付根の近くにあります。首を前に倒したとき、首と背中の付け根に飛び出る骨の下にツボがあります。

 

押すときは、急に力強く押すのではなくゆっくりと力をかけて押していきます。お灸やホットタオルなどで温める方法もおすすめです。

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