突発性難聴の鍼灸について

公開日:2019年 12月23日

更新日:2023年 11月15日

本日は突発性難聴の鍼灸について解説させていただきます。

突発性難聴というのは、文字通り、いきなり耳が聞こえなくなる病気です。

原因となるのは細菌感染やストレスであると仮定されるものの、医師によって意見の分かれる場合が多いです。

ハッキリとした根拠がないため、未だ「原因不明の病気」とされているのが実情。

また、突発性難聴は音を認識できなくなるだけでなく、めまいを併発することもあります。

重度の場合は入院しながら薬の投与を繰り返すこともありますが、回復の目処も明確には定まっていません。

何らかの原因によって突発性難聴が再発した事例もありますが、その場合に有力なのは、やはり聴覚異常ストレスによるもの。

今回は、突発性難聴の再発可能性や入院の必要性を言及した上で、薬で改善することができるのかということについても解説していきます。

突発性難聴は突然に発生する聴力喪失を特徴とし、その正確な原因はしばしば不明ですが、考えられる主な原因には以下のようなものがあります。

 

ウイルス感染: 突発性難聴の一般的な原因として考えられており、特定のウイルスが内耳や聴神経に影響を与える可能性があります。

 

血流障害: 内耳への血流不足が聴力喪失を引き起こすことがあります。これは、動脈硬化、高血圧、または血栓形成などによるものです。

 

自己免疫の病気: 自己免疫反応によって内耳が損傷を受けることがあり、これが突発性難聴の原因となることがあります。

 

内耳の炎症: 耳の中や周辺の組織の炎症が、聴力喪失を引き起こす可能性があります。

 

外傷: 頭部や耳への外傷も、突発性難聴の原因になり得ます。

 

ストレスや疲労: 過度のストレスや疲労が体の免疫システムに影響を及ぼし、突発性難聴のリスクを高めることがあります。

 

耳鳴り: 突発性難聴では、聴力喪失と同時に耳鳴りを経験することが多いです。

 

メニエール病: 低音障害型感音性難聴やめまいを伴うメニエール病が、突発性難聴を引き起こすこともあります。

 

これらの原因は直接的なものではなく、突発性難聴の可能性を示唆するものです。

突発性難聴の症状

初めて突発性難聴を発症した人がでたのは、1944年のこと。

つい昨日までは耳が聞こえていたのにもかかわらず、翌朝には音を認識出来なくなっていたというのです。

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    突発性難聴は軽度・重度で症状が異なる

突発性難聴は、片方の耳が音を認識できなくなる病気ですが、その進行具合によって症状に違いがでます。

軽度の場合は、耳の穴をふさがれた感覚・水分を含んだように音がこだまするという傾向があります。

一方、重度であれば、どのような音もまったく認識できないほど聴力が弱ることも…。

加えて、突発性難聴は前触れなく発症することも珍しくありません。

自覚症状の出るその瞬間になって初めて、病気なのだと理解する人も少なくないのです。

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    突発性難聴は耳鳴り・めまい・吐き気をともなうこともある

音が聞こえづらいという程度の難聴の場合、耳鳴り・めまい・吐き気などの症状が合わさることがあります。

耳の奥の方で雑音が断続的に鳴り、その音域は人によって差があります。

突発性難聴で訴える耳鳴り音の特徴
  • 低い雑音⇒ボイラー室の中で聞こえるような「ボー」という音。
  • 高い雑音⇒超音波や金属の甲高い「キーン」という音。

※どちらも聞こえる場合⇒蝉の鳴く「ジジジ」という不快な音が断続的に聞こえる

突発性難聴は、突然に起こる聴力の喪失を特徴とし、以下のような主な症状があります。

 

突然の聴力喪失: 突発性難聴の最も顕著な症状は、一方または両方の耳での急激な聴力減少です。通常は数時間から数日の間に発生します。

 

耳鳴り: 聴力喪失に伴って耳鳴り(ティニタス)が発生することが多いです。これは耳の中でのブザー音や鳴り響く音などとして感じられることがあります。

 

めまい: 突発性難聴の中には、めまいを経験する人もいます。これは平衡感覚に影響を及ぼす内耳の問題が原因で起こることがあります。

 

圧迫感や違和感: 耳の中に圧迫感や違和感を感じることがあります。

 

フルネス感(耳の詰まり感): 耳が塞がれたような感覚や、耳の中に圧力があるような感じがすることがあります。

 

これらの症状は個人差があり、すべての人に共通するわけではありません。

突発性難聴は再発しやすく入院が必要

軽度の突発性難聴を発症した人の中には、日常生活に支障を出したくないために、入院を拒む人もいます。

しかし、聴力が失われていく病気というのは、独力で改善・改善することは不可能です。

さらに言えば、いつ再発するとも知れません。

また耳が聞こえなくなった」と自覚する頃には、聴覚障害以外の症状が付随することもあり得ます。

発症したらすぐに耳鼻科に行こう

突然耳が聞こえなくなり、1メートル先で口を動かしている友人の声音も拾えない…。こうなった時、人はパニック状態に陥ります。

しかし、突発性難聴を発症したと自覚したらすぐに耳鼻科に行きましょう。

「耳が聞こえない」ということさえ伝えられれば、あとは医師や看護師が適切に誘導してくれます。決して放置したまま、普段通りの生活に戻ってはいけません。

できることなら発症から2週間以内には病院に行くことを済ませておくべきです。

突発性難聴は繊細な病気

原因特定の難しい突発性難聴は、非常に繊細な病気です。

日常生活の中で、知らず知らずのうちにストレスを多く抱えていたのかもしれません。

あるいは、鼓膜の一部が細菌感染し、聴力を奪われることになった可能性もあります。

再発可能性を加味した上で、できるだけ設備の整った病院への入院をおすすめします。

突発性難聴に効果的な改善はステロイド薬とPGE1

突発性難聴に効果的なのは、ステロイド薬PGE1の2つの方法です。

ただし、これらは完全な回復を約束するものではありません。

あくまで経過観察をしながら、適宜、突発性難聴を改善するのに効果的だと思われる方法を試しているにすぎないのです。

突発性難聴にステロイド薬が効果的だとされる所以

ステロイドとは、抗炎症作用の強い薬。

アトピー性皮膚炎の症状を緩和するためにも用いられています。

まずは突発性難聴の原因を細菌感染だと仮定し、点滴で全身または鼓膜に使って様子をみます。

ステロイドの効果が得られなければPGE1で突発性難聴にアプローチ

ステロイドを投与しても難聴の症状が改善しない場合は、PGE1に切り替えます。

 

耳が聞こえない原因が「細菌感染」ではなく一種の循環器障害だと仮説立てた際に、数名の医師がリポPGE1の有用性について統計をもとに効力の程を明らかにしています。ただ、ここでも効果のあった人とそうでない人に分かれました。

 

突発性難聴を改善するための方法はあるものの、万能というわけではありません。

真の回復を見込むためには、細菌感染・循環器障害以外にも、ストレスからの解放にも着目すべきといえます。

人によって難聴の発症原因が違う可能性があるのも、「置かれている環境下から生じるストレスの質に差があるから」と過程できるのでしょう。

突発性難聴の改善は、早期に開始することが重要です。改善法は、主に以下のようなアプローチを含みます。

 

ステロイド法:コルチコステロイド(通常はプレドニゾンなど)が、突発性難聴の最も一般的な改善法です。これらの薬は、内耳の炎症を減少させ、聴力回復を促す可能性があります。通常は経口摂取されますが、重症の場合や経口ステロイドが効果がない場合は、直接耳に注入することもあります。

 

血流改善薬:内耳への血流を改善し、酸素や栄養素の供給を促進するために使用されることがあります。

 

抗ウイルス薬:ウイルス感染が原因であると疑われる場合、抗ウイルス薬が処方されることがあります。

 

低分子量デキストランなどの点滴法:血液の循環を改善し、内耳に栄養を供給するために使用されることがあります。

 

補聴器の使用:聴力回復が不十分な場合、補聴器を使用して聴力をサポートすることが推奨されます。

 

リハビリテーション:聴覚リハビリテーションを通じて、残存する聴力を最大限に活用する方法を学びます。

 

カウンセリングやサポート:突発性難聴は精神的なストレスを引き起こす可能性があるため、心理的サポートが必要な場合があります。

 

改善方法の選択は、具体的な症状や状態に応じて行われます。また、突発性難聴の原因は多様で、常に明確ではないため、改善方法は症状の管理と聴力の回復に焦点を当てます。

突発性難聴の改善における聴覚リハビリテーションは、聴力の回復をサポートし、聴覚障害に適応するためのさまざまな技術や戦略を提供します。具体的な方法には以下のようなものがあります。

 

聴力評価とモニタリング:定期的に調べることによって、聴力の変化を監視し、リハビリテーションの進捗を評価します。

 

聴覚トレーニング:特定の聴覚訓練を通じて、聴力を最大限に活用する方法を学びます。これには、異なる音の識別、言葉の理解、聴覚的注意力の向上などが含まれます。

 

リップリーディングと手話の学習:口の動きや身振りを読み取ることで、コミュニケーションの能力を強化します。

 

補聴器の調整とトレーニング:補聴器が処方された場合、その使用方法やメンテナンス、聴覚トレーニングのための補聴器の最適化を学びます。

 

コミュニケーション戦略:会話中の効果的なコミュニケーション技術を学びます。これには、話し手の視界にいること、背景騒音を減らすこと、適切な距離で会話することなどが含まれます。

 

ストレス管理と心理的サポート:ストレス管理の技術を学び、聴覚障害による心理的影響に対処します。

 

家族や友人への教育:家族や友人に、聴覚障害を持つ人と効果的にコミュニケーションする方法を提供します。

 

聴覚リハビリテーションは、個々のニーズと聴力の状態に合わせてカスタマイズされるべきです。計画の一環として専門家と協力することが重要です。

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