公開日:2021年 10月23日
更新日:2023年 12月13日
本日は巨大リンパ管奇形の鍼灸について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
巨大リンパ管奇形は、リンパ管が袋状に膨らみ病変がいくつも集まってできた病変のことです。
巨大リンパ管奇形は体のいろいろな場所に起きる可能性があります。中でも首や顔の辺りにできると呼吸困難などの症状が起きることがあり、命に関わる危険があります。
巨大リンパ管奇形を発症している人の多くは子供です。そのため、母親の胎内ですでに病変ができていると考えられ、生まれたときから病変を持っていることが多いのです。
生まれたときに発症していることがわからない場合も、ほとんどは子供の間に発症します。しかし、場合によっては成人になった後に症状がでたり、何か別の目的で調べたとき偶然見つかったりすることもあります。
巨大リンパ管奇形の原因は分かっていません。いろいろな要因が重なって発症すると考えられています。
胎内にいるときに母親の生活習慣などが発症に関連しているということは特になく、親子や親類での発症の報告もありません。遺伝もしないと言われています。
巨大リンパ管奇形は、リンパ管の先天的な異常によって引き起こされる病気です。これらの異常は胎児期の初期のリンパ管の発達中に起こります。巨大リンパ管奇形の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。
遺伝的要因:一部の症例では、遺伝的な変異がリンパ管奇形の発生に関係している可能性があります。しかし、多くの場合、巨大リンパ管奇形は遺伝的な背景がはっきりとは分かっていない非遺伝的な先天性の病気として現れます。
胎児期のリンパ管の発達異常:リンパ管奇形は、胎児のリンパ管システムが正常に形成されないことによって生じます。この異常は、リンパ管が拡大し、リンパ液を適切に循環させられない結果、リンパ液が異常な袋状の構造(嚢胞)に溜まることで発生します。
発生学的要因:リンパ管の発達は非常に複雑で、多くの遺伝子と分子が関与しています。これらの過程のいずれかでの異常が、巨大リンパ管奇形の形成につながると考えられています。
環境要因:妊娠中の特定の環境要因や、母体の健康状態がリンパ管奇形の発生に影響を与える可能性があると考えられていますが、これに関しては明確な科学的根拠はまだ限定的です。
巨大リンパ管奇形は、通常、生まれた時から存在しますが、発症する時期や症状の重さはケースによって異なります。
巨大リンパ管奇形では、特にきっかけがなくても病変の中に出血したり、感染を起こしたりすることがあります。その場合、急速な腫れや発熱や痛みなどの症状が起こります。
特に感染を起こした場合は、体全体で感じる強いだるさや悪寒が起こったり、病変部が赤くなり触れたときに強い痛みが起こったりします。
腫れるスピードが非常に早い場合、いつもより息を吸い込みにくくなったり飲み込みにくくなったりすることもあります。
巨大リンパ管奇形は、リンパ管の先天的な異常により生じる状態で、主に以下のような症状を引き起こすことがあります。
皮膚下の腫れ:最も一般的な症状は、皮膚下に見られる柔らかく、通常は無痛の腫れや塊です。これらはしばしば首、顎、舌、口蓋、または喉頭の周囲に発生します。
皮膚の変色:腫れた部位の皮膚が青白く見えることがあります。
痛み:一部の場合、腫れた部位が感染したり、急速に成長したりすると、痛みを伴うことがあります。
呼吸困難:喉頭や気管周辺に巨大リンパ管奇形が存在する場合、呼吸困難を引き起こすことがあります。
摂食困難:口腔、舌、喉頭の近くに位置する場合、食べることや飲み込むことが困難になることがあります。
言語発達の遅れ:口腔や舌の巨大リンパ管奇形がある場合、子供の言語発達に影響を与えることがあります。
感染のリスク:巨大リンパ管奇形は感染しやすく、感染すると赤み、熱感、痛みなどを伴うことがあります。
成長に伴う変化:ホルモンの変化(例えば、思春期や妊娠中)によって、これらの腫れが大きくなることがあります。
美容上の問題:特に顔や首に発生した場合、見た目に影響を与えることがあります。
これらの症状は個人差が大きく、症状の重症度や発生する場所によって改善法が異なります。
巨大リンパ管奇形の主な改善方法は、手術と硬化剤、薬です。
薬によって行う改善は、効果がはっきりとわかっていません。しかし、様々な薬を使っての改善方法も行うことがあります。
巨大リンパ管奇形の改善は、その位置、大きさ、症状の重さ、および年齢や全体的な健康状態に応じて行われます。以下に一般的なオプションを紹介します。
・経過観察
無症状または軽度の症状で、日常生活に影響が少ない場合、積極的な治療を行わず、定期的なモニタリングを選択することがあります。
・薬
ステロイド:炎症を軽減し、腫れを縮小させるためにステロイドが使用されることがあります。
抗生物質::感染が疑われる場合、抗生物質による改善が行われることがあります。
・スクレロセラピー
薬剤(例えば、アルコールやドキシサイクリン)を直接嚢胞内に注入し、その壁を硬化させることで、嚢胞を縮小させる改善法です。
・外科的方法
嚢胞が大きく、機能的または美容的な問題を引き起こしている場合、外科的に切除することがあります。手術は嚢胞の位置や大きさに応じて行われ、回復と再発のリスクを考慮して計画されます。
レーザー:表面的な嚢胞や皮膚下の腫れに対して、レーザーを用いた改善が行われることがあります。
放射線:非常にまれなケースで、他の改善法が効果がない場合に放射線が検討されることがあります。
サポート:痛みや不快感の管理、心理的サポート、栄養面でのアドバイスなどが提供されます。
巨大リンパ管奇形の改善は、異なるため、計画は個々の状況に合わせて個別に作成されます。改善方法の選択は、保護者、チーム間の密接なコミュニケーションに基づいて決定されるべきです。
巨大リンパ管奇形の改善で使用される薬には、以下のような種類があります。これらの薬は、症状の管理や合併症の改善、または奇形のサイズを減少させることを目的としています。
ステロイド:ステロイド(例えばプレドニゾン)は、リンパ管奇形に関連する炎症を減少させ、腫れを縮小するために用いられることがあります。ステロイドは、特に嚢胞が感染している場合や急速に成長している場合に有効です。
スクレロセラピーエージェント:スクレロセラピーでは、嚢胞内に特定の化学物質(例えば、ブレオマイシンやドキシサイクリン)を注入して嚢胞の壁を硬化させ、嚢胞を縮小させます。これらの薬は直接嚢胞内に注入されるため、全身への影響は限定的です。
抗生物質:巨大リンパ管奇形が感染した場合、抗生物質が処方されることがあります。感染の症状や重症度に応じて適切な抗生物質が選択されます。
これらの薬は、巨大リンパ管奇形の症状や健康状態に応じて選択されます。改善は医師の監督の下で行われ、薬物の選択や投与量は個人によって個別に調整されるべきです。
巨大リンパ管奇形の病変が顎の下や首にある場合は特に注意が必要です。病変が喉の奥の方や舌の奥の方にも広がっていて気道が狭くなり呼吸困難が起こる可能性があるためです。
赤ちゃんの場合、自分で症状を伝えることができないため、より注意が必要です。赤ちゃんの場合は、哺乳の弱さやミルクを続けて飲めない、目立ついびき、息を吸う時の大きな胸のへこみなどがある場合は注意が必要です。
さらに、いつもより病変が腫れていると感じた時には注意をすることが大事です。
巨大リンパ管奇形ではいろいろな症状が起こることがあります。突然今までになかった症状や痛みや腫れが起こった場合は内出血や感染が起こっている可能性があります。すぐに病院に行くことをお勧めします。
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