悪性高血圧の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2023年  3月11日

更新日:2023年  8月 2日

本日は悪性高血圧について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 悪性高血圧とは
  • 悪性高血圧の原因
  • 悪性高血圧の症状
  • 悪性高血圧の改善方法
  • 悪性高血圧のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

悪性高血圧は、血圧の上昇で急性の障害が起こる

悪性高血圧は、血圧が異常に高いだけではなく血圧の上昇によって脳や心臓、腎臓、大動脈などに急性の障害が起こって進行する病気です。そのため、すぐに改善を行わなければ命に危険が及んでしまうことになります。

 

悪性高血圧は、高血圧緊急症とも呼ばれています。悪性高血圧の原因は、生活習慣などで高血圧が悪化してしまうことやホルモンを分泌する臓器に腫瘍ができることなどで一気に血圧が上がることなどがあります。

悪性高血圧症の原因は生活習慣などで高血圧が悪化してしまうこと

悪性高血圧症の原因は、生活習慣などで高血圧が悪化してしまうことやホルモンを分泌する臓器に腫瘍ができることなどで一気に血圧が上がることなどです。

 

高血圧の症状のコントロールが不十分で高血圧が悪化すると、高血圧症状が体の許容量以上に進んでしまったことで、悪性高血圧症を引き起こすのです。

 

原因となることのある病気は、慢性腎不全や腎血管性高血圧症などの腎臓の病気や褐色細胞腫やクッシング症候群のような内分泌系の病気があげられます。

悪性高血圧の原因とメカニズム

1. 基礎となる原因

悪性高血圧は、その名前にもかかわらず「悪性」つまりがんとは関係ありません。この病態は、血圧の異常な上昇によって血管に急激なダメージが生じる状態を指します。その原因としては、以下のような要因が挙げられます。

 

基礎的な病気:腎臓の病気(例:急性腎炎、腎臓の動脈硬化)、血管の炎症や結石、腎動脈狭窄など、腎臓に関連する病気が悪性高血圧の主要な原因となることが多い。

 

薬物: 一部の薬物や物質、特に非ステロイド性抗炎症薬、コカイン、アンフェタミン、一部のハーブサプリメントなどが血圧を急激に上昇させる可能性がある。

 

内分泌の病気: アルドステロンの過剰産生や甲状腺機能亢進、副腎腫瘍など、ホルモンの異常が関与する疾患も悪性高血圧の原因となることがある。

 

2. メカニズムの理解

高血圧が慢性的に持続すると、心臓、腎臓、眼底、脳などの臓器に障害を引き起こす可能性があります。悪性高血圧の場合、これらの障害が急速に進行するため、適切な改善が迅速に行われないと、生命を脅かすこともある。

 

血圧が急激に上昇すると、小血管にダメージが生じ、これがさらなる血圧上昇を引き起こします。これは悪循環となり、血圧を正常化するための体の反応が逆に血圧を上昇させるという現象が生じます。具体的には、腎臓が損傷を受けると、ナトリウムと水の再吸収が亢進し、これが血量の増加と血圧の上昇を引き起こします。また、腎臓から放出されるホルモンが血管を収縮させ、さらに血圧を上昇させることも知られています。

 

3. 他のリスク要因

生活習慣、遺伝、年齢、性別、人種など、多くの要因が高血圧の発症リスクと関連しています。これらのリスク要因が組み合わさることで、悪性高血圧のリスクが高まることが考えられます。

悪性高血圧症の症状は、異常なほどに血圧が上がること

悪性高血圧症の症状は、異常なほどに血圧が上がることです。上の血圧が180mmHg、下の血圧が120mmHg以上まで上昇します。

 

悪性高血圧症では、脳、心臓、腎臓、大動脈などに大きなダメージが及びます。高血圧脳症や大動脈解離、心不全、心筋梗塞、不安定狭心症などの病気が悪くなったり進行したりします。

 

進行性の病気のため、放っておくと命に関わります。

悪性高血圧は高血圧の中でも非常に重篤な形態を持つ病気であり、臓器に対する急速な障害が発生することが特徴です。

 

頭痛: 頭痛は悪性高血圧の典型的な初期症状の一つです。これは、脳内の血圧が急激に上昇することによって脳の血管に過度なストレスがかかるためです。特に、朝に起きるときや活動を始めたときに強い頭痛を感じることが多いです。

 

視覚障害: 悪性高血圧は眼底にも影響を及ぼすことがあります。これにより、一時的な視界のぼやけや二重視、視野欠損などの視覚障害が生じることがあります。

 

息切れや胸の痛み: 高血圧によって心臓に過度な負担がかかると、心筋の酸素供給が追いつかなくなり、息切れや胸の痛みが生じることがあります。

 

吐き気や嘔吐: 脳の圧迫や脳浮腫によって、吐き気や嘔吐が生じることがあります。

 

意識の混濁: 悪性高血圧の進行とともに、患者は混乱や意識の混濁、意識喪失を起こすことがあります。

 

腎臓の障害: 腎臓は血圧調節の中心的な役割を果たしていますが、悪性高血圧は腎臓にダメージを及ぼす可能性があります。この結果、尿量の減少、腎機能の低下、蛋白尿や血尿などの症状が生じることがあります。

 

腎臓の機能低下に伴う浮腫: 腎臓の障害が進行すると、体の水分と塩分のバランスが乱れ、足や顔の浮腫が生じることがあります。

 

高血圧性心筋症: 悪性高血圧によって心臓に持続的な負担がかかると、心臓の筋肉が肥大する可能性があります。これにより、心臓の機能が低下し、さまざまな心臓疾患のリスクが高まります。

 

神経系の障害: 高血圧による脳のダメージは、神経系の障害や神経伝達の異常を引き起こすことがあります。これにより、しびれや痺れ、筋肉の弱さ、歩行障害などの神経系の症状が生じることがあります。

悪性高血圧の改善方法は、降圧薬を使うこと

悪性高血圧の改善方法は、降圧薬を使うことです。改善には原則入院をすることが必要です。

 

腫瘍ができていることが原因で悪性高血圧を発症している場合は、手術によって腫瘍を取り除くことが必要です。

悪性高血圧は、高血圧の中でも、急激な進行と重篤な症状があることで知られています。悪性高血圧の改善方法について説明します。

 

1. 薬物

 

悪性高血圧の治療の主な方法は薬物です。

 

利尿薬: キレート剤やループ利尿薬がよく使用されます。これは、体内の余分な塩分と水分を排泄することで、血圧を下げるのに役立ちます。

 

ACE阻害薬およびARB: これらは、血圧を上げることが知られている物質の働きを阻害またはブロックします。

 

カルシウムチャネルブロッカー: これらは心臓と血管の筋肉をリラックスさせ、血圧を下げます。

 

β遮断薬: 心拍数を減少させ、心臓のポンピング力を減少させることで、血圧を下げます。

 

2. 生活習慣の改善

 

食事の変更: 塩分の摂取を減少させること、DASHダイエットのような食事療法を取り入れることで、血圧の管理が助けられます。

 

適度な運動: 定期的な運動は、心臓の健康を維持し、血圧を下げるのに役立ちます。

 

体重管理: 適切な体重を維持することは、高血圧リスクを低減させる鍵です。

 

禁煙: タバコは血圧を上げる原因となるため、禁煙は必須です。

 

3. 腎動脈ステントや手術

 

重度の腎障害や腎動脈狭窄の場合、腎動脈の手術やステントの挿入が選択されることがあります。これは、腎臓への血流を改善し、高血圧の原因となる可能性のある問題を解決することを目的としています。

悪性高血圧の主な改善方法は薬物ですが、一部では手術が必要になる場合もあります。手術を行う場合の主な方法と目的は以下の通りです。

 

腎動脈ステント留置:腎動脈狭窄症という状態は、腎動脈(腎臓に血液を供給する動脈)が狭くなることで、腎臓が十分な血液供給を受けられないことが原因となって高血圧を引き起こすことがあります。この状態の場合、腎動脈にステントを留置して血流を改善する手術が行われることがあります。

 

交感神経切除術:交感神経は高血圧の維持に関与していることが知られています。この神経の一部を切除することで、高血圧を改善することが期待されます。ただし、この手術は高血圧の改善としては一般的ではありません。

 

腎神経除去術(腎交感神経アブレーション):これは、腎臓に流れる交感神経を遮断することで高血圧の改善を試みる方法です。カテーテルを使用して、腎臓までアプローチし、ラジオ波エネルギーを使用して交感神経を焼き切る手術です。一部で有効とされていますが、すべての人に適しているわけではありません。

 

手術の効果としては、これらの手術が成功することで高血圧が改善され、高血圧による合併症のリスクが減少することが期待されることです。しかし、手術にはリスクが伴うため、体の状態や合併症のリスクを十分に考慮した上で、医師と相談することが大事です。

悪性高血圧を防ぐために

悪性高血圧を防ぐために1番大事なことは、正常な状態に血圧を保つことが大事です。生活習慣が乱れることによっても高血圧が起こることもあるため、生活習慣を改めて見直すことも大事です。

 

高血圧になる原因としては、食塩の過剰摂取や運動不足、飲酒、喫煙や肥満などが挙げられます。このようなことをできるだけ避けるように心がけることをお勧めします。

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