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公開日:2021年 10月 1日
更新日:2025年 10月 8日
本日はグッドパスチャー症候群について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
グッドパスチャー症候群の原因は、コラーゲンというタンパク質に対する自己抗体が作られることです。自己抗体が作られる要因についての詳しいメカニズムや原因は今のところわかっていません。
インフルエンザなどの感染症などがきっかけになって自己抗体が作られることもありますが、自己抗体が作られるようになった原因が特定できないことも多いです。
攻撃の対象となるコラーゲンは、肺や腎臓で多くみられるため肺や腎臓の機能に障害が起きます。
グッドパスチャー症候群では、体内で 抗糸球体基底膜抗体が作られます。この抗体が標的にしているのは、腎臓の糸球体基底膜、肺の肺胞基底膜です。特に、基底膜の主要成分である IV型コラーゲンのα3鎖 が自己抗原となり、免疫攻撃の標的になります。
この病気は自己免疫反応によって肺と腎臓が破壊される病気なのです。
原因は単一ではなく、遺伝的素因と環境要因が重なることで発症すると考えられています。HLA-DR15などの特定のHLA型を持つ人は発症リスクが高いです。免疫の自己寛容が崩れやすい体質は、喫煙や有機溶剤や粉塵、ウイルス感染、放射線や化学物質の暴露、一部の薬剤などです。
これらによって基底膜の構造が傷つき、本来免疫の標的にならない部分が免疫系に認識されてしまうと、自己抗体が産生されると考えられています。
グッドパスチャー症候群の主な症状は肺と腎臓の機能障害です。初期の段階では、全身の倦怠感や吐き気、嘔吐などの症状が現れることが多く、その後肺と腎臓に関係したいろいろな症状が現れます。
肺に機能障害が起こることによって現れる症状は、咳や血痰、呼吸困難などです。腎臓に機能障害が現れると、全身が浮腫んだり、血尿やタンパク尿がでたり、高血圧が起こったりします。
腎臓に関係して現れる症状は呼吸器の症状が現れた後に現れることが多いです。腎機能障害が進むと腎不全になることもあります。
・腎臓の症状
最も多くみられる症状であり、病気の進行も腎障害が中心になるケースが多いです。血尿や蛋白尿、むくみ、尿量の減少、高血圧、倦怠感やだるさ、貧血などです。糸球体の障害は急速に進行することがあり、短期間で急速進行性糸球体腎炎や腎不全に至ることもあります。
・肺の症状
抗GBM抗体は肺胞の基底膜も攻撃するため、肺にも強い炎症や出血が起こります。咳や喀血、息切れや呼吸困難、胸痛や発熱などが現れます。喫煙者では肺症状が強く出やすい傾向があります。
・全身症状
腎臓と肺の障害が進むにつれて、全身にさまざまな症状が現れます。洗われる症状は強い倦怠感や貧血、体重減少、発熱、動悸や息切れ、めまいや立ちくらみなどです。
グッドパスチャー症候群の改善方法は、ステロイドや免疫抑制剤などの薬です。薬を使うことで免疫学的な異常を抑えるのです。
自己抗体である抗基底膜抗体を血液の中から取り除くために血漿を交換して改善を行うこともあります。腎機能の障害が進み、元に戻ることが難しい状態になってしまった場合には透析や腎移植が必要になることもあります。
病状を一度コントロールすることができれば、再び発症することはあまりないと言われています。そのため、早めに適切な改善を始めることが大切です。
・血漿交換
グッドパスチャー症候群の改善の第一選択です。血液中にある 抗糸球体基底膜抗体を取り除き、肺出血や腎炎の進行を止めます。血漿交換を早期に行うことで、腎不全の進行を止める、または透析を回避できる可能性があります。
・免疫抑制
血漿交換だけでは抗体の産生源が残るため、免疫抑制薬を併用して抗体産生そのものを抑えます。主な薬は、メチルプレドニゾロン、シクロホスファミドです。
・腎不全、肺出血への対処方法
水分や塩分制限、血圧コントロール、電解質の管理を行います。腎機能が回復しない場合は人工透析の導入を行います。
改善と並行して、再発予防や症状悪化の予防が非常に重要です。禁煙の徹底や粉塵、有機溶剤など肺に刺激を与える環境の回避、感染症予防、適切な体調管理とストレスコントロールが必要です。
喫煙者では非喫煙者よりも肺出血の発症率や重症度が高く、再発リスクも増します。
グッドパスチャー症候群はきちんと改善を行うことで症状をコントロールすることができますが、重度の腎臓の機能障害がある場合の予後はあまり良くありません。
しかし、重度の腎臓の機能障害がある場合も免疫抑制薬を合わせて使うなど積極的に改善を行うことで人機能が改善することもあります。症状の進むスピードが早い場合や年齢が若い場合は医師と相談し、積極的に改善を行うことをお勧めします。