公開日:2023年 2月 9日
更新日:2024年 1月11日
本日は下肢長不等について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
下肢長不等の原因は、下肢の過剰な成長や成長障害、形成不全などです。
原因は、大きく先天性と後天性に分けることができ、先天性の場合は生まれた時から下肢の形成不全がはっきりしており、後天性の場合は成長するとともに足の長さの差が明らかとなります。
足の長さが長くなる場合は、血管腫やレックリングハウゼン病などの病気が原因で血流が促進されすぎてしまい、過剰に成長することが原因の一つです。
生まれつき片方の下肢が大きく長くなる片側肥大症という病気もあります。片側肥大症の原因はわかっていません。
足の長さが短くなる場合は、生まれつき脛骨欠損や腓骨欠損、脛骨弯曲症などがあることが原因であったり、乳幼児期の化膿性股関節炎や膝関節炎が原因で二次的に成長障害や変形が起きることが原因であったりします。
人工関節や自骨の手術を行った後に差が現れることもあります。
下肢長不等は、片方の脚がもう一方の脚よりも長いまたは短い状態を指します。この状態にはさまざまな原因があり、以下に主なものを挙げます。
先天的な原因:生まれつき片方の脚がもう一方の脚より短い、または長い場合があります。これは、骨の成長に影響を与える遺伝的要因や胎児期の発達障害によることがあります。
成長期の骨の障害:大腿骨頭すべり症、骨の感染症、骨肉腫などの成長期に発生する骨の病気や障害が原因で、片方の脚の成長が阻害されることがあります。
外傷や手術:骨折や重度の外傷、外科手術により、骨の成長が不均等になることがあります。
脊椎の異常:脊椎側弯症や他の脊椎の変形が、下肢長不等を引き起こすことがあります。
感染症や炎症:子供の脚の骨に影響を与える感染症や炎症が、片方の脚の成長を妨げることがあります。
神経筋骨格の障害:多発性関節炎や小児麻痺などの神経筋骨格系の病気が、下肢の成長に影響を及ぼすことがあります。
下肢長不等の程度は軽度から重度までさまざまで、場合によっては脚の痛み、歩行障害、姿勢の問題などを引き起こすことがあります。
下肢長不等の症状は、片方の下肢がもう片方の下肢より長くなったり短くなったりすることです。
成長が止まった時に、下肢の長さの差が3cm以内の場合、日常生活でも斗としゅ樹に問題は起こりません。しかし、下肢の長さの差が3cm以上の場合は、骨盤を傾けたりつま先立ちをして足りない分をあわせようとするため、腰の痛みや膝の痛み、足の痛みが現れることがあります。
また、下肢の長さの差があることによって歩くときに足をひきずるような歩き方にをするようになることもあります。
下肢長不等は、片方の脚がもう一方の脚より長いまたは短い状態を指し、以下のような症状が現れることがあります。
歩行の異常:脚の長さが異なるため、歩き方が不均等になり、びっこを引くような歩行やリズムの乱れが生じることがあります。
姿勢の問題:下肢の長さが異なることで、体のバランスが崩れ、姿勢に問題が生じることがあります。
腰痛や背痛:下肢長不等が原因で、腰や背中への不均衡な負荷がかかり、痛みを引き起こすことがあります。
骨盤の傾き:片方の脚が短い場合、骨盤が傾くことがあります。
関節の痛み:膝や股関節などの関節に痛みが生じることがあります。
筋肉の緊張:片方の脚に過度の負荷がかかることで、筋肉の緊張や筋肉痛が生じることがあります。
足の疲れ:下肢長不等により、片方の足に過度のストレスがかかり、疲れやすくなることがあります。
下肢長不等の症状は、不等の程度や個人の身体的な条件によって異なります。軽度の場合は症状がほとんどないこともありますが、重度の場合は日常生活に影響を及ぼすことがあります。
下肢長不等の改善方法は、片方の下肢が長いか短いかによって違います。
片方の下肢が長い場合、骨端線で骨が成長しないように固定する方法を行います。最近多い方法は、8プレートという金属のプレートを使って固定する方法です。
骨端線で骨が成長しないように固定する方法は成長が終わると行うことができないため、中学生になるより前に行うことが大事です。
片方の下肢が短い場合は、骨延長を行うこともあります。ただし骨延長には時間がかかる、関節が固くなるなどの欠点もあります。
下肢長不等の改善方法は、不等の程度や原因、年齢、健康状態などに基づいて異なります。以下に、下肢長不等の改善方法を紹介します。
靴底の調整:軽度から中等度の下肢長不等の場合、靴底にリフトを追加することで、脚の長さを補正します。
矯正装具:矯正インソールやブレースなどの装具を使用して、脚の長さを調整し、歩行や姿勢のバランスを改善します。
物理的な方法:専門家による指導のもと、筋力トレーニング、ストレッチ、姿勢矯正のエクササイズが行われます。
外科手術:重度の下肢長不等の場合、または他の方法で改善が見られない場合には、外科手術が検討されることがあります。手術には、脚の長さを伸ばすための骨延長術、短い脚の成長を遅らせるための成長板手術、骨を切断して長さを調整する骨切り術などがあります。
痛みの管理:必要に応じて、痛みや炎症を軽減するための薬での改善が行われることがあります。
下肢長不等の改善には、個々の状況に応じたアプローチが必要です。改善の計画は、不等の程度、原因、年齢、活動レベルなどに基づいて立てられます。
下肢長不等の改善において、薬は主に痛みや炎症の管理に用いられます。具体的な薬物とその効果は以下の通りです。
・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
効果: 痛みと炎症を和らげます。
例: イブプロフェン、ナプロキセンなど。
注意点: 長期使用は胃腸障害や腎機能障害などの副作用を引き起こす可能性があるため、用法用量を守ることが重要です。
・鎮痛剤
効果: 軽度から中等度の痛みを和らげます。
例: アセトアミノフェン(パラセタモール)など。
注意点: アセトアミノフェンは肝臓に影響を与える可能性があるため、過剰摂取に注意が必要です。
これらの薬剤は、下肢長不等に伴う痛みや炎症を管理するための対処方法として使用されます。薬は、物理的な方法、装具の使用、手術などの他の改善法を補完する役割を果たします。
下肢の長さが違うと、見た目の問題も現れますが、腰の痛みや歩行障害など機能障害にもつながります。
下肢の長さが違うことが将来的に、近くにある関節に変形性関節症性の変化を引き起こす可能性も高いとされています。そのため、変形の矯正を行うことは大事なのです。
・殷門
・委中
・膺窓
殷門の殷は真ん中という意味があり、門は出入りするところという意味があります。
殷門は、坐骨神経痛や足の痛みに有効なツボのため、下肢長不等で起こる痛みに効果を発揮することが考えられます。
委中は、腰痛を和らげる効果があります。そのため、下肢長不等で起こる腰の痛みに効果が期待できます。
また、委中は、むくみの解消にも効果的で、ツボを刺激した後は足が軽くなったと感じられることが期待できます。
膺窓は、咳や喘息、胸脇膨脹痛、乳腺炎、肋間神経痛などに効果を発揮するツボです。肩こりや猫背を改善させるためにも有効です。
姿勢を良くするために役立つツボのため、下肢長不等で起こる姿勢の問題にも役立つことが期待できます。
殷門は、大腿部の後面にあるツボです。太ももとお尻の間にできるシワと膝裏のシワの間にあります。
押す時には、強く刺激すると痛みが増すことがあるため、軽く持続的に押すことが大事です。
委中は、膝の裏側のしわの中央にあるツボです。
押すときは、座った姿勢で両手で膝を抱えた状態になり、両手の親指を使って押しましょう。
膺窓は、胸部の3番目の肋骨の間隙で、胸骨の正中線から指幅4本分と親指の幅1本分で、乳頭線上にあります。
ツボを押した時に痛い場合は、無理して押さずに指の腹で円を描くようにゆっくりマッサージをすることをお勧めします。
11時から21時
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