公開日:2021年 9月23日
更新日:2024年 11月20日
本日は騒音性難聴について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
騒音性難聴の原因は、長い時間大きな音を聞くことです。特にイヤホンやヘッドホンを使って大音量で音楽を聴き続けていることが原因で騒音性難聴が起こることが多いです。他にもコンサートやフェスが原因で発症します。
他にも、仕事などで爆竹や花火などの爆発音を近くで聞くというような生活をしていることが原因となることもあります。
耳の奥には内耳という器官があり、内耳にはかたつむりのようにくだを巻いた蝸牛という器官があります。この管の中にリンパ液と有毛細胞があります。
音が伝わって鼓膜が振動し、振動がリンパ液に伝わると感覚毛を持つ有毛細胞が動いて電気信号になり、聴神経を通じて脳に伝わります。大音量や騒音によって有毛細胞が傷つくと脳にうまく音が送れなくなります。
イヤホンやヘッドホンだけではなく、コンサート会場で大音量で音楽を楽しんだり、花火の爆発音を聞いたり、工場の機械音を聞く環境で過ごしていたり、工事現場の大きな音に晒され続けたりすると騒音性難聴が発症しやすいです。
1. 急激な大音量の露出
爆発音: 爆発物の爆発、銃声、花火などの急激な大音量の騒音がこのタイプの音響外傷の一般的な原因です。
工業的爆発: 工場や建設現場での大きな爆発音も含まれます。
2. 長期間の騒音露出
職業的露出: 騒音環境での仕事が原因となることがあります。
音楽: 音楽コンサートやクラブ、ヘッドフォンを通じた大音量の音楽の長時間の聴取が原因となることがあります。
レジャー活動: オートバイの運転、射撃スポーツ、一部の楽器の演奏など、高音量が伴うレジャー活動も含まれます。
3. その他の原因
家庭用電化製品: 芝刈り機、電動工具などの家庭用機器からの騒音も音響外傷の原因になり得ます。
特定の薬剤との相互作用: 一部の薬剤は耳に対して耳毒性を持ち、騒音の影響を増加させる可能性があります。
騒音性難聴の症状は、耳鳴りや聞こえの低下、耳の痛みやめまい、耳のつまり感です。症状は両耳に起こるとは限りません。ライブでスピーカーの側で音を聞いているととスピーカーに近い方だけ症状が出ることもあります。
初期症状は耳が塞がっているような耳塞感とキーンという耳鳴りです。場合によっては、耳の詰まり感だけが起こるということもあります。聞こえが悪くなったという自覚がなくても、右と左で聞こえ方が違ったり音が二重に聞こえたりする場合は騒音性難聴の可能性があります。
片方が悪くなるとそれを補うためなかなか気付きにくいです。高音から聞こえにくくなり、症状に気がつかないうちにどんどん進行し、だんだん低音も聞こえにくくなり最終的に会話にも支障が出ます。
時間がたつことでおさまってくることもありますが、耳鳴りや耳の聞こえの低下がずっと続きます。
大きい音を聞いた後に一時的に耳を休める方法もありますが、当院では基本的に早期発見早期改善をお勧めしています。
聴力低下:一時的な場合も長く続く場合もあります。特に高周波数の聴力が損なわれやすいです。
耳鳴り: 耳鳴りは音響外傷の典型的な症状で、耳の中や頭の中で鳴るような感覚。ピーピー、サイレン、ブザーなどの音として感じることが一般的です。
聴覚過敏: 通常の音が異常に大きく聞こえる状態で、通常の音量が不快または痛みを伴うように感じられます。
耳の圧迫感: 耳の中で圧迫感や満杯感を感じます。
平衡感覚の問題: 稀に、音響外傷が平衡感覚に影響を及ぼすことがあり、めまいやバランスの問題を引き起こすことがあります。
騒音性難聴の改善方法は、ステロイドや血液の循環をよくする血管拡張剤や血液凝固阻害剤です。神経を回復するビタミン剤も使います。
騒音性難聴は耳からくる耳鳴りに該当するため、傷ついた有毛細胞の回復、内耳の血流アップが改善のメインになります。
重症の場合は静かな環境で1週間入院する人もいます。1度傷ついた有毛細胞は再生しないため予防することが重要です。騒がしい環境で長時間過ごす人は耳栓がおすすめです。音を聞くときは周囲の騒音を消すノイズキャンセリング機能を持つイヤホンを選んで欲しいです。
Who世界保健機構では2019年、スマートフォンで大音量の音楽を聴くことが影響し、世界の若者2人に1人が騒音性難聴に苦しむリスクがあると発表しました。
大人の場合は走行中の電車の騒音レベルに当たる80dbの音を聞く機会を1週間に40時間以内に収めることが求められます。
1. 休息と静養
騒音から離れて静かな環境での休息が最も重要です。これにより耳が回復する可能性があります。
2. 聴力の評価
耳鼻咽喉科医による聴力損失の程度が評価されます。
3. ステロイド
急性期の音響外傷では、内服または局所的なステロイドが聴力回復を助ける可能性があります。
4. 聴覚補助装置
恒久的な聴力損失がある場合、補聴器の使用が検討されます。
5. 耳鳴りの管理
耳鳴りがある場合、リラクゼーション技法などの方法を行うこともあります。
6. 保護措置
今後の聴力損失を防ぐために、耳栓やイヤーマフなどの使用や騒音環境の管理が重要です。
7. カウンセリングとサポート
聴力損失に伴うストレスや不安に対処するための心理的サポートやカウンセリングが有効です。
1. ステロイド
名前: プレドニゾン、デキサメタゾンなど
説明: ステロイドは強力な抗炎症作用を持ち、音響外傷による内耳の炎症を減少させることができます。これにより、聴力の回復を助ける可能性があります。通常は短期間使用され、口から摂取するか、場合によっては局所的に投与されます。
2. 血流改善薬
名前: ペンタキシフィリン(トレンタール)など
説明: 内耳への血流を改善し、酸素と栄養素の供給を促進することで、耳の回復を助ける可能性があります。
3. 抗酸化剤
名前: ビタミンC、ビタミンE、グルタチオンなど
説明: 抗酸化剤は、音響外傷による酸化ストレスを軽減し、細胞損傷の修復を助ける可能性があります。
4. 耳鳴りの改善薬
名前: ガバペンチン(ノイロンチン)、アミトリプチリン(エラベル)など
説明: 耳鳴りの症状を管理するために、特定の種類の抗うつ薬や抗てんかん薬が使用されることがあります。
騒音性難聴を防ぐためには大きい音を聞かないのが大前提です。
ヘッドホンやイヤホンは、直接耳に音が入ってくるため音の周波数が弱まることなく、高いまま耳に伝わり、内耳がダメージを受けることになります。長い時間や大音量での使用は避けることが大切です。ヘッドホンやイヤホンを使うときは、1時間聞いたらはずして少し耳を休ませることやつけたまま会話ができるくらいの音の大きさにしておくことをお勧めします。
そしてビタミンB12をとって神経の再生を促しましょう。有毛細胞は一旦壊れると再生しないと言われていますが、経験上人によって再生することもあります。有毛細胞が再生したのか耳の機能が戻ったのかの判断はしにくいですが、騒音性難聴で聴覚が戻らないと言われた人が改善するケースもあるため諦めないで欲しいです。
当院では鍼で耳の血流をどんどんアップさせて改善します。若ければ若いほどリカバリーは可能です。