面疔の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2023年  3月 1日

更新日:2024年  2月 4日

本日は面疔について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 面疔とは
  • 面疔の原因
  • 面疔の症状
  • 面疔の改善方法
  • 面疔のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

口囲皮膚炎は、口の周りやあごにできるでこぼこした赤い発疹

めんちょうは、毛嚢炎の中でも鼻や口元などの顔の中心に赤く腫れたできものができることです。めんちょうは、おできと呼ばれることもあります。

 

めんちょうは、強い赤みと明らかな痛みや熱感があります。ニキビはアクネ菌の感染が原因でできますが、めんちょうは黄色ブドウ球菌によって炎症が起きることが原因でできるものです。

 

多くの場合は、約1週間で自然に改善しますが、強い痛みがある場合は皮膚科に行くことをお勧めします。

めんちょうの原因は、黄色ブドウ球菌という細菌

面疔の原因は、黄色ブドウ球菌という細菌です。黄色ブドウ球菌は、脳にいってしまうと脳炎や脳髄炎につながります。

 

黄色ブドウ球菌は、毛穴や汗腺などに感染すると、毛嚢炎が起こります。めんちょうは毛嚢炎の中で鼻や口元にできるものをいいます。

 

めんちょうはニキビを潰すことからも起こります。ニキビだと思っていた赤いできものが急に硬くなったり腫れてきたら注意しましょう。なかなか症状が改善せず痛みが続く場合は、めんちょうになっているかもしれません。

面疔の主な原因について詳しく説明します。

 

プロピオニバクテリウム・アクネス菌: 面疔の最も一般的な原因は、プロピオニバクテリウム・アクネス菌(Propionibacterium acnes)と呼ばれる細菌です。これらの細菌は、皮脂腺の周りに存在し、皮脂の分解と炎症を引き起こすことがあります。この細菌が毛穴に感染することで、面疔の症状が発生します。

 

毛穴の詰まり: 面疔は、毛穴の詰まりや閉塞が原因で発生することがあります。過剰な皮脂や角質細胞の蓄積、化粧品や皮膚ケア製品の残留物などが毛穴を詰まらせ、プロピオニバクテリウム・アクネス菌の増殖を促します。この詰まりが炎症を引き起こし、面疔の発症につながります。

 

ホルモンバランスの変化: ホルモンバランスの変化も面疔の原因として関与しています。思春期や妊娠、月経周期の変動など、ホルモンレベルの変化によって皮脂腺の活性が増加し、毛穴の詰まりが起こりやすくなります。特に、男性ホルモンの増加が面疔の発症に関連していると考えられています。

 

炎症反応: 面疔は、皮膚の炎症反応によっても引き起こされます。プロピオニバクテリウム・アクネス菌の感染により、免疫系が炎症反応を引き起こし、赤みや腫れ、膿疱の形成などの症状が現れます。炎症反応の過剰な活性化が面疔の症状を悪化させる要因となることがあります。

 

遺伝的要因: 面疔は遺伝的な要因も関与している可能性があります。家族歴がある人々は、面疔を発症するリスクが高いと考えられています。遺伝的な要素は、皮脂の過剰な産生や炎症反応に関与し、面疔の発症に影響を与えることがあります。

 

外的刺激: 外的な刺激も面疔の原因となることがあります。摩擦や圧力による皮膚の刺激、化粧品や皮膚ケア製品の刺激成分、紫外線の曝露などが症状の悪化を引き起こす可能性があります。

 

これらが面疔の主な原因ですが、個人によってその感受性や症状の重症度は異なる場合があります。

めんちょうの症状は、赤く腫れて膿がたまり明らかな痛みが現れる

めんちょうの症状は、赤く腫れて膿がたまり明らかな痛みが現れることです。そのため中心がじゅくじゅくしていることも多いです。初めの段階では、赤い発疹が現れます。その後、腫れや痛みが起き、周りも赤くなったり発熱したりします。

 

炎症を起こして赤くなっているとニキビと間違えられることもあります。

面疔は、皮膚の感染症であり、顔の中心部に発生することが一般的です。以下では、面疔の主な症状について詳しく説明します。

 

発疹: 面疔の典型的な症状の一つは、顔の中心部に発疹が現れることです。発疹は、小さな赤い隆起や丘疹として現れ、一部の場合には融合して大きな塊となることもあります。発疹は通常、頬、鼻、額などの顔の中心部に集中します。

 

膿疱の形成: 面疔では、膿疱またはにきびのような症状が見られることがあります。これらの膿疱は、感染した毛穴内で膿が溜まり、赤く腫れ上がった頭を持つことが特徴です。膿疱は通常、発疹の中心部に形成されます。

 

発赤: 面疔による皮膚の症状の一つは、発赤です。感染が進行すると、皮膚が赤くなり、炎症が引き起こされます。発赤は、顔の中心部、特に頬や鼻の周囲に広がることがよくあります。

 

皮膚の腫れ: 面疔では、感染と炎症によって皮膚が腫れることがあります。特に発疹や膿疱の周囲で腫れが目立ちます。この腫れは、炎症反応によるものであり、皮膚の厚みや形状の変化を引き起こすことがあります。

 

痛みやかゆみ: 面疔では、痛みやかゆみを経験することがあります。感染と炎症が進むと、皮膚が敏感になり、かゆみや痛みを引き起こすことがあります。掻きむしることで症状が悪化する可能性があるため、かゆみに対しては注意が必要です。

 

毛穴の詰まりと黒ずみ: 面疔では、毛穴の詰まりと黒ずみも見られることがあります。感染と炎症によって、皮脂や角質細胞が毛穴を詰まらせ、黒ずみや粉瘤の形成につながります。

 

炎症の拡大: 面疔は、感染が進行すると炎症が広がります。炎症は周囲の組織にも影響を与え、顔の広い範囲に赤みや腫れを引き起こすことがあります。

 

これらが面疔の主な症状ですが、個人によって症状や重症度は異なる場合があります。

 

感染部位の悪化: 面疔の症状が進行すると、感染部位が悪化することがあります。膿疱が破裂したり、感染が広がったりすると、症状が重くなります。悪化した状態では、患部が痛み、化膿し、腫れが増してきます。

 

自己意識や心理的な影響: 面疔の症状が目立つ場合、患者さんの自己意識に影響を与えることがあります。顔の中心部に症状があるため、外見的な問題としての悩みや自己評価の低下、心理的なストレスを引き起こすことがあります。

 

慢性化と再発: 一部では、面疔が慢性化し、反復的な再発を繰り返すことがあります。再発は個人によって異なりますが、トリガー要因によって引き起こされることが多いです。

 

面疔の症状は、個人によって異なる場合があります。症状の程度や進行性は個体差や感受性、改善の適応によっても異なります。

めんちょうの改善方法は、抗生物質の飲み薬や塗り薬などを使う

めんちょうの改善方法は、抗生物質の飲み薬や塗り薬などを使うことです。薬を使うことで、原因となる細菌に対して対処するのです。

 

市販の塗り薬には、ステロイド成分無配合の抗生物質とステロイド成分が入った抗生物質があります。

 

ステロイド成分は、炎症をおさえる効果があります。そのため、赤みや腫れなどの症状が強い場合はステロイド成分が入った抗生物質を選ぶことをお勧めします。

 

めんちょうや約1週間で自然に改善することが多いです。ただし、なかなか改善しない場合や症状が強い場合は病院に行きましょう。

面疔の改善方法は、症状の重症度や個人の状況によって異なります。

 

適切なスキンケア:面疔の改善には、適切なスキンケアが不可欠です。洗顔には、刺激の少ない洗顔料を使用し、軽く洗顔します。また、過度な洗顔やこすることは避けるべきです。

 

毛穴の詰まりを予防するために、非刺激性の洗顔料やトナーや化粧水を使用します。ただし、肌に合わない場合や症状を悪化させる場合は、使用を中止する必要があります。

 

保湿剤は、皮膚の乾燥を防ぎ、炎症を緩和するために重要です。適切な保湿剤を使用し、皮膚の水分バランスを保つことが重要です。

 

抗生物質の使用:面疔の改善には、抗生物質が一般的に使用されます。抗生物質は、感染を引き起こしている細菌を抑制し、炎症を軽減する効果があります。抗生物質の処方は、症状の程度や感染の状態に基づいて行われます。

 

トピカルステロイド:炎症の軽減やかゆみの緩和のために、トピカルステロイド軟膏が処方される場合があります。これらの軟膏は、炎症を抑える効果がありますが、長期間の使用は避けるべきです。

 

レチノイド:レチノイドは、炎症を軽減する効果があり、毛穴の詰まりを改善するのに役立ちます。ただし、レチノイドは副作用を引き起こすことがあるため、医師の指導の下で使用する必要があります。

 

光線法:光線法は、一部に対して有効な方法です。特定の波長の光線を使用して皮膚を照射し、炎症を軽減することが目的です。光線法は、皮膚科医の指導の下で行われる必要があります。

 

ホルモンの調整:ホルモンバランスの調整は炎症を抑える効果があります。この方法はホルモンバランスの乱れが面疔の原因となっている場合に検討されることがあります。ただし、副作用のリスクと利益を考慮して判断する必要があります。

 

抗炎症食品の摂取:炎症を抑える効果のある抗炎症食品を摂取することも、面疔の症状の改善に役立つ場合があります。例えば、オメガ-3脂肪酸を豊富に含む魚やナッツ、緑黄色野菜、ビタミンCやビタミンEを含む果物などを積極的に摂取することが推奨されます。

 

トリガー要因の回避:面疔の発作を引き起こすトリガー要因は個人によって異なります。自身のトリガー要因を特定し、それらを避けることが重要です。一般的なトリガー要因にはストレス、紫外線曝露、特定の食品や化粧品の使用などが含まれます。

 

継続的なフォローアップ:面疔の改善には、継続的なフォローアップが必要です。医師と定期的に相談を行い、効果を評価し、必要に応じて計画を調整することが重要です。また、改善方法やスキンケアの効果や副作用についての情報を医師と共有し、適切なアドバイスやガイダンスを受けることが重要です。

 

心理的なサポート:面疔は、外見の変化や症状の悪化によって心理的なストレスを引き起こすことがあります。心理的なサポートやカウンセリングを受けることは、改善の一環として重要です。専門家の助けを借りて、心理的な健康と自己評価をサポートすることが目指されます。

 

自己管理と生活習慣の改善:面疔の改善においては、自己管理と生活習慣の改善も重要です。十分な睡眠を確保し、バランスの取れた食事を摂ることで免疫力を向上させます。また、喫煙や過度の飲酒を避け、ストレス管理や適切な運動も取り入れることが推奨されます。

 

手術処置:一部の重症な面疔の場合、手術処置が必要になることがあります。例えば、大きな膿疱や嚢胞を切開、排膿する場合や、瘢痕の改善のための手術が行われることがあります。手術処置は、専門医の判断と指導の下で行われます。

 

重要な点として、面疔の改善方法は個別の状況に応じて異なります。改善方法は、症状の重症度、炎症の程度、身体的な特徴、アレルギーの有無などを考慮して決定されるべきです。

めんちょうとニキビの違い

面疔とニキビの違いは、原因となる細菌とできる場所です。めんちょうは黄色ブドウ球菌が原因で発生しますが、ニキビはアクネ菌が原因で発生します。

 

できやすい場所は、めんちょうは顔の中心部で、ニキビは皮脂分泌の多い場所です。

 

ニキビを潰すことでめんちょうになることもあります。ニキビだと思っていたものが急に硬くなったり腫れたりしてきた場合は注意が必要です。

 

なかなか症状が改善しない場合や痛みが続く場合は、めんちょうである可能性もあります。

面疔に効果的なツボ

・合谷

巨髎

・養老

合谷

合谷は、肩こり、肌荒れ、ストレスなど色々な症状に効果を発揮するツボです。あらゆる肌トラブルに効果的であると言われています。そのため、面疔にも効果が期待できます。

 

肌荒れや吹き出物、顔の浮腫を解消するとされており、肌に何かトラブルがおきた時にオススメのツボです。

巨髎

巨髎の巨は大きいという意味で、巨髎の髎は陥没の意味を持っています。巨髎が頬骨の下にあるツボでへこみが大きいということがツボの名前の由来と言われています。

 

顔面痛や口眼歪斜、眼瞼痙攣、目の充血や痛み、鼻づまり、鼻血などに効果を発揮するツボです。肌を綺麗にするために役立つとも言われています。

養老

養老は、老いを養生するという意味を持つツボです。そのため、老眼や耳鳴り、関節の痛み、代謝の低下などの加齢による症状に効果を発揮するツボです。

 

美容面でもアンチエイジングにおすすめのツボで、肌に対しても効果を発揮します。

ツボの位置と押し方

合谷

合谷の場所は、手の甲を上にしたとき親指と人指し指の骨が交差する場所から人差し指へ向かって進んだ時にあるくぼみです。軽く手を開くと、骨のすぐ前がへこみます。そこがツボの場所です。

 

合谷は押すと痛いため、強く押しすぎないようにしましょう。

巨髎

巨髎は、瞳の中央からまっすぐ下に向かって線を書いた時、小鼻の横から結んだ線交わる場所にあります。

 

押すときは親指を使って押します。3秒~5秒かけてゆっくり押しましょう。

養老

養老は、手首の小指側にある突き出した骨の真ん中の方にあります。

 

押すときは、親指を使って軽い力で押しましょう。

面疔の改善例

Aは、30歳の男性で、顔の中心部に赤みと発疹があり、膿疱が形成されていると訴えました。病歴では、過去ににきびの既往歴があり、ストレスや日常生活の変化が影響することが多いと報告しています。以下に、彼への改善方法の一例を示します。

 

スキンケアとトリガー管理:刺激的な洗顔料やスキンケア製品の使用を避けるよう指導しました。刺激の少ない洗顔料と敏感肌向けの保湿剤の使用を推奨しました。

 

また、顔の摩擦や圧迫を避けるようアドバイスしました。指で顔を触ったり、爪でかきむしったりしないように注意することが重要です。

 

さらに、ストレスの管理についても話し合い、ストレスを軽減するための方法を提案しました。リラクゼーション法や適度な運動、良質な睡眠などが役立つ場合があります。

 

トピカル軟膏:抗生物質入りのトピカル軟膏を処方しました。この軟膏は、感染を抑え、炎症を軽減する効果があります。正しい使用方法と使用期間について説明しました。

 

レチノイドの検討:症状が重篤で、改善への反応が不十分な場合、レチノイドの使用を検討することがあります。レチノイドは、炎症を軽減し、毛穴の詰まりを改善する効果がありますが、副作用があるため、慎重に使用する必要があります。

 

フォローアップと調整:改善開始後、定期的なフォローアップを行いました。その際、症状の改善や副作用の有無を評価し、計画を調整しました。

 

必要に応じて、改善法の見直しや他の改善のオプションの検討を行いました。個人の状態に合わせて最適な改善方法を選択することが重要です。

 

この例は、面疔の改善における一般的なアプローチの一例です。ただし、個々には異なる状況や要件がありますので、皮膚科医の指導の下で適切な改善法を受けることが重要です。

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