公開日:2022年 6月10日
更新日:2022年 6月17日
本日は多発性のう胞腎について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
多発性のう胞腎は、のう胞が左右の腎臓にできる病気です。のう胞は、体液のたまった袋のことで、のう胞自体は悪性ではありません。しかし、年齢を重ねると少しずつ大きくなり数も増えていき、腎臓の機能の低下につながります。
多発性のう胞腎は遺伝性の病気です。遺伝の特徴によって2種類に分けられており、常染色体優性の場合常染色体優性多発性のう胞腎、常染色体劣性の場合常染色体劣性多発性のう胞腎と言われています。
多発性のう胞腎の多くは、成人になってから発症します。約半分の人は70歳までに腎不全になると言われています。のう胞は、腎臓だけではなく他の臓器にもできることがあります。
多発性のう胞腎の原因は、遺伝子の異常です。尿の吸収は、腎臓の中にある尿細管と呼ばれる管の太さを調節することで行っています。
この調節機能の役割をしている遺伝子はPKDです。常染色体優性多発性のう胞腎は、PKD遺伝子に何かの原因で異常が起き、突然変異を起こすこと調整機能の役割を果たすことができなくなり発症します。
PKD遺伝子はPKD1遺伝子とPKD2遺伝子に分かれており、PKD1遺伝子に異常が現れることが多いです。基本的にはPKD1遺伝子よりもPKD2遺伝子が原因になっているケースの方が症状が軽いといわれています。
常染色体劣性多発性のう胞腎は、PKHD1という遺伝子が変異することによって発症します。
多発性のう胞腎の症状は、初期段階ではあまり現れません。しかし、病気が進行すると腎臓や肝臓が大きくなります。そのため、血尿や腹痛、腰や背中の痛みなどの症状が現れるようになります。
他にも、腹部の張りや食欲不振、倦怠感、頭痛、息切れなども現れます。のう胞に細菌が感染すると、発熱が現れることもあります。また、多くの人に尿路結石が見られます。
多発性のう胞腎では、肝臓にものう胞ができたり、血圧が高くなったり、脳動脈瘤ができたりするというような合併症を発症することもあります。
今のところ、多発性のう胞腎の根本的な改善方法はありません。そのため、できるだけ腎臓の機能を低下させないようにすることを目的に改善に取り組みます。
薬では、トルバプタンという抗利尿ホルモンの作用をブロックしのう胞の発生や増大を助長する物質の活性を減らし、腎臓の機能を守る薬を使うことが多いです。他にも、血圧のコントロールをする降圧薬なども使われます。
さらに、水を積極的に飲むことも改善のために必要であると言われています。推奨されている1日の水の量は、2.5~4リットルです。
血圧の管理については、医師の指示に従って生活習慣を改善することが大事です。生活習慣の改善を行なってもなかなか良くならない場合は降圧薬を使って血圧の管理をします。
さらに食事管理も大事になります。塩分や脂肪分の取り過ぎには注意しましょう。
腎臓が腫れて大きくなると、腹部が圧迫されます。そのような状態になった場合は、手術を行うこともあります。
また、症状が進み、腎臓の機能が非常に悪い状態になると、上手に尿が出せなくなることもあります。その場合は、人工透析を行うこともあります。場合によっては、腎臓移植が行われることもあります。
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