バルトリン腺炎の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年 11月23日

更新日:2022年 12月 4日

本日はバルトリン腺炎について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • バルトリン腺炎とは
  • バルトリン腺炎の原因
  • バルトリン腺炎の症状
  • バルトリン腺炎の改善方法
  • バルトリン腺炎のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

バルトリン腺炎を発症するのは、主に性成熟期にある女性

バルトリン腺炎は、膣の入り口の後方にある組織であるバルトリン腺に細菌感染などが起こり、炎症が起きた状態のことです。バルトリン腺炎を発症するのは、主に性成熟期にある女性です。

 

バルトリン腺炎の原因は、バルトリン腺の細菌感染による炎症です。バルトリン腺は、左右一対をなすエンドウ豆ほどの大きさの分泌腺で、性交時などに膣を潤す潤滑液の役割を果たす粘液などを分泌しています。

バルトリン腺炎の原因は、バルトリン腺の細菌感染による炎症

バルトリン腺炎の原因は、バルトリン腺の細菌感染による炎症です。原因となる細菌は、常に陰部にいるブドウ球菌や連鎖球菌、大腸菌などの細菌や嫌気性菌、クラミジアや淋菌などがあります。

 

バルトリン腺の排泄管に感染が起きると、バルトリン腺の開口部の周りに炎症が起きます。感染によって排泄管の開口部分が塞がると、排泄管やバルトリン腺に分泌物が溜まりバルトリン腺嚢胞に感染するのです。

バルトリン腺炎は、女性の腟の入口近くに位置するバルトリン腺が感染したり、詰まったりして炎症を起こす状態です。バルトリン腺は、性交時の潤滑を助ける液体を分泌する小さな腺です。この腺の開口部が塞がれると、分泌物が蓄積し、腺が腫れて痛みを伴うことがあります。

 

細菌感染

 

多くの場合、バルトリン腺炎は細菌による感染が原因です。特に、性感染症が原因となることもあります。一般的に関連する細菌には、大腸菌、クラミジア、淋菌などがあります。

 

腺の塞がり

 

バルトリン腺の開口部が何らかの原因で塞がれると、分泌物が腺内に溜まり、嚢胞を形成します。この嚢胞が感染すると炎症が生じます。

 

外傷や手術

 

腟の入口周辺に受けた外傷や、過去の手術が原因でバルトリン腺が塞がれることもあります。

 

その他の微生物

 

細菌の他にも、真菌やウイルスがバルトリン腺炎の原因となることがありますが、これは比較的まれです。

 

バルトリン腺炎のリスクファクター

性的活動: 新しい性的パートナーとの性交渉や、複数の性的パートナーがいることがリスクを高めます。

 

過去にバルトリン腺の問題を抱えたことがある女性: 一度バルトリン腺炎を経験すると、再発する可能性があります。

 

特定の性感染症の存在: STIはバルトリン腺炎の重要なリスクファクターです。

 

バルトリン腺炎の症状は、赤みや熱、腫れ

バルトリン腺炎の症状は、バルトリン腺の排泄管の開口部の周りに赤みや熱、腫れが起きることです。

 

感染によってバルトリン腺膿瘍が起きることもあります。バルトリン腺膿瘍が起きると、腫れや痛みが強くなります。場合によっては、痛みや腫れによって性交渉や座位や歩行などが難しくなることもあります。

 

さらに膿の一部が流れ出すと、腫瘤部分から膿性の分泌物がみられることもあります。

 

多くの場合、バルトリン腺炎の発症は片側に見られます。

バルトリン腺炎は女性の腟の入口近くにあるバルトリン腺が感染したり、詰まったりして起こる炎症で、以下のような症状を引き起こすことがあります。

 

腫れや腫瘍の形成

 

腟の入口近く、大陰唇の内側に腫れや硬い塊ができる。感染が進行すると、膿を含んだ膿瘍に発展することもあります。

 

痛みや不快感

 

症状のある側の腫れにより、歩く、座る、性交時に痛みや不快感が生じます。

 

赤みや熱感

 

感染した腺周辺の皮膚が赤くなり、触ると熱を感じることがあります。

 

排尿時の痛み

 

腫れが尿道に圧力をかけることで、排尿時に痛みが生じることがあります。

 

発熱や悪寒

 

感染が全身に影響を及ぼすと、発熱や悪寒のような全身症状が現れることがあります。

 

膿の排出

 

膿瘍が自然に破裂すると、膿が排出され、一時的に症状が軽減することがありますが、これは感染が改善したわけではありません。

 

バルトリン腺の嚢胞自体は、感染していない場合、痛みを伴わないことがあります。しかし、感染が進行して膿瘍を形成すると、上記の症状が顕著になり、治療が必要になります。

バルトリン腺炎の改善方法は、症状の程度によって違う

バルトリン腺炎の改善方法は、症状の程度によって違います。バルトリン腺嚢胞が小さく症状がない場合は、経過観察を行います。

 

比較的炎症が軽く、症状が軽い場合は感染の原因になっている細菌に効果があると考えられている抗菌薬を使って改善を行います。外陰部を清潔な状態に保ち、消炎鎮痛薬を使うこともあります。

 

症状が激しい場合は、バルトリン腺膿瘍の穿刺や膿瘍の切開による排液や排膿が有効であると言われています。排液した後や排膿した後には抗菌薬を投与します。消炎鎮痛薬を使うこともあります。

バルトリン腺炎の改善方法は、症状の重さや感染の有無によって異なります。嚢胞が小さく、症状が少ない場合は積極的な改善を必要としないこともありますが、感染がある場合や膿瘍が形成されている場合は、以下のような方法が一般的に用いられます。

 

1. 抗生物質

感染の兆候がある場合、抗生物質が処方されます。しかし、嚢胞や膿瘍が抗生物質だけで治るわけではないため、他の方法と併用されることが多いです。

 

2. 暖湿布

腫れや痛みを和らげるために、バルトリン腺の領域に温かい湿布を当てることが推奨されます。これは、腺が自然に排液しやすくなるようにするためです。

 

3. 針吸引

膿瘍が大きく、痛みがひどい場合、医師は針を用いて膿を吸引することがあります。この処置は一時的な痛みの軽減にはなりますが、再発する可能性があります。

 

4. バルトリン腺カテーテル

膿瘍から膿を排出した後、再発を防ぐために小さなバルーンカテーテルを挿入して数週間放置することがあります。これにより、腺が正常に液体を排出できる新しい道が形成されます。

 

5. マルシュペーション術

膿瘍の内容物を排出した後、膿瘍の壁を切開して開放し、再発を防ぐために腺の開口部を広げる手術です。

 

6. 腺の切除

頻繁に再発する場合や他の治療法で症状が改善しない場合、バルトリン腺そのものを外科的に切除することがあります。この手術は通常、最後の選択肢とされます。

 

7. レーザー手術

一部の場合にレーザーを使用して腺を蒸散させる方法もありますが、これは比較的まれです。

 

バルトリン腺炎の改善方法は、状態や症状、リスクや利点を考慮して、医師が最適な方法を選択します。

バルトリン腺炎の改善に使用される薬は主に抗生物質です。これらの薬は感染を抑え、炎症を減少させることを目的としています。バルトリン腺炎が性感染症によって引き起こされる場合、特定の抗生物質が処方されることがあります。以下に、バルトリン腺炎の改善に一般的に用いられる抗生物質の例とその効果、副作用を紹介します。

 

1. メトロニダゾール 

効果: アナエローブ菌や特定の性感染症(例:トリコモナス症)に対して効果があります。

副作用: 吐き気、口の中の金属味、下痢、頭痛。アンタブス反応を引き起こす可能性があるためアルコールとの併用は避けるべきです。

 

2. ドキシサイクリン

効果: クラミジアや淋病など、多くの細菌に効果的です。

副作用: 日光過敏症、胃腸の不調、膣カンジダ症のリスク増加。

 

3. クリンダマイシン

効果: アナエローブ菌やグラム陽性菌に対して効果があります。

副作用: 腹痛、下痢。重度の場合はクロストリジウム・ディフィシル感染を引き起こすことがあります。膣カンジダ症。

 

4. アジスロマイシン

効果: クラミジア感染症に特に効果的で、広範囲の細菌に対して効果があります。

副作用: 胃腸の不調、下痢、一時的な味覚障害。

 

抗生物質の使用には、医師の指示に従うことが重要です。適切な薬剤、投与量、期間を守る必要があります。

 

抗生物質を服用する際は、副作用に注意し、異常を感じたら速やかに医師に相談してください。

 

抗生物質の乱用や不適切な使用は、薬剤耐性の発生リスクを高めるため、処方された薬以外の抗生物質は使用しないでください。

 

バルトリン腺炎の改善には、感染の原因となる細菌を特定し、適切な抗生物質を選択することが重要です。

膿がたまった状態のことをバルトリン腺膿瘍

膿がたまった状態のことをバルトリン腺膿瘍と呼びます。

 

バルトリン腺の開口部の炎症がおさまれば嚢胞は小さくなっていきます。しかし、繰り返し炎症を起こしたりそのほかの要因によって排泄管が閉鎖されりすると、バルトリン腺嚢胞が続くこともあります。

 

そのほかの要因とは、出産時に会陰切開や会陰裂傷の縫合を行うことなどです。

バルトリン腺炎に効果的なツボ

・三陰交

血海

・腎穴

三陰交

三陰交は、女性特有の症状に効果を発揮するツボです。更年期障害や生理痛、生理不順などに効果的です。子宮に関する病気がある場合にもオススメのツボです。

 

下痢や便秘など消化器系の不具合にも効果を発揮するツボです。

血海

血海は、女性特有の病気に対して効果的なツボです。子宮を温めるため、生理痛や生理不順にオススメです。

 

さらに、脂肪や老廃物の排出を助けてくれる効果があり、浮腫みにも効果を発揮します。

腎穴

腎穴は、ホルモンバランスを調整する働きがあるため、女性ホルモンに関する症状に対して効果を発揮します。

 

ホルモンバランスを整えてくれるため、美容面での効果も大きいツボで、抜け毛や白髪、シミなどに対しても効果的です。

ツボの位置と押し方

三陰交

三陰交は、足の内側にあるツボです。くるぶしの一番膨らんだ部分から指4本分上にあります。

 

押すときは、親指を使ってゆっくり押します。お灸などで温めることもオススメです。

血海

血海は、足の膝のお皿の上にあるツボです。内側の角から指3本分上がったところにあります。

 

押すときは、親指を使って押します。片手で押しにくい場合は、両手の親指を重ねて押しましょう。

腎穴

腎穴の場所は、手のひら側の小指の第1関節の真ん中にあるツボです。

 

 

 

押すときは、親指を使って押します。円を描くように強めに揉むこともオススメです。

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