公開日:2021年 8月23日
更新日:2025年 7月29日
本日は黄体機能不全について解説させていただきます。
☆本記事の内容
銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。
このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。
黄体機能不全の原因は詳しくは分かっていません。現在、黄体機能不全に関係していると考えられている要因は、神経内分泌の問題と卵巣の問題、子宮の問題です。
他にもストレスや肥満、痩せすぎや甲状腺機能の異常なども黄体機能不全の原因に関係しているといわれています。
・黄体そのものの機能低下
黄体は排卵後の卵胞から形成されます。黄体ホルモン産生にはLH刺激が必須です。排卵時の卵胞発育不良やLH分泌不足、黄体化に必要な血流不足や卵巣局所環境の不良などで黄体機能不全が起こります。
・視床下部‐下垂体‐卵巣の異常
ストレス、過度な運動、体重減少で視床下部機能が低下し、GnRH分泌不安定になると、LH・FSH分泌低下し黄体不全が起こります。不規則生活や過剰なダイエットもリスク因子です。
・高プロラクチン血症
プロラクチン過剰はLH分泌を抑制し、排卵後の黄体発育を阻害します。
・甲状腺機能異常
甲状腺ホルモン不足でTRH上昇しプロラクチンが上昇すると黄体不全が起こります。
・子宮内膜側の反応性異常
プロゲステロンは正常に分泌されても、子宮内膜の受容性が低い場合があります。
・月経周期に関わる症状
黄体機能不全では、排卵後に分泌されるプロゲステロンが不足するため、基礎体温の異常、月経異常などが起こります。
・妊娠、着床に関する症状
黄体ホルモンは子宮内膜をふかふかにして受精卵が着床しやすい環境を作るホルモンです。不足すると、妊娠に関する影響や妊娠成立後の影響が起こります。症状としては下腹部の張り感やチクチク痛、褐色のおりものや少量出血、高温期が維持できないなどがみられます。
・全身症状
生理前症状が重くなることがあったり、胸の張りが少なくなったり、イライラや不安が強くなったり冷えやすくなったり疲れやすくなったりします。長期的には自律神経の乱れや精神的不安定を伴うこともあります。
黄体機能不全は不妊症や習慣性流産の原因となることがあります。しかし、自然妊娠ができる人の中にも黄体機能不全の人はいます。
黄体機能不全がどこまで不妊症や習慣性流産と関係があり、原因となる可能性がどのくらいあるのかというような詳しいことについては、いまだに明らかになっておらず、議論され続けています。
・商曲
・衝門
・石関
商曲は、胃の痛みや胃下垂、腹痛、仙痛、腹膜炎、食欲不振などに効果的なツボです。他にも胆嚢炎や十二指腸潰瘍、肝機能障害など対しても効果を発揮すると言われています。
さらに、商曲は婦人科系の病気に対しても効果を発揮します。黄体機能不全は女性に現れる病気のため、刺激をすることで役立つことが期待できます。
衝門の衝は突進や衝撃という意味を持ち、衝門の門は経気が流注する門戸のことを意味しています。衝門はいくつかの経絡の経気が流注する要となるツボであることが名前の由来であると言われています。
衝門は特にのぼせに効果的であるとされており、婦人科系の症状に対して効果を発揮するツボなのです。
他にも冷えが原因で起こる腹痛を改善したり骨盤の周りの緊張を和らげたりする効果もあります。
石関は胃の痛みや腹痛などに効果的なツボです。石関は、不妊症などに対しても使われており、婦人科系の病気に対しての効果も期待できるツボです。
そのため、石関を刺激することで黄体機能不全に対しても効果が期待できます。
商曲は、臍の両側から横に1.5cm進み、そこから上に約6cm上がったところにあります。
押すときは、親指か人差し指と中指の腹を使います。ゆっくりともむようなイメージで押しましょう。
衝門の場所は足の付け根で、バストトップからまっすぐ下に下がったところにあります。動脈の拍動を感じる部分の外側が衝門のある場所です。
押すときは、小指の横腹を使います。付け根のラインに沿って上から下に指を擦るように降ろすことで刺激をすることができます。刺激を続けていると、太ももが温かくなることを感じることができるでしょう。
石関は、臍の両側に1.5cm進んだ場所から約9cm上に上がったところにあるツボです。
押すときは、力が強くなりすぎないように注意して、もむようなイメージで押しましょう。便秘の時にもおすすめのツボです。