角膜内皮障害の鍼灸【原因・定義・症状】

公開日:2022年 5月23日

更新日:2022年 6月17日

本日は角膜内皮障害について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 角膜内皮障害とは
  • 角膜内皮障害の原因
  • 角膜内皮障害の症状
  • 角膜内皮障害の改善方法
  • 角膜内皮障害のまとめ
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

角膜内皮障害は角膜内皮に傷がつき角膜にむくみや混濁が起きた状態

角膜内皮障害は、角膜内皮に傷がつき、角膜にむくみや混濁が起きた状態のことです。

 

角膜は眼球の表層にあり、黒目の部分に当たります。角膜は、5層に分かれており、1番内側にあるのが角膜内皮です。角膜内皮は角膜内皮細胞からできており、目の中を流れる水分が角膜の中に入ることを防ぐ役割を果たしています。

 

角膜内皮細胞は一回傷ついてしまうと再生しない細胞のため、細胞の数はどんどん減っていきます。細胞の数が減りすぎると、補うことができなくなり、角膜の層に水分が入り、角膜に濁りが起きるのです。

主に外傷や炎症、コンタクトレンズの使用、加齢などが原因

角膜内皮障害の原因は、いろいろあります。主に外傷や炎症、コンタクトレンズの使用、加齢などが原因になります。

 

他にも、目の手術をすることや先天性や遺伝性の病気などが原因となって発症することもあります。

角膜内皮障害は、角膜の内皮細胞が傷ついたり、劣化したりすることで引き起こされる状態です。この障害は、多くの要因によって引き起こされる可能性があります。

 

・遺伝的要因

一部の角膜内皮障害は、遺伝的要因によって引き起こされます。これには、角膜内皮ジストロフィーなどが含まれます。遺伝子による影響は個々のケースで異なり、家族歴がある場合、リスクが高まる可能性があります。

 

・年齢

年齢が上がるにつれて、角膜内皮細胞の自然な劣化が進みます。これは、時間とともに細胞の修復能力が低下するためです。

 

・外傷

眼への外傷、例えば打撲、切り傷、あるいは外体が入ることで角膜内皮細胞がダメージを受けることがあります。

 

・手術後の合併症

白内障手術や角膜移植手術などの眼科手術後に、角膜内皮障害が発生する可能性があります。手術の技術や経験、手術中の事故や合併症が影響を与える場合があります。

 

・眼の病気

グラウコーマ(緑内障)、ウヴェイティス(眼内炎)、糖尿病性網膜症などの他の眼の疾患が、角膜内皮障害のリスクを高める可能性があります。

 

・コンタクトレンズの不適切な使用

コンタクトレンズの不適切な取り扱い、特に清潔さを保つことなく使用すると、角膜内皮細胞にダメージを与える可能性があります。

 

・薬物の副作用

一部の薬物、特にトパーキュロマイシンなどの抗緑内障薬は、角膜内皮細胞に対して有害な影響を与える可能性が指摘されています。

 

・環境要因

紫外線や極度の乾燥、化学物質への曝露も、角膜内皮細胞にダメージを与えることが考えられます。

 

・炎症と感染

バクテリア、ウイルス、真菌などによる角膜感染も、角膜内皮細胞に損傷を与える可能性があります。

 

このように、角膜内皮障害の原因は多岐にわたり、症状や程度にも個人差があります。

角膜全体が浮腫むと、目のかすみが現れ、視力が下がる

角膜内皮障害では、角膜全体に浮腫が現れない間は特に自覚症状は現れません。症状が進み、角膜全体が浮腫むと、目のかすみが現れ、視力が下がっていきます。

 

さらに症状が進むと、角膜の中で1番外側の層である角膜上皮に水疱やびらんが起きます。この状態になると水疱性角膜症といい、強い痛みが現れます。

角膜内皮障害は角膜の最内層、すなわち角膜内皮が損傷することで起こる目の病気です。この状態は多様な症状を引き起こすことがありますが、以下はその主な症状について詳しく解説します。

 

・視力の低下

角膜内皮障害が進行すると、角膜が持つ光を適切に屈折させる能力が低下します。このため、多くの患者が視力の低下を経験します。視力の低下は初期症状として表れる場合もあれば、障害が進行してから現れる場合もあります。

 

・ぼやけと二重視

角膜のクリアな状態が保てなくなると、ぼやけた視界や二重視が起こる可能性があります。これは特に、細かい作業や読書、運転などにおいて大きな支障をきたす場合があります。

 

・光の反射・眩しさ

角膜内皮障害によって角膜が乱れると、光の反射が正常でなくなる場合があります。これは、眩しい環境で特に顕著に現れることが多く、夜間運転時に特に問題となる場合があります。

 

・痛みと刺激感

角膜内皮障害が進行すると、角膜に発生する小さなひび割れや損傷から痛みが発生する場合があります。この痛みは、しばしば刺激感としても感じられます。

 

・涙の過度な分泌

角膜が適切に働かなくなると、眼はそれを補おうとして過度に涙を分泌する場面があります。これは特に、乾燥した環境や風の強い日に顕著になる場合があります。

 

赤みと炎症

角膜内皮障害が悪化すると、角膜やその周辺の組織に炎症が発生する場合があります。これは赤みとして目に見えることが多く、時には痛みを伴うこともあります。

 

・突然の症状の悪化

一部の角膜内皮障害では、症状が突如として悪化する「急性発作」が起こる可能性があります。これは特に、角膜内皮ジストロフィーの一種であるフックス内皮性角膜ジストロフィーによく見られます。

 

・眼の疲れ

視力の低下や光の反射の乱れ、涙の過度な分泌などから、眼が疲れやすくなる場合があります。特に長時間の集中作業後にこのような症状が表れることがあります。

 

症状の発現は個人差があり、すべての人に同じ症状が出るわけではありません。したがって、症状が現れた場合は専門の眼科医に相談することが重要です。

 

角膜内皮障害は眼に影響を与える重要な病気であり、症状は多岐にわたる場合があります。

初期の段階であれば、点眼薬を使って改善を行う

角膜内皮障害では、症状がない場合は特に改善を行う必要はありません。角膜の浮腫が軽い初期の段階であれば、点眼薬を使って改善を行います。

 

症状が進み、目の痛みが現れている場合は、痛みを和らげるために改善のためのソフトクンタクトレンズを使うこともあります。視力が下がった場合は角膜移植を行うこともあります。

角膜内皮障害の改善法は多岐にわたり、症状の重さ、年齢、一般的な健康状態などに応じて異なります。以下、角膜内皮障害の主な改善法について詳しく解説します。

 

人工涙液: 初期段階での症状には、人工涙液が処方されることが多いです。これは角膜の乾燥を防ぐためです。

 

点眼薬: 炎症や痛みを和らげるための点眼薬も使用されます。

 

塩類水溶液: 角膜の腫れを和らげるために用いられる場合もあります。

 

内皮細胞移植(DSAEK、DMEK): 角膜内皮細胞が著しく減少した場合には、角膜内皮細胞の移植が行われる場合があります。

 

角膜移植: 最も重度の症状に対する最後の手段として全層的な角膜移植が行われる場合もあります。

 

レーザー手術: 状態が許す場合、レーザー手術も選択肢となることがあります。

 

幹細胞: 研究段階ですが、角膜幹細胞を用いて内皮細胞を再生させる試みが行われています。

 

バイオマテリアル: 合成角膜やバイオジェルなど、新しいバイオマテリアルの使用が研究されています。

 

リハビリテーション: 手術後はリハビリテーションが必要であり、しばらくの間は定期的なに病院に行くことが必要です。

 

視能訓練: 視力が低下している場合、視能訓練が推奨されることがあります。

 

適切な目の保護: 目の保護具を使用することで、角膜への損傷を避けることができます。

 

改善方法は個人によって異なるため、専門医に判断してもらうことが大事です。

角膜内皮障害の改善法は多岐にわたり、症状の重さ、年齢、一般的な健康状態などに応じて異なります。以下、角膜内皮障害の主な改善法について詳しく解説します。

 

人工涙液: 初期段階での症状には、人工涙液が処方されることが多いです。これは角膜の乾燥を防ぐためです。

 

点眼薬: 炎症や痛みを和らげるための点眼薬も使用されます。

 

塩類水溶液: 角膜の腫れを和らげるために用いられる場合もあります。

 

内皮細胞移植(DSAEK、DMEK): 角膜内皮細胞が著しく減少した場合には、角膜内皮細胞の移植が行われる場合があります。

 

角膜移植: 最も重度の症状に対する最後の手段として全層的な角膜移植が行われる場合もあります。

 

レーザー手術: 状態が許す場合、レーザー手術も選択肢となることがあります。

 

幹細胞: 研究段階ですが、角膜幹細胞を用いて内皮細胞を再生させる試みが行われています。

 

バイオマテリアル: 合成角膜やバイオジェルなど、新しいバイオマテリアルの使用が研究されています。

 

リハビリテーション: 手術後はリハビリテーションが必要であり、しばらくの間は定期的なに病院に行くことが必要です。

 

視能訓練: 視力が低下している場合、視能訓練が推奨されることがあります。

 

適切な目の保護: 目の保護具を使用することで、角膜への損傷を避けることができます。

 

改善方法は個人によって異なるため、専門医に判断してもらうことが大事です。

視能訓練は、視力の改善や視覚機能を最適化するための一連の専門的なエクササイズです。角膜内皮障害に対して視能訓練が用いられる場合もありますが、このような場合にどのような訓練が行われるかは、具体的な症状や判断によります。以下は、一般的な視能訓練の例です。

 

・フォーカスの改善

視力が低下している場合、焦点を合わせるエクササイズが推奨されることがあります。これは、遠くと近くの物を交互に見るといったシンプルなエクササイズから始め、徐々に難易度を高めていきます。

 

・視野の拡大

視野が狭くなっている場合には、視野を広げるためのエクササイズが行われることがあります。これには、視野の隅々を意識的に見る訓練や、頭を固定したままで目だけを動かす訓練などがあります。

 

・眼の動きのコントロール

特定の方向への視線移動が困難な場合、その方向へ効率よく視線を移動させるエクササイズが行われます。これは、目標とする物体に速やかに視線を合わせる訓練になります。

 

・コントラスト感度の訓練

コントラスト感度が低下している場合には、異なるコントラストレベルで物体を識別する訓練が用いられます。

 

・二重視の修正

二重視がある場合、それを解消するための特別なエクササイズが行われる場合もあります。

角膜内皮細胞の数が極端に下がると

角膜内皮細胞の数が極端に下がると、十分に新陳代謝を行うことができなくなります。角膜内皮障害は色々な原因で、角膜内皮細胞の数が下がり、新陳代謝がきちんと行わせなくなることで症状が現れます。

 

特に、角膜内皮細胞数が1000個よりも少なくなると、将来白内障になっても手術を受けることができない状態になります。場合によっては、角膜移植をして白内障の手術を行うことが必要になることもあります。

角膜内皮障害に効果的なツボ

睛明

・攅竹

太陽

睛明

睛明は、はっきりと見えるようにするという意味を持つツボです。睛明は、目に現れる症状に効果的なのです。視力を回復させたり、目の充血やかすみを和らげたりする時によく使われます。

 

角膜内皮障害では目のかすみが症状として現れます。そのため、症状を和らげたい時に刺激をすることで効果が期待できるのです。

攅竹

攅竹は、眼精疲労や老眼、視力の回復などに効果を発揮するツボです。目が疲れている時や見えにくくなったと感じる時に刺激をすることで効果を感じることができます。

 

さらに、目の病気を予防する効果もあると言われているため、角膜内皮障害の予防のためにもお勧めです。他にも、顔の浮腫や頭痛などにも効果的です。

太陽

太陽は目の周りの血流を促進する効果があります。目の周りの血流が良くなると老廃物が外へ出ていきやすくなります。

 

角膜内皮障害は、角膜が浮腫むことで目のかすみなどの症状が現れます。そのため、目の周りの血流をよくすることで浮腫の改善にも効果が期待できます。

 

太陽を刺激することは角膜内皮障害の症状が重くなることを防ぐことにも役立つのです。

ツボの場所と押し方

睛明

睛明は、目頭の内側にあるツボで、少し上方のくぼみにあります。

 

押すときは、目を閉じて押しましょう。親指と人差し指でツボを挟むようにして刺激します。指の腹を使って押す場合は、鼻に向かって垂直に押すイメージで圧をかけていきましょう。

攅竹

攅竹は、眉頭にあるツボで、鼻の内側にあるくぼんでいる場所にあります。押すと目の奥に響くような感覚ある場所です。

 

押すときは、5秒間かけてゆっくり押し、そのまま眉毛の上を指でなぞって進んみ、目の周りを一周なぞっていき、攅竹に戻り、また5秒間かけてゆっくり押します。

太陽

太陽は、眉尻と目尻の中間地点から、少し後ろを探した時にあるくぼみにあります。眉尻と目尻の中間から、大体親指の横幅くらい外側にあります。

 

押すときは、両手の人差し指と中指と薬指を使って、魚腰と攅竹も一緒に押すとより効果が期待できます。約1分間ほど押しましょう。押すときの力加減はやさしくすることが大事です。

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