頚肩腕症候群【胸郭出口症候群との違い、原因】

公開日:2019年 12月23日

更新日:2024年  4月11日

本日は頸肩腕症候群について解説させていただきます。

☆本記事の内容

  • 頚肩腕症候群とは
  • 頚肩腕症候群の原因
  • 頚肩腕症候群のセルフチェック
  • 頚肩腕症候群の改善
  • 頚肩腕症候群の鍼灸
足のしびれ、痛み

銀座そうぜん鍼灸院の宗前です。

このページを書いている私は、鍼灸師として13年、担当した利用者様数80,000人を誇り、病気の休職者300人を社会復帰できるまで回復させてきた実績があります。

 

頸肩腕症候群とは首、肩、腕に症状がある方をいう。

頚肩腕症候群

頸肩腕症候群は現代病のひとつ

頚肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)とは、首筋から肩・腕のいずれかになんらかの異常があり、神経や血管が圧迫され、首・肩・上肢に痛み、凝り感、痺れを感じる状態のことをいいます。

広い意味での頸肩腕症候群は首から肩・腕・背中にかけての痛み・しびれ感を訴える方、なにかしら症状をかんじる方はすべての頚肩腕症候群にあてはまります。

頸肩腕症候群のおもな原因は、デスクワーク、作業時のストレスを原因とする場合が多く、交通事故、姿勢等も関係しております。キーパンチャー病と呼ばれたものもこの一種であり、OA病、パソコン症候群ともいわれます。発症年齢は、30代の女性に多く、またスマホの影響で10代で起こることもあります。

頸肩腕症候群の5つの原因とセルフチェック

頚肩腕症候群の原因は5つに分けられます。頻度が高い5つの原因をご紹介いたします。

  1. 小胸筋、肩甲下筋などむねの筋肉
  2. 斜角筋、舌骨下筋などくびの筋肉
  3. 肩甲挙筋、板状筋などかたの筋肉
  4. 棘下筋、小円筋など回旋腱板の筋肉
  5. 上腕三頭筋、二頭筋などうでの筋肉

訴える症状は個人差がある

頸肩腕症候群のおもなな症状は、首、肩、胸のひどい痛み、鈍痛、肩から腕にかけてのしびれ、手のだるさが特徴的です。

「ここが痛い」という特定の場所ではなく、「全体的、まんべんなく痛い」と訴えてくる利用者様が多いです。

頚肩腕症候群の症状がみなおなじではない理由は、下記の理由があります。

  • 圧迫されている神経がよって、症状がでてくるところが違う。
  • 神経の圧迫具合によって症状の質が変わります。
レントゲン

レントゲンには異常が無いことが多い

鍼灸を行う前に、かならず利用者様の状態を正確に判断する必要があります。頸肩腕症候群にはさまざまな症状が同時におこることがあります。

筋緊張性頭痛、メニエル病、難聴の感覚器の異常がみられることがあります。集中ができない、目の前がふわふわする、吐き気、気分が落ち込むといった精神症状、手足の先が冷たくなる、不定愁訴、自律神経の偏りによる症状が多くみられます。

銀座そうぜん鍼灸院で多い頸肩腕症候群3パターン

胸の痛みからはじまり、悪くなると肩、腕までだるさ、いたみ、しびれを感じます。呼吸が浅い、息くるしい、吐き気など、呼吸の異常をかんじられる特徴があります。呼吸器系に異常がでてくる理由は、呼吸につかう小胸筋がうまく動かなくなるためです。

年齢は30代の女性、おもにデスクワークをされている方におおいです。胸からくる頚肩腕症候群は、鍼灸が非常に有効です。

このケースは胸郭出口症候群でも良く起こります。

首の前から原因でおこり、悪くなるとくび全体、肩からうでまで症状がでてきます。

こちらも①と同様、息苦しい、吐き気などの呼吸の異常を訴えることがおおいですが、肩やうでにつよく症状を感じることが特徴です。年齢は30代~50代の方が多く悩まれています。

首からくる頚肩腕症候群も鍼灸が非常に有効です。

肩のまわりの筋肉がかたまることで、肩からうでにかけて症状を感じはじめます。肩、背骨まわり、肩甲骨の内外につよく痛みがでる特徴があります。

女性の方が悩まれている傾向があり、ストレートネックと関係があります。

緊張型頭痛、片頭痛など他の症状といっしょに感じることがあります。肩からくる頚肩腕症候群も鍼灸が非常に有効です。

他の原因と間違えられやすい2つのパターン

回旋腱板とは、小円筋、肩甲下筋、棘下筋、棘上筋の4つの筋肉をまとめてつかう言葉です。

この4つの筋肉のうち、2つ以上かたまることで、腕、肩甲骨に痛み、しびれが強く感じるようになります。このパターンは、肩が動かしにくくなったりすることがあります。回旋腱板からくる頚肩腕症候群も鍼灸は有効です。

こちらの場合、頸椎ヘルニアの可能性も考えられます。

施術頻度が一番少ないケースです。なかなか治らず、長いあいだ悩まれている方がおおいのが特徴です。原因は、上腕二頭筋、上腕三頭筋のトリガーポイントです。

トリガーポイントの場所もはっきりしているため、施術後に早期に回復しやすいです。腕からくる頚肩腕症候群も鍼灸は有効です。

こちらの場合、上腕二頭筋長頭腱炎も可能性もあります。

頚肩腕症候群に効果があるツボ

施術でよく使うツボをご紹介致します。このツボを10秒間指圧し続けてみると首と胸の筋肉が一時的に弛緩しますのでお試しください。

  • 曲池
  • 手三里
  • 合谷
  • 商陽

実際施術した利用者様で、医師から黄色靭帯骨化症といわれた方が、頸肩腕症候群だったケースがありました。

非常に珍しいケースですが、こちらのページにまとめておりますのでご紹介致します。

利用者様に頚肩腕症候群と胸郭出口症候群の違いについてよく聞かれることがあります。

  • 首、肩、腕になにかしら症状を感じると頸肩腕症候群
  • 胸郭出口症候群は首、骨、胸を通る神経が圧迫されることによって起きる神経障害

非常に混同されやすいですが、頚肩腕症候群は広義な意味で使われています。

頚肩腕症候群に効果的なツボ

曲池

・手三里

・合谷

・商陽

曲池

曲池は、手につながる経絡の途中にあるツボです。胃腸機能やホルモンバランスを整える働きや血流を促す働きがあります。

 

首から肩にかけての血流を促す働きによって首のこりや肩こり、手の痺れなどに効果的です。

 

便秘や下痢、頭痛や疲れ目、歯の痛みなどにも効果を発揮します。曲池は肘にあるツボであるため、肘の痛みや手首の腱鞘炎にも有効なツボです。

手三里

手三里は、首の周りの筋肉の疲れを取る効果があります。そのため、肩こりや寝違えなどの時にも使います。特に、肩や肘の外側の痛みに有効であるとされており、テニス肘を改善するためのツボとしても有名です。

 

手三里は、大腸を整える効果もあります。そのため、お腹の張りや下痢に効果的です。 さらにイライラを改善する効果もあり、ストレス性で起こる便秘にも有効です。

合谷

合谷は、首から上の疲れに効果的なツボで、疲れ目や肩こりなどの時に使います。さらに、自律神経の乱れを整える効果もあるため、気持ちを落ち着かせるたい時にも有効です。

 

合谷の効果はそれだけではありません。合谷は疲れやストレスなどに万能のツボともいわれており、 風邪や頭痛、鼻血、鼻水、歯の痛み、視力低下などの幅広い症状に効果があります。

ツボの位置と押し方

曲池

曲池は、肘の関節部分の上側にあるツボです。 肘を曲げた時にできる横皺の端の外側にあるくぼみにあります。

 

押すときは、 反対側の手でつかむようにして、親指の腹で押します。強く押すと痛みが出ることもあるため、心地よいと感じる強さで押しましょう。

手三里

手三里は、前腕の外側にあるツボです。肘を曲げた時にできる一番外側から、手首側に向かって指3本分のところにあります。

 

押すときは、親指で押します。気持ち良く響くところがツボです。強く押しすぎうと筋肉痛のような痛みが残ることがあるため、気持ち良いと感じるくらいの力で押しましょう。

合谷

合谷は、手の甲の上側の親指と人さし指の間にあります。ツボを探すときは、親指と人指し指の骨が交差した部分から人差し指へ向かって親指で押していきましょう。痛みを感じる部分が見つかったらその部分がツボの位置です。

 

押すときは、親指を当て、少し痛みを感じるくらいの強さで5秒押してゆっくり離します。30回程度押すと良いでしょう。

頸肩腕症候群のトリガーポイント鍼灸で回復を目指します。

頚肩腕症候群の鍼灸施術

頚肩腕症候群の鍼灸の目的は神経の回復と筋肉の緊張を正常にもどすことです。再発を永久にふせぐため、上半身の筋肉のクセをもどず骨格矯正もいっしょにおこないます。

頸肩腕症候群の利用者様1430名のうち、90パーセント以上の1330名の方に大きな改善がみられました。頸肩腕症候群は3回の鍼灸で効果がでることが多く、軽い症状であれば1回で回復することもあります。

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